第51話 買い物
今日はこの町にある服屋で買い物をする。セカウ村ならではの服があるかもしれないからな。
ただ、、、
「雄迅さん。これはどうですか?」
「こっちは?」
「こっちも合う。」
「これもいいな。」
「あれなんかどうだろう。」
と彩陽のお人形となっている。ちなみに○○は宿でお留守番だ。
「な、なあ。そろそろいいんじゃないか?」
「何言ってるんですか、雄迅さん。これからじゃないですか。」
え、マジか。
この後、数時間俺は身動きを取れなかった。
その帰り道、
「あ、すみません。用事を思い出したので少し遅れて宿に戻ります。」
と彩陽がどこかに行った。まあ、彼女も彼女なりに何か秘密ごとがあるのだろう。
(彩陽視点)
ここ最近、雄迅さんにいろんな魔道具をもらってばかりだ。何かお返しになる魔道具を買いたいな。ん?何だろ、あの魔道具。なんか面白そう。店は少し怪しいけど、雄迅さんにあの魔道具を買ってあげたいな。
「すみませーん。」
数時間たった。彩陽が帰ってこない。どうしよ。迷子にでもなったか?さすがにそんなことはないだろう。ん~。
「ワン!」
あ、そうか。
「○○、どこに彩陽がいるか探せるか?」
「ワン!」
俺とペロは服を買いに行ったお店まで行き、その後ペロが彩陽のにおいをたどってくれた。
「おーい。さいよーう。どこだー。」
「「あ。」」
おいおい、なに怪しい店で何しようとしているんだ?
「おー。そゆことね。今回はただであげるよ。ぼそぼそ。」
と店の人が言うと、彩陽の顔はみるみる赤くなり、カーっと頭から湯気が上がった。そして、
「ありがとうございます、、、。」
と店の人に行った。
「おい、今まで何やってたんだ。心配したんだぞ。」
「あ、すみません。こんな時ですけど、これ、、、。」
そう言うと、彩陽は俺に指輪型の魔道具をプレゼントしてくれた。
「この魔道具、とっても雄迅さんに似合いそうで、あと日ごろの感謝を込めてです。」
「ありがとな。」
「あ、そういえば、この魔道具、どんな効果鑑定しても意味が分からないそうなんです。」
「ま、別にいいか。いつかのお楽しみってことで。」
「ふふ、それもいいかもしれませんね。」
そう言い、みんなで笑った。




