第89話 巻物
今、俺は蒼の家に蒼を送り、俺んちに戻っている途中だ。はぁ、家に帰ったらいろいろ母さんに質問攻めにあうんだろうな。憂鬱だ。ただ、そんなことを思える生活を手に入れられて良かった。夕飯は何だろうか。久しぶりに母さんの味噌汁食べたいな。そんなありふれたことを考えている間に家に着いた。
「ただいま。」
「「お帰りー。」」「ワン!」
やっぱり家っていいな。
「だいたい、『全知全能』さんから話は聞いたわ。」
「うん。」
「で、どうやって女神倒すの?」
「うっ。」
やべ、何も考えていない。すべて「全知全能」さんに丸投げしてたな。
「その様子だと何も考えていないんだね。」
「、、、はい。」
「ほんと、いつもバカ息子を支えてくれてありがとうね、『全知全能』さん。」
<いえいえ。>
<で、本題だけど、まず、どうやって女神のもとまで行くの?そして、どうやって殺すの?>
あ、口の会話じゃなくなった。
<まず、女神のもとに行くにはペロのワープ魔法を使います。>
<ちょっと待って、ワープ魔法って言ったかしら。>
<はい、その通りですが。>
<あれ、口外していないはずよ。>
<はい、口外されていませんね。>
<何で知ってるの?>
<「全知全能」ですから。>
全知全能だからかぁ。便利だなぁ。全知全能って。
<そうなのね。で、どうやって倒すの?まず、傷一つさえつけられない化け物だけれど。>
<そうですね。神族はとても強いです。ただ、弱点が全くないということでもないです。>
<と言うと?>
<基本的に魔力を中心として戦います。つまり、魔力を何とかすればいいのです。>
<そんなこと言ったって、それが難しいんでしょうが。>
ん?あ、そうか。あれか。対魔の剣。
<はい、その通りです。あ、あと言い忘れていたんですけど、自分の進化で新しい報酬があります。>
何だろう?何か女神と戦うときに役に立つかな?
<巻物です。>
ん?
<これです。>
何だろう。そこには、、、。




