第56話 カップル割
「これこれ!」
今度はイヤリングか。よくかぶらないな。
「はいはい。買ったるよ、、、?」
高っ!思っていた5、6倍高いぞ。払えなくはないが、今後に響きそ~。ま、買うか。
「すみませーん。これ買いたいです。」
「かしこまりました。ただいま、カップル割というものをしていますが、お二人はカップルでしょうか?」
、、、?!あまりに予想の斜め上の言葉を聞いて、頭が一瞬フリーズしたぞ。彩陽は、めっちゃ顔赤くなっているな。ただ、今後のために
「ソ、ソウデス。ボ、ボクラカップルデス。」
あ、さらに彩陽の顔が赤くなった。すまん。これも未来のためだ。
「う~ん。怪しいですね。カップルっぽいことしてみてください。」
、、、?!カップルっぽいこと?!俺が?!彩陽と?!
「その感じだとやはりカップルではな、、、。」
ヤバいまずい。どうしよ。どうしよ。どうしよ。どうしよ。どうしよ。どうしよ。どうしよ。そう思っていると彩陽に初キスを奪われた。
「?!わ、わかりました。では、半額でこちらの価格になります。」
「、、、。わ、わかりました。」
買った。買ったんだ。まるでカードゲームの超高価なカードを買った気分だ。怖い。高すぎてこのイヤリング怖い。
「はい、彩陽。」
「あ、ありがとう。ところで、、、さっきのは好きでやったわけじゃないんだからね!安くなるからっていう理由だからね!好きだと勘違いしないでよ!」
「あ、はい。」
やっぱりそういう理由か。
(彩陽視点)
何やってんの、私。完全にツンデレみたいじゃん、、、?!もしかして私ってツンデレだった?!そうかぁ。そうだったのかぁ。私、ツンデレだったかぁ。いやいや、それどころじゃない。この関係が気まずくなっちゃう。どうしよ。謝る?何に対して?、、、。謝ることないな。変に謝ってもさらに気まずくなりそう。、、、。あれ、これ詰んだかも。




