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第6話 彩陽
彼女は落ち着いて記憶喪失を受け入れた。しかし、まだ不安そうだ。不安を少しでもなくせるよう、話しかけよう。
「、、、。」
やべ、彼女含め誰も彼女の名前わからね。どうしよ。すると、
「あ、あの、私に名前つけてくれませんか?」
と彼女が言った。うーむ。どうしよう。俺には名づけのセンスがない。
「君が自分で名前を決めた方がいいと思うよ。」
しかし、彼女は
「でも、賢人に名前をつけてほしい。」
と言った。
うーむ。どうしたものか。まずは、要素を考えよう。異世界転生、記憶喪失、、、いやそんなマイナスになるものではなく、、、うーん。
「決めた。『彩陽』だ。」
「『彩陽』。はい、とても気に入りました。今日から私は『彩陽』です。」
彼女はそう言うと太陽のようにとても明るい笑顔で笑った。
「あ、苗字は『百原』を名乗るね♪」