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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第五章 飛躍のために新たなる挑戦
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第75話 俺たちの戦力



 今日の分の日誌を書き終えた頃になると、浜にいる連中もフェリーに戻って来た。

 皆と食堂で落ち合ってから、食事をしながらの意見交換会を始める。

 それぞれが、今日一日の仕事を振り返り、報告してくる。

 

 俺も、今日の成果を報告してみた。


「今日、手に入れた海図を元にケリーたち元騎士組と、フランの祖国の持つ植民地を目指したが、さすがに半日の移動では着けなかった」


「守様。

 元祖国の植民地です」


 フランは完全にこの地に建国するつもりのようだ……いや、もうすでにフランの中では建国しているのかもしれない。


「守様。

 私が以前聞いたことによりますと、祖国からひと月かかるとのことでした。

 この地が国からどれほど離れているかは知りませんが、ここからでも少なくとも半月近くはかかるのではないかと考えております」 とケリーが俺に教えてくれる。


「さすがに、俺がこの地をひと月近くも離れるのもな~。

 この地で俺のするとこなどたかが知れているとはいえ、どうしたものかな」


「ええ、今現状でのそこまで守様がいなくなるのはご遠慮願えませんか」


 フランが言ってきた。

 ダーナも俺に聞いてくる。


「なぜ、そこまでして、その植民地を目指されるのですか、守様」


「ああ、正直俺たちと敵対してるあの捕虜たちをどこぞに返しておきたくてな。

 労働力として使っていると聞いてはいるが、そこまでいるのかな。

 今では建機類、ブルドーザを使いこなしているのだろう」


「はい、守様。

 守様からもたらされました神機を使い、信じられない位に浜の整備が進んでおります」


「神機ってなんだよ。

 確かにブルドーザなどは、人手では信じられないくらいの効率を発揮できるが……そういえばあれも神様からの頂き物だったな。

 そういう意味では神機と言えなくも無いか。

 それよりも、捕虜たちってはっきり言ってどうなんだ。

 扱いに困っていないか」


 俺は浜で仕事を見ているダーナに聞いてみた。


「はい、船長や航海士などは、私たちの言うことをなかなか聞いてはくれませんね。

 彼らは、私たちを舐めているのでしょう。

 守様から、彼らに一回バシッと言ってくれますと解決しそうなのですが」


「俺が何か言ったところで、どうにかなるとは思えないが、今の話では水夫たちは問題ないのか」


「私たちの言うことを聞かない者もいるには居ますが、ほとんどの者は素直に私たちの命令に従ってくれております」


「目の前でブルドーザが動いているのを見れば、だれでも大人しくはなりますよ」


 フランが俺に言ってきた。


「それに、放っておいても直に、前に助けた人たちがまたここにやって来ますから、その時にでも考えればいいかと」


「またやって来るとは?」


「本国奪還の手伝いの依頼を持ってきます。

 私は、あの人たちにとっては為政者の娘でしかありませんから、他の為政者から強圧的に依頼が来ないとも限りませんね」


「強圧的とは穏やかでないな」


 俺はフラン達の国が抱えている政治向きな問題を少し聞いてみた。

 少し聞いただけでも、少々いやかなり厄介な問題で、占領してきたのはどこぞの宗教国家のようなのだが、そのバックに商売上で散々敵対していた帝国が絡んでおり、領地奪還を目指すのならば、少なくとも海上で帝国との決戦を一回くらいはしておかないと収まらないらしい。


 本当に戦争好きな連中ばかりだと、なかなか世の中が収まらないものだ。

 尤も元の世界も人のことは言えないが、それでも目の前に戦争の現実が迫ってくると思うとなんだかやりきれないというか、落ち着かない。

 まあ、今の俺たちの持つ戦力では負ける気はしないが、それでも多くの人の命を刈ることになるので、日本人のメンタルを未だに引きずる俺にとって、やはり戦争は嫌なものだ。

 最後は傭兵に身を落とした俺が言うのには今更感半端ないが、それが正直な気持ちだ。


 しかし、俺たちの持つ戦力ってなんだ?

 パワーショベルやブルドーザだけでも陸戦では敵なしになりそうだし、巡視艇一艘だけでも一つの国を灰にしかねない勢いだ。


 幸いあの巡視艇を改造した船は民間所有となっていたので、核兵器だけは積んでいなかったのだが、対地ミサイルくらいは積んであるだろう。

 在庫の確認まではしていないが、あ、そうだ。

 あの巡視艇には二機のヘリも積んであった。

 そのうち一基は米陸軍の研究所からアパッチの払い下げだと聞いている。 

 あれ一機だけで多分、この世界ならば国一つ分の陸軍を駆逐できるだろう。


 別のは、ヘリと言えるのか、あれって海兵隊初期型のオスプレイがあったな。

 あれも、使いようによっては化け物になる。

 俺のいた世界でも海兵隊が使えば、とんでもないくらいの成果が期待できたものだ。


 そう、チヌークなんかよりも高速でしかも移動距離が長い。

 あれに積めるだけの軍隊を積んで、司令部や王宮に乗り込めば、下手をしなくとも戦争は終わるのではとすら思えてきた。 


 そう考えると、ここにあるだけのものでも相当チートだ。

 カミサマは、前の勇者に強力なスキルを与えたことを後悔していたが、これも使い方によっては下手な勇者以上にとんでも無いことになるかな。


 まあ、平和主義の俺はそんなことには使わないけど、というか、俺はヘリが使えない。

 船の操艦については専門の学校を出てからのその仕事に就いたので、今まで問題も無かったが……あれ、ブルやパワーショベルについては、俺は操縦方法を知らなかったぞ。


 ということは、今まで試してこなかったが、俺でもヘリが使える……てことはないよな。

 ヘリだぞヘリ。

 レシプロの飛行機ならばどうにかなりそうかなとも思わないでもないけど、さすがにヘリは無いよな……でも、俺に与えてもらった権能というかスキルと呼んでいいのか分からないけど触っただけで使い方をマスターする能力があったよな。

 これも最近知ったことなのだが、もし、全てにいえることならばヘリに触れば……明日試してみるか。




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