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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第五章 飛躍のために新たなる挑戦
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第83話 初めての木こり作業



 俺たちがダーナに追いつくころには、ダーナが付近の作業員を集めていた。

 ならば、ここで試してみるのもありかな。

 あいにく俺は田舎育ちだが、林業の経験は無いし、教わったこともない。

 ただ、テレビなどで、仕事を紹介している番組を見たことだけはある。


 それによると、木を倒す方向にとにかく注意していたことだけは覚えている。

 その時の方法はというと、最初に倒す方向に切り込みを入れた後で、反対側から倒すまで切り込みを入れていったはずだ。

 あ、大木などでは反対側からくさびを打ち込んで倒していたのもあったし、今まで彼らのしていたようにロープなどを使い引っ張るというもあった。


 今回は、とにかく安全だけに注意することから始める。

 俺が倒すべき方向に最初に切り込みを入れる。

 全体の半分までは居れていないが、それでも半分近くまで入れてから、反対側に回り、大声で倒す気の近くから離れるように指示を出した後で、切り込みと反対側から斜め下方向に、切り込みに向けてチェーンソーを使って木を切っていった。


 ミシ、ミシミシ、バリバリ

 急に変な音がしたかと思うと俺の予想した方向に木が倒れていった。

 良かった、成功だ。

 その後は一斉に歓声が上がっていく。


「うん、こんな感じで大丈夫そうだな」


「はい、これは使えそうですね」


「ならば、作業員に使い方を説明していくか」


 俺はもう一度作業員を集めてからチェーンソーの使い方を説明後に、今倒した木を使って実際に作業を体験させる。

 二人一組になって、周りの安全の確保だけは再三にわたり注意していく。

 チェーンソーを使っている人のそばに安全を確認する人を付けて順番に使ってもらい、一通り大丈夫そうなところまで持っていったら、ここに持ってきたチェーンソーを8台だけ渡して、作業を続けさせた。


 今島中央に向けての探索では、使っていないが、それでも2台だけはそちら用にとっておいた。

 結局その日はチェーンソーの使い方を作業員に説明して終わった。

 島中央までの探索については、途中までの道の整備で草刈りをしてくれていたので、翌日には、前探索した場所までは簡単に着くことができた。


 俺は学習したのだ。

 探索をしながら道を整備していく。

 そのために、森の探索に慣れているダーナの部下たちに先行して進んでもらい、比較的平たんな場所を蔦やブッシュを刈って整備していく。


 この後は毎日この作業の連続になったが、翌日からは少し困ったことに。

 俺たちが生活している浜からおおよそ20kmを超えたあたりから、問題が無視できなくなってきた。

 そう、毎日20km進んでからの作業になるので、体力的にも、作業時間的にも苦しくなってきた。


「守様。

 この辺りに拠点でも置かないと、この先の探索は難しいかと」


「そうだな。

 ここまで来るのに半日を要していては作業時間が取れないな」


 道を開くのに文明の利器であるチェーンソーや草刈り機を使えるので、それほどでもないが、それでもここまで来るのに時間を要していたのでは効率が悪い。

 元々から、ケリー達には数日の野宿しての探索を提案されていたのだ。

 それを俺が、浜からの通いにこだわっていたためにこうなった訳なのだが、この辺りに拠点を置いて進むしかないか。


「わかった。

 今日はこの場所を広げよう」


「場所を広げる?」


「ああ、テントを張れるスペースの確保だな。

 今俺たちが生活している場所以来に浜にも拠点を置いているだろう。

 あそこまでとはいかなくともテント数張りを置いて、拠点としよう」


「わかりました、すぐに手配します」


 ケリーは俺の指示にすぐにとりかかる。

 俺は一度浜に戻ることにした。


「ケリー、俺は浜に戻ることにするが」


「わかりました、誰か護衛を点けますが」


「要らないけれど……今日は進むことはしないので人数もいらないか。

 なら遠慮なく頼むとしよう」


 俺はダークエルフ数人と一緒に浜に戻っていく。


 そうなのだよ、まだあのカーフェリーの中には災害救助のための物資がたくさん積んである。

 なので、テントなどもいくらでも用意できるが、俺が欲しかったのは浜から拠点までの足だ。

 車を使えればいいのだが、そこまでの道はできていない。

 でも、オフロードのバイクならば問題はなさそうだ。

 バイクならば、10台以上は積んであったのを俺は確認している。


 俺は護衛として着いてきたダークエルフ数人と一緒にカーフェリーの車両デッキまで向かった。

 車両デッキに着くとダークエルフに点を探させて、俺はバイクを外に出した。


 俺がバイクを苦労して浜まで持ち出すと周りにいた連中が物珍しかったのか集まってきた。

 ブルドーザーやパワーショベルを出した時の様に大騒ぎをしたわけでもないのだが、それでも珍しかったのか手隙の、特にドワーフ族の連中が集まる。


「守様。

 これは……」


「ブルドーザーに比べて偉く小さいが、なにやら同じ匂いがするが」


 匂いとはドワーフ族らしい表現だ。

 内燃機関というくくりでは同じものだ。

 技術的なものに偉く興味を持つドワーフ族ならではの勘というか感性なのだろうな。


「ああ、これもあれらブルドーザーと同じエンジンを使うものだ」


「エンジンとな」


「動力だと思ってもらえれば間違いは無いか。

 そうだな、この世界で言うならば魔石から魔力を使って動かす魔動車の動力だと思ってもらって間違いはないかな」


「これも魔動車なのか。

 偉く小さいが」


「それに、二輪だとすぐに転んで使いものにならないのではないか」


「ああ、動かしていない時には立つこともままならないが、走らせれば安定はする。

 尤も習熟は必要だがな」


 俺がドワーフ族と話し込んでいるとカーフェリーの車両デッキからテントを担いだダークエルフたちが戻ってきた。


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