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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第五章 プレアデス領国
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第98話 なし崩しで始まる宴会とその後に






 夕方になり、続々と集まってきた連中をフェリーの中に入れて、食堂で食事を取りながらの話し合いに成った。


「酒は出ないのか」


「そうだ、そうだ。 

 酒を飲ませてはくれないかな」


 集まった男連中から、いきなり酒の要求が出されたのだが、ダーナの一睨みで簡単に収まった。

 俺からは何も言わずに居ておこう。

 それで、今後の着いての話し合いから始まる。


「あの連中は酷かったですね」


「そうですよ、フラン様のご関係者だったから血を見ないで済みましたが……」


 フランの愚痴とも言えることから話し合いが始まるが、あの場に居たダーナもあの連中については相当頭にきていたようだ。


「厄介なことに、すぐに連中はここに来ますよ」


「でしょうね。

 何もアイツラの要求は通りませんでしたから」


「アイツラは、祖国を取り戻したいのじゃろ。

 フラン様のご実兄様の言われる通り、しばらく様子を見るしか無いのでは」


「いやいや、それだとフラン様の祖国に残った庶民が苦しむのでは」


 まずは外交の場面での状況の説明に入ったが、とにかく不満しか無かった外交だ。

 あれが外交と呼べるのならばの話になるが。


「そこで、わたしたちの今後の方針ですが、あの場でも示した通り、この件には関わりません」


「それが良かろう」


「それしか無いと、私も思います」


「しかし、それでは……」


「今後は、こちらから積極的にあっちこっちと関わっていこうかと考えております」


「それで、あの船を使うというのじゃな」


「はい、そのつもりですが」


「フラン様。

 船については儂らに任せてもらえれば、それこそ修理だけでなく運用まで面倒を見るが……」


「外交のことですね」


「ああ、それについては船長ですら無理だ」


「ええ、それに外交だけでなく貿易にも使いたいと考えておりますので、そのあたりについては私達の誰かが必ず同行する形になるかと」


 なんだかんだと結構話し込んでいったので、拠点の名称についての話し合いの時間が無くなっていった。




「悪いが、今俺達の拠点についても話がしたいのだが……」


 時間もかなり使っていたこともあって、特に男連中に不満があるようで、面倒くさそうにしていた。


「今のままで良いのでは」


「いや、『元の浜』とか、『こっちの浜』とかでは確かに不便ではあるが」


「それよりも、酒が飲みたいの~」


 俺がとりあえず皆にビールを缶ごと配ったら、もう話し合いにならずに結局仮ではあるが俺の案がそのまま名称として決まった。

 後はそれぞれの場所に名称を示す看板でも置いておくことで、その後は宴会と成った。


 うん、俺がビールを出す時期を間違えたようだが、とりあえず俺の案も通ったことだし一応の成果はあった。

 とりあえず俺の懸案だった、地名の問題は解決した。

 まあ、本来はそれ以上に外交という厄介な問題があるのだが、本当にそのあたりについては人を得たというか、フランを始めダーナが非常に優秀で、どうにかなりそうだ。


当然宴会となれば、あの後の状況はビールだけで済むはずはなく、ダーナ達女性人までもがウイスキーや焼酎、日本酒までもこれぞチャンポンという感じで始めたものだから、俺はさっさと年少組を連れてその場を離れた。

 フランなどは、俺がやや強引に連れて出たものだから、少し膨れている。


「守様。

 私はすでに大人ですよ」


「ああ、十分にわかっているが……」


 俺がこういうとフランが急に恥ずかしそうにしている。

 俺は子ども扱いをしたのをごまかそうとしたのだが、フランは俺がフランを大人と認める行為について主出していたようだ。

 さらにこの後も期待のような……


 俺が気が付くのが遅れてさらに言い訳をしたら、急に機嫌が悪くなる。

 本当に、女性というのは難しい。


 その後の宴会は、かなり遅くまでそれこそ飲み放題のように飲んでいたようで見事に全員が翌朝食堂で死んでいるのが発見された。

 ダーナがいち早く起きてきたが、相当頭が痛そうにしている。


「ダーナ、みそ汁くらいを飲んでから風呂に行くと良いよ。

 仕事は……まあ、無理せず、何らな休んでも」


「いえ、すぐにでも復活します。

 サーシャ様にでもお願いして魔法を使ってもらいますから、もうしばらくお待ちください」


 俺とフランはその様子を見て苦笑いを浮かべるしかなかった。


「たまには良いか」


「ええ、昨日まであの連中の相手で苦労を掛けてしまいましたしね」


 俺はフランを連れてフェリーの甲板に出る。

 隣には昨日までは人が大勢住んでいた帆船が、それこそ難破した廃船のようにひっそりと佇んでいた。


「まるで、難破船のようですね」


 俺と同じ感想を抱いたフランが俺に声を掛けてきた。


「ああ、昨日まではやたらとやかましかったのだがな。

 あいつらを一斉に処分できたのは良かった。

 そう言う意味では、フランのお兄様には感謝しかないな」


「兄は別として、あいつらには、そうですね、それくらいしか価値は無かったですかね。

 ……あ、でも、捕虜たちを引き取ったのも兄でしたね。

 なら、最初のいた連中には害しかなったですか」


 まるでフランの母国から来た外交団を害虫にでもであったかのように思ったのか、ものすごくいやそうな顔をしている。

 確かに、ああいう連中てどうして政府などの上層に多くいるのかな。

 俺を嵌めた連中もあんな感じだったような気がする。


 あれから大して時間は経っていないのだが、十分に昔のような気がしてきた。

 それだけここでの生活が充実していると考えよう。

 少なくとも女性関係だけは、元の世界では考えられない位……いや、だめだ。

 それこそ考えたらダメな奴だ。

 でないと俺自身、自分のことを『ハーレム糞野郎』と認めてしまうことになる。


 とにかく、俺はカミサマからの依頼?使命?そんなものをこなしていくだけだ。

 文化的で平和だったか。

 今のところ、少なくともフェリーの中では文化的になっているが、できるだけ早急にこの島に生きる連中にはこの世界の基準で十分な文化的で平和な世界を作っていこう。


「どうしましたか、守様」


「ああ、隣の船だけど、あれってマストだけだよな壊したのは」


「ええ、そのはずですが、せっかくですしきちんと整備しませんと。

 少なくともあいつらが生活していたこともあり、臭いんですよね、あれ」


 確かに風向きが変わると匂ってくる。

 でも、フラン達は海から助けたので分からないが、ダーナ達の乗っていた船もかなり臭かったし、そういえばフラン達も海から助けても匂いがあったかな。


 俺が昔を振り返っているとフランが俺のことをにらんできた。

 昔の黒歴史を振り返ってほしくないのだろう。

 俺はすぐに考えを生産的なことに切り替える。

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