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プレアデスの伝説 姫たちの建国物語  作者: のらしろ
第四章 建国の準備
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第55話 怪獣大戦争



 しかし、おかしいな。


「レーダー上にはまだあの影はあるか」


「はい、そのままですが、少し周りを囲む影の動きが変わりましたかね。

 前ほど中央に向かうのが少なくなっているような気がします」


「攻撃が膠着状態にでもなったのかな」


「どうしますか?」


「霧に中に入るしかないでしょ。

 どうも気になるしな。

 最悪、すぐに撤退するから」


「わかりました」


 それから数分で霧の中に入った。

 有効視界はせいぜい100mくらいか。

 これでは有視界での攻撃は難しいな。


 それからしばらく、今度は速度を落として航行を続ける。

 するとすぐに大きな音だけは聞こえてきた。


『どか~ん』


『バキバキ、バキ~ン』


 ……

  ……


 かなりものすごい戦闘のようだが、霧が濃くて見えそうにない。


「レーダー上では500mを切ったでしょうか」


 レーダーを監視している騎士から報告が入る。

 500m先でも戦闘が見えないってやはりおかしいでしょうに。

 あ、でも時々光だけは漏れてくるのが確認できた。


「ここからはさらに注意して進むぞ」


 俺はそう言って、船速をさらに落とした。

 やっと目の前の戦闘が見える位置まで来た時には200mを切っているような状態だ。

 目の前では数隻に固まった船団の周りを2~3匹のシーサーペントが襲いながら回っていた。

 一匹だけ大きさがやけに大きく見えるが個体差だろう。


「守様。

 攻撃しますか」


「ああ、シーサーペントの肉美味しかったが、前にバーベキューでほとんど供出してしまったからな。

 それに、あの時よりもさらに人が増えたので食料の確保も考えないといけないしな。

 食料が確保できる時には積極的に確保していこう」


「隊長~」


 俺の言葉に一人の騎士が情けなく声を出す。


「守様はシーサーペントのことをただの魔物と同じくらいにしか考えていませんよ」


「ああ、でも前に一撃で倒していたしな」


「射程でしたっけ。

 もうその射程圏内に入ったのでは」


「ああ、でもこの視界の悪さでは今戦っている船に間違えて当てないとも限らないし……CICを使うしかないか」


「CIC?」


「ああ、攻撃を専門とする部屋だ。

 誰か俺のついてきてくれ」


 ケリーは俺に付いて行きたそうにしていたが、それでも操船もあるのであきらめ一人の騎士を指名してきた。

 俺はケリーの指名した騎士を連れて下のいあるCICに向かった。

 薄暗い部屋に入ると一斉に機会が動作を始める。

 俺が中に入るが、俺と一緒についてきた騎士は入り口付近から動こうとはしていない。


「守様~」


 これまた情けない声で俺を呼び掛けてきた。


「どうした。

 中に入らないと仕事ができないぞ」


「守様、ここって魔王城の中ではないのですよね」


「魔王城……そんな筈あるか。

 いいから中に入れ」


 俺はそう言って彼女の手を取り無理やり中に入れた。

 そのうえで彼女を外を監視するモニター前に座らせて俺のサポートを頼む。


「そこから外の様子や、隣の画面でレーダーも監視できるから、いつものように何かあれば俺に知らせてほしい」


「は、はい」


 返事もこれまた情けない。

 大丈夫かな。

 まあいいか。

 俺はCIC中央にある席に座る。

 ここからならミサイル類も発射できるが、まず必要はないだろうな。

 まず30mmの機関砲でもあるゴールキーパーの操作を自動から手動に切り替えて、レーダー画面上でシーサーペントの一匹を選びレーダー追尾にして数発射撃を開始した。

 前と同じように簡単に頭に命中したシーサーペントはその場で絶命したようで、連れてきた騎士からも報告が入る。

 次に、大きさが他のとは明らかに違うシーサーペントを狙い同じように攻撃するがこちらは弾がはじかれたようだ。

 すると、外を監視していた騎士が大声で俺に報告してきた。


「今守様が狙った魔物はこちらに向かってきます」


 流石にあそこまで成長しただけあって、防御力は他の魔物とは一線を画すだけのものはありそうだ。


「ありがとう、わかった」


 ならば5インチの大砲を使うまでだ。

 そういえばこれってMKとか言われていたような……まあ時間もたりないのですぐに武器を変えた。

 前に教国相手に一度使っているのでそれほど時間を空けずに準備ができたが、狙っている大きなシーサーペントが目標をこちらに変えて向かっているので目標までの距離が100mを切っている。


 外を監視ている騎士は不安そうにしているが流石に騎士の教育を受けているだけあって取り乱すようなことは無かった。

 うん、これは後でほめてあげよう。

 すると、船が急に進路を変えて速度を上げた。

 ケリーが魔物から逃げるように操船を始めたようだ。


「ケリーに武器を変えるので安心してくれとそこの電話を使って連絡してくれ」


 俺はMKを操作しながら騎士に頼む。


「はい、そうします」


 騎士が返事をする頃になって、準備も整い連射で数発発射した。

 流石に大きな魔物は一発では仕留められなかったが3発目にやっと倒すことができた。

 最悪対艦ミサイルの準備もと考えていただけに助かった。

 正直この世界の魔物を舐めてかかっていたようだ。

 うん、反省、反省。


 残りの魔物ってシーサーペントが一匹だけだったので、そのまま大砲を使って一発撃つとこちらは簡単に絶命した。

 大きさの違いで耐久力が違うのかな。

 他にも魔物がいたようだったが今確認した限りは見つからなかった。


「他に魔物はいるかな」


「見た限りは見えませんがもう一度確認します」


 そう言って、騎士は今度は落ち着いた感じで返事をくれた。


「守様。

 付近には襲われていた船以外には見えませんが」


「なら戦闘は終了したな。

 艦橋に戻ろう」


「はい、ご一緒します」


 俺は騎士を連れてもう一度艦橋に戻る。

 すると艦橋が騒がしい。

 艦橋に入りケリーに声をかけた。


「どうした、何があったのか、ケリー」


「あ、守様。

 お疲れ様です」


「ああ、今回もこの船に助けられた感じかな。

 それよりもどうした。

 騒がしかったようだが」


「あ、それですが……」


 そう言ってケリーが前方を指さした。

 うん、ちょっと引くくらい酷い。

 帆船時代の戦闘ってここまで酷くなるって感じに目の前に固まっている船は壊されている。


「これは、中にいる人も相当被害が出ていそうだな」


「ゆっくりと近づきながら救助の必要性を聞いてみてくれ。

 残りはシーサーペントの回収の準備だ。

 せっかく捕まえたシーサーペントがそのまま海没なんてつまらないしな」


「はい、今ボートを出します」


「あ、霧が濃いので、十分に気をつけてな。

 迷子にならないとは思うが無線を持って行ってくれ」


「了解しました」




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