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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第二章 軍団の誕生
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第8話 海賊船を探す



 先ほども捜索方針を立ててのだが、北西方向から流れてきたと仮定して調べていくことにする。

 時代背景が分からないが、一緒に流れてきたチェストを見る限り俺の知る中世に近いと仮定する。

 そうなると船は帆船になる。

 それならば10時間の差も方向さえ間違っていなければ大丈夫だ。半径10kmはレーダーで持捉えることができるし、2kmまで近づければ双眼鏡で見ることもできよう。


 木製の船でもレーダーでとらえることはできる。

 金属製の船よりは反射は少ないが、それでも帆船だ。

 反射面積が大きいために問題はなかろう。


 俺はレーダーをもう一度確認してから、北西方向に舵を取る。

 止めていたスクリューを動かして巡航速度で付近に漂流物などがないかを確認しながら船を進めた。

 一通り付近の調査が済んだ頃にミーシャが部屋から出てきた。

 日のあるうちはできるだけ進もうと思っていたので、ミーシャを艦橋に呼んで、一緒に海上を調べてもらう。


 ミーシャは部屋から出たそばから固まっている。

 俺がミーシャの手を取り艦橋まで連れてくるとさらに驚いた声をあげている。


「なんなんですか、ここは?」


「船の艦橋だが」


「艦橋?

 船の中ですよね」


「ああ、船の中だ。

 この船をここから操船する場所だ」


「操船??

 この船をここで動かせるのですか」


「ああ、だからミーシャにも手伝ってほしいことがある」


「言ってください、なんでも。

 私でできることならば何でもしますから

 ……でも……」


「ああ、この船は多分俺以外誰も扱えないかとは思う。

 手伝ってほしいことはミーシャでもできることだ」


「なんですか?」


「ここから外を監視してほしい。

 ミーシャの様に漂流するものがいないとも限らないから。

 人でなくとも、それこそ流木でも何でもいいから見つけたら教えてほしい」


「それくらいなら私でもできます。

 分かりました、今からですよね。

 外を監視します」


 俺は裸眼のみのミーシャに外の監視を頼んだ。


 レーダーを監視しながら操舵輪を操作して船を北東方面に走らせる。

 途中何度か自動海図の様子を確認するが、海図には何も表示されていないが、今まで移動した航跡だけは記録されていた。

 それでも衛星などないだろうからGPSでの計測は絶望的だ。

 操舵輪での操作履歴と船速からの計測のみでの記録だろう。

 GPSが使えなくとも記録できるようなバックアップがある。

 流石に軍艦に片足を入れている船だけはある。

 一応スペック的には俺が前の職場で乗艦していた巡視船に無理やり自衛の武器を搭載しているようなものだ。


 まあ昔と違い、搭載している主砲でも打ち抜けないような装甲を持つ意味が無くなっており、軍艦でも装甲についてはこの船とそう変わりは無いだろう。

 いや、公船とは違うだろうが、それほどの差が無いとは聞いている。

 搭載している武器類が軍艦に近いので、片足とは言ったが、よくよく考えなくともこれ軍艦だわな。


 巡視船を元にしているから、外交上めんどくさいことになっても公船と言い逃れるのだろうが、これ軍艦だわ。

 だからなのだが、GPSが使えない不測の事態でも機能するだけの冗長性をほとんどのシステムが持っている。


 今の俺はその冗長性に救われているという訳だ。

 レーダーを見ながら北東に船を追う。


 6時を前に日も沈みそろそろ肉眼での操作も難しくなる。


「ミーシャ。そろそろ今日は休もう」


「え、……確かにそろそろ暗くなり海も見えなくなっていますね」


 なんだか悔しそうにしている。

 姫が心配なのだろう。

 しかし、先ほど聞いた話ではすぐにどうこうなるような感じではなさそうだ。


「ところで、追っている船は夜も移動するのか」


「はい、多分ですが目的地に向かって進ませるでしょう」


「その船って帆船だよな」


「帆船?」


「船は帆を上げて風で移動しているのか」


「あ、え、帆ですね。

 二本マストの大型船でした」


「となると200人は乗っているのか」


「はい、それくらいは……」


「どうするかな……」


 俺は考え事をしながらレーダーを見ているとそのレーダーが影をとらえた。

 外を見ると完全に日が沈み星もはっきり見えてきた。

 昨夜は月が出ていない。

 夜遅くに出たかもしれないが、俺が起きていた時には見なかった。

 この世界の天文学の知識が無いので、何とも言えないが地球では新月は二日と続かない。


 まずは距離を詰めるか。


「休憩する前に少し速度を上げるぞ。

 そんなに変わることは無いとは思うが揺れに注意してくれ」


「速度を……」


「ああ、ちょっと気になるものを見つけたのでは」


 気象状況を確認しても相変わらず凪ぎに近い静かな海だ。

 風だけは微風になるのか1~2mで北東から変わらずって感じだ。

 帆船の速度なんか知らないがこの風ならばすぐに追いつけるだろう。


 まずはレーダーに映った影が船かどうかだ。

 レーダー上で追跡した限り出ていても5ノットは出てない。

 多分、風力が弱いためだろう。

 これならなすぐにでも追いつけそうだ。


 俺は速度レバーを最大船速以上に設定した。

 これは軍艦で言うところの出力120%って感じだ。

 この船だと45ノットは出せるが船の構造上っていうかエンジンの耐久上、また燃費などの問題から出せても2時間までとしていたはずだ。

 前に夢の中で神様から聞いた話だと燃費はこの際考えなくともいいらしいのだが、エンジンの耐久も心配だって、この船神様の話を聞く限りもう俺の知るエンジンじゃないよね。


 まあいいか。

 『カミサマ』の言葉を信じよう。

 複製してあるという言葉をだ。

 なので、45ノットで進むと2時間かからずに追いつけそうだ。


 幸い辺りも暗くなってきていることだし、灯火制限をすれば見つからずに1kmくらいまでは寄れるだろう。

 そこまで寄ればマスト上に備え付けられている望遠付き暗視カメラで姿を見つけることができるはずだ。

 それをミーシャに見てもらい確認を取る。


 流石に最大船速以上で操船しているから緊張はしたけど、2時間弱で目的地に着いた。

 まっすぐ進んでいたればこしそれこそこの時間で追いつけた。

 とにかく相手が遅すぎた。




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