二人目は謝罪する。
更新が早いのでお分かりかと思いますが短いです。
前回『期待に答えられるように頑張る』って言った矢先これである。
その上修正もかけました。
「はーい。」
部屋をノックする音が聞こえた。
しかし部屋の前にいたのは瑞季だけだ。
「楓は?」
「昨日の事があって顔を会わせにくいらしいんだよね。」
「起きてはいる?」
「起きてるよ。」
「じゃあ会いに行ってくる。」
「じゃあ私は待ってるね。」
二人の部屋・・・まあ、隣の部屋だが。
ノックをする。
返答は無いので再度ノックする。
やはり返答はなかった。
そもそも鍵をかけている。
そんなことは関係ないのだが。
同じ手を使わせてもらうことにした。
マスターキーを使って開ける。
・・・開かない。
いや、向こうから押し返されてる。
昨日は負けてしまったがしっかり寝た今なら問題ない。
力を入れて押しきる。
「楓!!」
返信無く部屋のトイレに閉じ籠る。
ここまでするか。
「楓!!」
「私は春斗君にしてはいけないことをした。会わせる顔なんてない。これは私の問題。」
「楓、何か言えない理由があるなら聞かない。それにされかけただけでされた訳じゃないだろ。」
「・・・それでも、私が簡単に許されていい問題じゃない。放っておいてほしい。」
「そんなことは出来ない。」
「春斗君は嬉しい位じゃないの?自分に言い寄ってた人が一人減っていつも通りに戻れる。」
「そんなわけない。今の方が楽しい。変化があって面白いんじゃないか。」
「わからない。」
楓・・・よっぽどだな。
だけど無理矢理は駄目だ。
向こうから出てきてもらわないと意味がない。
「実際、楓にはドキドキさせられてた。」
「・・・・・」
「いつだって楓は楓で変わらなくて、一緒にいたら毎日楽しいと思った。」
まだ、返答はない。
「まだ、楓の事をよく知らないから教えてほしい。楓が俺のこと好きでいてくれるならいくらだって聞くよ。」
「なんでそんな・・・」
「楓が好きだからだろ。」
さすがに動揺したのか扉の向こうで大きな音がした。
「会って数日だけど気になる子みたいなのにはさせられちゃったんだよ。そりゃあれだけ猛烈的な好意を浴びせられたら誰だってそう思うと思うよ。」
「なんで・・・なんで・・・」
「だって、俺の目から見たって楓は可愛いんだから。」
「ふぇっ!?」
今度は明らかな動揺からか明らかに過去の楓からは出るとも思えなかった声が聞こえた。
「本当に言ってる?」
「本当も本当。本気だよ。」
扉が勢いよく開き楓が飛び出してくるので受け止める。
「春斗君!!」
「はいはい、可愛い顔が台無しだぞ。」
「春斗君が優しいのがいけないんです!!」
楓がなんとか普段の姿に戻ったのは良かったのだが楓は明らかなる動揺を見せた。
好きだからと言ったときと可愛いと言ったととき、そして言えない理由があるのか聞いたときに。
恐らく聞いたらまた関係が拗れる気がするので何も言わずに頭を撫でる。
「・・・楓、そろそろ離れてくれないか?」
もう、十分は経つ。
服も涙でびちゃびちゃなんだが。
「・・・もう大丈夫。変えの服貰ってくる。」
楓はそう言って部屋を飛び出した。
あんなに目を真っ赤にして、メイドさんにビックリされても知らないからな。
楓が戻ってくるのにまた、十分かかった。
暗い話『らしくない』と思うんですよねぇ。
ブックマーク滅茶滅茶増えてる~!!
あざます!!