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第274話 海派
とりあえず確実にここから動かなければ餓死するだろう。
、、、どこに行こう。
う~ん、とりあえず川に沿って歩くか。
最悪、何もなくてもここの位置に戻れるだろうし。
ってなると右か左かどっちがいいかな。
片方は上流があるであろう山へもう片方は下流があるであろう海へ。
「私は海派です。」
「、、、理由は?」
「なんとなく泳ぎたい気分だからです。」
、、、なんかダメな気がする。
「賢人さん、海だからこその良さがあるんですよ。」
「例えば?」
「、、、とりあえず、海に行きましょう。行ったらわかります。」
「じゃ、海に行くことを目標にするか。」
「やったー!!」
「で、右左どっちが海につながると思う?」
「、、、なんとなく右!!」
もちろんのように根拠はないのね。
まぁいいか。可愛いから。




