お嬢様達は昔話をする。
まだ、お出掛けの手前までです。
・・・少し矛盾が生じてた気がしたので修正に走りました。(本音)
「今回のも美味しかった。」
「瑞季ちゃん食欲無かったみたいだけど大丈夫?」
「だ、大丈夫だから。」
春斗との関節キスを気にしちゃったなんて言えないよ!!
「は、春斗のせい、全部春斗が悪い!!」
「何かしたの?」
「ごめん、身に覚えが無い・・・」
あれは無意識でやってたのね・・・
あれでもうひとつの方だったらもう、告白なんてしてられなかったからね。
まだ、チャンスはあるのかな?
「春斗君、瑞季ちゃんを虐めるのは駄目。女の子はデリケート。」
「だから、何もしてないってば。」
「本当に大丈夫だから、春斗のせいにしたのは結果的にそうなっただけで本来なら私が悪いだけだから・・・」
「「?」」
二人には首をかしげられてしまった。
実際自分でも変なこと言っていた気はするし別にいいけど。
「そんなことはどうでもいいの、行くよ。」
「引っ張るなよ瑞季。」
二人が仲良くしてるのは嫌。
全力で引き裂きに行かせてもらうよ。楓ちゃん。
瑞季ちゃんの春斗君に対する接し方が変わったような気がする。
前から親しげだったのは知ってるけど春斗君の事を好きなのも知ってるけど
そうやって親しくされるのは何故か嫌。
「春斗君私と手を繋いでほしい。悪いことしてしまったから、言える口では無いけれど、良ければ。」
「駄目だよ!?春斗の右手はあげないよ!!」
「じゃあ、左手は私のもの。」
「言葉だけだと怖いからやめてくれ。」
なんか俺の腕もげてるみたいじゃん。
「春斗はどっちと一緒に行きたい?」
「どっち?」
「二人とも手を握る力を強めるのを止めてくれ。」
ここで、再度楓ちゃんのペースに呑まれちゃったら勝ち目がない。
絶対放すわけにはいかない。
「とりあえず車に乗るまではこのままで。」
「うん。」
「俺の意見は通らないのな。」
なんとか楓ちゃんと同じ土俵に・・・
立ててないじゃん!!
向こうは告白済み、こっちはまだ!!
どうしよう、このままじゃまずい。
とりあえず車に乗った。
先に話題を出さないと。
と、思ったけどやはり楓ちゃんは早かった。
「前から聞きたかった。瑞季ちゃん髪型いつかえたの?」
「え、私!?」
「中学生から伸ばし始めてたよな。」
「この間久しぶりに会ったときにビックリした。」
「それは私の台詞!!眼鏡も取って髪の毛も短くなってて、翔さんが妹って言ってなかったら誰だかわかんなかったんだからね。」
「私も学校で瑞季ちゃん探すのに苦労した。」
「ちょっと待て、話がわからん。」
そっか、春斗は知らないところか。
「春斗は髪の短い私を知ってるよね。」
「知ってる。小学生のときだな。」
「正解。そのときは春斗は家の手伝いで遊べなかったよね。そのとき遊んでたのが楓ちゃんなの。」
「眼が悪かったから眼鏡かけてた。」
「でも、中学が変わっちゃったから。」
私と春斗は家のすぐ近くの中学へ、楓ちゃんは楓ちゃんで家の近くの中学へ行っちゃったからね。
「目の手術をしたから眼鏡が要らなくなった。髪の毛は気分。」
「私も気分で伸ばしたかな。」
流石にここは本当のこと言えないなぁ・・・
春斗はそんなこと覚えてないだろうから言ってもいいかもしれないけど、恥ずかしいしね。
「それで、前に会ったことがあったのに初めてみたいになっちゃったんだよね。」
「だから呼び方がそうだったのか。」
昔からの呼び方は皆『ちゃん』付けだったからね。
「私達の他にもいたよね~。」
「小学校の最後に海外に行って、それから会えてない。」
「春斗は小学校の頃は遊べなかったもんね。藍ちゃん。」
「私達と同じお嬢様。とってもいい子。」
だけど、今来られても嫌な予感がするのよね。
あの子、優しくされるのに弱いから。
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