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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第四章 建国の準備
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第67話 お風呂場拝見



 まあいいか、酔いもだいぶ醒めてきたこともあって、次を試そう。

 実はまだこの船の風呂を試していなかったのだ。

 あまりに忙しくて風呂場を覗いてすらいない。

 それどころか最近シャワーも数日浴びてないので、ここらでゆっくりと風呂に使ってもバチも当たらない。

 確かこの船にはサウナも併設されていたはずだし、その後は高級マッサージチェアーも試さないとな。


「守様。

 何か良いことでもありましたか」


 俺がにやついていていたのをフランは見逃さず、俺に聞いてきた。


「あ、いや。

 酔いもだいぶ醒めてきたので、そろそろ風呂にでも入ろうかと思ってな」


「風呂……ですか」


「守様。

 風呂とは何ですか」


 俺の中では物知り枠のエルムが俺に聞いてきた。

 そういえばエルムにはあの船のシャワーも経験させていなかったような気がしてきたけど、どうなんだろうか。


「風呂か……前にフラン達には簡単に説明したかとは思ったのだが、シャワーを前に使っただろう。

 それよりも気持ちよくなるものかな。

 体をきれいに洗う場所だが、お湯につかって疲れも取れるし、なんとこの船にはサウナまでついてきている」


「また知らない言葉が出てきましたが……」


「まあいいか、俺がいくら説明してあの気持ちよさは伝わらないから。

 俺についてきてくれ。

 これから風呂場を覗いて見よう」


 俺は希望者だけをと思っていったのだが、全員がついてきた。

 風呂場は一つ下の階の中央にある。

 あ、服が散らばっているな。

 特に男性用には朝風呂を浴びていたやつもいただろうから。

 なら、女湯に案内するか。


 誰もいなことは、前の船でも確認が済んでいる。

 そう、生き物は一切いなかったのだ。

 それに……

 いや、女性防衛官がいたとしてもどうせ自衛省支給の下着ばかりだろうから面白みも無いが、それでも数が少ない分だけ、見栄えもいいと俺は判断したのだ。


 俺は先頭を切って暖簾をかき分けて女湯に入っていく。

 自動ドアが開いて脱衣時に入るのだが、ここでもみんな驚いていた。


「守様、な、な、何ですか、この扉は」


 そういえば軍艦に自動ドアなどなかったな。

 この船にはそこら中にあるはずだったのだが、食堂の扉も解放したままになっていたし、今まで奇跡的に通らなかっただけだが、説明しておかないとまずそうだ。


「この船ではそこら中にある扉で、人が近づいたら自動で開く。

 そうだな……魔道具の扉だと思ってほしい」


 説明をしながら脱衣所に入ると、俺の予想通りに脱衣かごに制服が収まっているのがいくつかあった。


「誰か、この先にいるのですか」


「エルムが俺に聞いてきた」


「いや、だれもいないはずだが」


「ですが、かごに服が……」


「ああ、エルムは初めてか」


「いえ、私も知りませんけど」


 フランまでもが言ってきた。

 そういえばそうかもしれない。

 服の片づけはフラン達を助ける前に俺や一部ミーシャに手伝ってもらいしてあった。

 なので、状況の説明からしないとまずいか」


 俺はこの場にいる全員に向け、神様と背あったころからの船に関することを説明してみた。


「ということで、俺のもらった船には俺のいた世界では同じ船があったのだが、それを神様が複製してこの世界に顕在化させたものらしい。

 だが、それはあくまで物だけだ。

 生きているものを世界をまたいで持ってくることはカミサマでもできないことのようだ。

 俺一人連れてくるのがやっとだったと説明された」


「それがこの服と何が関係あるのですか」


「今まで乗っていた船でもそうだが、俺の他にも人はいた。

 でもその人たちの複製はできないが、洋服など身に着けているものは生き物でないので複製ができるらしく、ご丁寧にそれを複製したからそこら中に服が散らばっている。

 明日からまずはその服などの片づけから始めないといけないな」


「手伝いを出しましが……」


「これは何も服だけでないぞ。

 昼に使った食堂でも、カミサマが複製した時の状態をそのまま複製していたので、その食堂で食事をしていた人の食べかけまで忠実に複製されていたので、教もミーシャたちには先にそれらを片してもらったんだ」


「ミーシャ、それにドーラ、そうだったの」


「はい、不思議に量もまちまちの状態の料理がありましたので、ワゴンを使って見えない場所に運んであります」


 ミーシャの説明を聞いてフランは納得したらしい。

 なので、俺は風呂場を見に隣の部屋に進む。

 もう一度自動ドアを開いて、浴室に入る。

 目の前には大きな窓の前に大浴槽が広がる。

 これが商業航路を走っているときには大海原がこの窓から見えたのだろうな。

 今は島が見える……暗いのでほとんど見えなかったが、きっと昼には良く見えるのだろう。


 それにサウナもミストサウナまであるじゃないか。

 これはがぜんテンションが上がる。


「サウナってこれのことだ」


 俺はそういいながらサウナの扉を開いた。

 むっとした熱気が開いた扉から出てきてみんなを襲う。


「蒸し風呂のことでしたか」


「こっちはミストサウナって言って、これもサウナの仲間だ」


 そう言って隣の扉も開いてみた。


「これは変わった蒸し風呂ですね」


「初めて見ました」


 みんな口々に感想を言っていた。


「フラン達はここを使うと良いよ。

 洗い場があるから、そこで体や頭を洗うんだ。

 基本的にはシャワー室と同じだから容量はわかるよね」


「え? 

 守様が入るのではないのですか」


「ああ、俺は隣を使うよ。

 ここは本来女性用なんだ」


「え?

 守様の世界では女性と男性で風呂が違うのですか」


「つくりは同じだけれど、裸になるから一緒って訳にとはなっていない。

 だから同じものが二つある」


「それはまあずいぶんとぜいたくな話だな」


 ダーナが思わず口にした。


「ダーナ様、それは如何なものかと」


 すぐにミーシャからダーナに注意が入る。


「かまわないよ、確かに贅沢な話と言えばそう言えるが、安全のためにはそうせざるを得なかったんだ」


 そう言って、俺のいた世界の貞操感から男女別についての話をしてみた。

 今まで乗っていたのが軍艦だったことと、男女比が明らかにおかしな船だったことが幸いしたのか、あの船には男女別の施設は無かった。

 せいぜい時間で振り分けていたくらいだ。

 軍艦にはぜいたくは許されないからね。

 だがこの船は違う。

 お客様に不快感を抱かせないためにもお金をかけて贅沢に造ってある。




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