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戦慄のイクタベーレ ~敗退せし者達の母国奪還の軌跡~  作者: ユウキ
第九章 Cool of Minerva
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第五話 三人での旅

「はいそこ!赤くならない」


 ディーネは顔を真っ赤にしていた。


「い、いや…だってだって……」

「ディーネ、前にサラが話してくださいましたよ?」


 あ、ジェリドに雷系初級魔法をぶっ放した時な。覚えていたのか。

 ロッカはサンドウィッチを食べ終わり紅茶を口にしていた。


「あの時のディーネはまるで理解していなかったからな」

「あの時?」


 ディーネが眼を丸くする。


(わたくし)が、勘違いをしジェリドにライを放ってしまった時ですよ」

「あ、そう言えば……でもジェリドがサラを口説いて何故ロッカ様がお怒りに?……あ、ロッカ様もしかして……」


 あ、ロッカに飛び火した。

 ディーネは口元を抑えあわあわしている。


「何を仰ってるのですか?ディーネ……(わたくし)は、不浄であったり軽薄な殿方が好ましくないだけですよ?」


 あーそれでロッカはあの時、激怒していたのか。となるとジェリドは、ロッカにも誤解を招く事を口走っていたのだな。


「その言い方ですと一人を想う分には構わないのですよね?」

「そうですね」

「ではジェリドは当時サラを……」

「違うから」


 思わず遮る。虫唾が走るような事を言わないでくれ。


「え?」


 ディーネが首を傾げる。


「そういう意味ではなく……」


 話を一旦切り、立ち上がる。


「意味じゃなくて……」


 ディーネが訊き返す。


「コーヒーおかわりだ」


 ズルっ!


 ディーネが机に向かって滑る。


「ちょ、ちょっと……」


 ほっぺを膨らし、明らかに怒りだしていた。


「ふふふ……サラも愉快な事をされますわね」


 ロッカが扇子を口元に当て、優雅に微笑む。


「はっははは」


 私も思わず笑ってしまう。ついつい、からかってしまいたくなったのだ。







 ――――――


「良いだろ!やれるもんならやってみな」


 私はそう応えた。


「バーカ!何勘違いしてんだ?」


 ジェリドはヤザンの方を向いて言う。そして私と向き直り……。


「サラっつたっけ?あんたも変な勘違いするなよ」


 と、言い溜息を付いて空を仰いだ。そして、また私を見る。


「俺の欲しているのは、お前の()だよ」

「力?」

「あんな大胆な攻撃初めてみたぜ!もっとお前の力が見たい……それが本音だ」

「見てどうする?」


 意味がわからん。私は首を傾げた。


「学ぶ」

「フッ……」


 思わず微笑が零れた。最後に笑ったのって何年前だったかな……覚えてないや。


「恐い方だと思っていましたが、笑うと凄く綺麗ですね」


 なんて事を言ってるのだヤザンとやら。恐くて悪かったな。コイツも本音を言いやがった。とりあえず無視。


「良いだろ……誰かと旅をするのもまた冒険だな」

「そいつは有難い。宜しくな」


 ジェリドがにこやかに返してきた。


「それに襲われるのも冒険……いつでも良い、やれるもんならやってみろっ!!」

「いやもうそれは良いから」


 あっさり流す。ジェリドといったか、コイツなかなか面白い奴だな。それに比べ……。


「ま、マジですかっ!?」


 ヤザンは……もう何も言いたくない。


「良いじゃんか…ムサ苦しい野郎だけより花があった方が」

「雑草だがな」


 軽く睨んで上げた。


「ひぃ」


 違う意味で面白い奴だ。


「嫌なら良いんだぜ。俺はサラと二人で旅をするから」


 脅しかよ。


「わ、わかりましたよ……だから置いて行かないでください」


 しぶしぶだがヤザンも了承し、三人で旅をする事になった。


「あ、そう言えばさっきの頭は何であんな平気そうだったんですかね?」


 と、先程の頭を思い出しヤザンがそう言った。

 確かにあれはおかしかったな。


「薬だろ?」


 ジェリドが答える。

 ああ、痛みを感じなくさせる薬か。


「そんな薬があるなら使いたいですね」

「依存性があって、寿命を縮めて良いなら使えば良いさ」

「げっ!」


 さてこんな事を言ってたヤザンだが十日も経てば、すっかり打ち解けてきた。


「へぇーサラさんって氷魔法だけはピカ一なんですか」

「ああ…まぁショボいのなら一応炎も出せるがな」


 こんな感じで、たわいもない会話をし出していた。


「ほんとサラさんってお強くて綺麗ですよね……まさに戦場に咲き乱れる美しき花」


 しかも褒めちぎってくる。わけのわからん奴だ。


「ぅんっ!!」


 で、その度に私は睨んでやる。


「ひぃぃ…申し訳ありません」


 そしてこうなる。旅をしてて、わかったんだが、コイツも相当な手練れだ。一流の剣士と言っても良い。

 ただ経験不足からなのか肝っ玉が小さ過ぎる。


「お~い…イチャついてるとこ悪いんだけど……」

「ぅぅんっ!!」


 ジェリドには、ただ睨むだけでなく殺意剥き出しにしてやった。。


「うっ!」


 一歩後退り……。


「……ま、町が見えてきたぞ」


 と言ってきた。

 私がこの二人と旅をするようになってから、初めての町だ。だがこの町で事件が起きた。誰が予想していただろうか?

 否、誰もしていない。こんな事件が起きるなんて、この時の私達は誰も予想していなかった。そうアイツの人生を変える事件が……。

 この町はユグドラシル大陸の最南西にあるガロンという町だ。


挿絵(By みてみん)


 私達はまず宿を取った。当然部屋は別だ。私は一緒でも構わないと言ったのだが、二人に引かれてしまった。

 私は男と旅をするのは、ハイマン以来である。

 そして、そのハイマンと野宿する所は一緒だった。まあこの二人も野宿は一緒だったが、宿となると違うものらしい。私はこういう常識みたいなものが欠落しているようだ。

 宿で眠りについていると、あまりにも騒がしく眼が覚めた。何の騒ぎかと窓から外を見る。


「なっ!」


 唖然とした。一面火の海だ。何だこれは?一体何が起きたのだ?思考が追いつかない。


 バンっ!


 その時だ。この部屋の扉が大きく開かれる。


「サラっ!!」


 ジェリドが飛び込んで来た。


「なんの騒ぎだっ!?」


 私は訊いてみた。


「どうやら海賊が町を襲っているようです」


 とヤザンが入ってきて、そう言った。


「海賊?」

「ああ…とりあえず逃げるぞ!」


 そう言うとジェリドが私の手を引く。とっさに槍を手に持つ。他の荷物はヤザンが持って来ていた。

 私達は外に飛び出た。次の瞬間、宿にも火が回った。

 ヤザンが言った通り、本当に海賊が襲撃しているようだ。火を放って回っている者までがいた。


「お助けー」

「ヒッヒヒヒ……」


 ブスっ!!


「ギャャャーっ!!」


 無惨にも命乞いをする女を海賊が突き殺していた。

 町の人々が逃げまどう。それを狩りを楽しむかのように追い掛け回す。

 酷い奴らだと思う反面、弱い奴らが悪いとも思った。私は冷めた眼でその光景を眺めていたが、ヤザンは正反対だ。


「なんて奴らだっ!!」


 怒りに燃え、一人突っ込む。手遅れだと言うのにご苦労な事だ。


「お、おい」


 ジェリドが止めようとする。


「私の荷物……」


 ボソっと私が呟く。


「そっちかよ!」


 ジェリドがツッコミを入れてきた。


「もう手遅れだぞ!」


 ジェリド言葉を無視し、ヤザンに海賊に向かって行った。


「だからと言って放っておけますか……はっ!」


 プシューンっ!!


 そう言って海賊の一人に斬り倒した。熱血もここまでくるとウザいな。


「やれやれ……」


 ジェリドは肩を竦め弓を構え始める。って、お前もか。

 そして、海賊達が次々に集まり、うち一人がヤザンの後ろから斬り掛かる。


「サンダースピアー」


 叫んだ私は、槍…サンダーランスを突き出した。刃先から電撃が飛ぶ。どうやら私も同類のようだ……。

 私の槍の刃先から発せられた電撃はヤザンの後ろを取った海賊を貫く。


「ぐぁぁぁっ!!」


 海賊は黒焦げになって伏した。


「助かりましたサラさん!」


 此方を振り向いて手を降る。アイツはアホか。またヤザンの後ろを取る海賊が……。


 ブスっ!


 だが、ジェリドが射抜いていた。もしかしたらジェリドを信頼しての行動だったのかもしれない。

 よし!試しに黙って見ていよう。するとヤザンは霧払いのように次々に海賊を倒していく。

 やはり良い腕だ。しかし、取り溢しが多い。そのフォローをするかのようにジェリドが矢を次々に射抜いていく。

 二人の息はピっタリだ。流石は今までずっと旅をしてきていただけの事はある。

 やはりヤザンがバカみたいに突っ込むのは、ジェリドを信頼しての行動のようだ。


「おい、サラ!何黙って見てんだよ。お前も手伝え」


 ジェリドに突っ込まれる。仕方無い。やってやるか。


「スゥー」


大きく息を吸う。


『レイスレイスレイスレイスレイスレイスレイスレイス……』


 詠唱破棄で両方の手で、交互に突き出し氷系初級魔法(レイス)を連発してやった。

 見ててわかったが、コイツらザコだ。これで十分。あっさり海賊達は全滅した。

 ヤザンとジェリドは眼を点にしている。


「ところでジェリド!何か言った?」


 髪を右手で翻しクールに返した。


「い、いや……あ…」


 何を言って良いのか、わからず口をパクパクしている感じだ。


「……鬼だ」


 ボソっとヤザンが呟く。


「ぅん!」


 すかさず睨み付ける。


「あ、いや素晴らしい戦いっぷりでした」


 言い直した。


「結構!」

「それより、生存者を探そう」


 ジェリドが思いっきり話を変える。やはりコイツかなりの大物だ。

 常に冷静で洞察力に優れている。普段は私やヤザンのバックアップで目立たないが、こういうフォローや空気を変える力はかなりのものだ。

 さて生存者だが、わずか五人。可哀想に……。

 私達は、死んだ者の墓を作ってやった。生存者はその間、呆然と立ち尽くしていた。

 哀しみを抱え、生きる気力さえも失ったという感じだ。


「クッソー!俺達がいながらー」


 一人キレているのがいる。言うまでもないがヤザンだ。


「さーて!宴でもやりますか」

「なっ!」


 ジェリドが突拍子の無い事を……。

 私は開いた口が塞がらなくなる。いくらなんでも、空気を一変させ過ぎだ。何を考えているのだか。


「ジェリドさん!何を言ってるんですか?こんな時に」


 すかさずヤザンが抗議する。当然だろ。町が海賊に襲われ、生存者はわずか五名。

 絶望の淵に叩き落とされているというのに、ジェリドは、あろう事に宴を始めると言い出したのだ。


「こんな時だからこそだよ…サラ!薪を大量に集めてくれ!」

「あ、ああ」


 良くわからんが好きにやってくれ。もうどうでも良い。

 薪?大量に?了解。集めてきますよジェリドさん。皮肉を込め胸中ごちった。

 薪を集めて来たが、もっとだの丸太も持って来いだの注文が多い。

 私はもう投げやりになっていたので、言われた通り集めて来てやった。するとジェリドは丸太を組み、キャンプファイヤーを始めた。その横で……。


「俺達が…俺達がいながら……クッソー」


 ヤザンが泣き上戸に走っていた。どうやら、私が薪を集めている間、ヤザンに酒を飲ましていたようだ。


「もっと早く気付けば……」


 あーもぅウザい。


「コイツ、酒が入ると性格変わるだ」


 ジェリドが説明してくる。


「変えてどうする?」

「まぁ見てなって……ホラ!もっと飲め」


 次々にヤザンに酒を注ぐ。


「にしてもサラさん!流石っす」


 あれ?泣き上戸は?


「あの氷の嵐、最高でした。サラさん格好良かったです」


 やけにハイテンションになってきたな。


「まだあるぞ」


 ジェリドはひたすら酒を勧めていた。


「俺、テンション上がって来ましたよー……ヒック!」

「おー上がれ上がれ」


 ジェリドが煽る。もう何がなんだか……。

 私は頭をがっくし落とし抱えて込みだしていた。


「ヒック!……さあテンション上げて行きますよーっ!!」


 しまいには脱ぎ出す。


「あーそれそれっ!!」


 裸踊りまで開始。キモっ!私はそっぽ向いた。


「ほらジェリドさんも脱ぎましょう」

「ああ…気が向いたらな」


 あっさり流す。


「ではサラさんも……」


 アホか。


『……レイス』


 好い加減我慢の限界か来た。私はそっぽ向いたまま、氷系初級(レイス)をヤザンの頭上に放った。当然最小に抑えてある。


 ヒューン……コツン!


「はう!」


氷は頭に落ち、ヤザンは倒れる。その時だ。


「ははは……」


 笑い声が……。

 そっぽ向いて気付かなかったが、生存者が回りに集まっていた。しかも、先程まで呆然としてたのかウソみたいに笑っていた……。

 生存者が何人か笑う。それにつられ残りの生存者も集まってきた。そりゃこんだけ騒いでキャンプファイヤーなんか、やってれば気になるだろう。

 だが、先程まで呆然としていた者達だったので少し驚いた。ジェリドは、微笑を浮かべ酒をチビチビ飲んでいる。これが狙いだったのか……。


「おい、ねぇちゃん!もっとやってくれよ」


 町民の一人がそう言ってきた。もっと?氷系初級魔法の事か?


『レイスレイスレイスレイスレイスレイス……』


 再び倒れているヤザンの頭上にレイスを放つ。数は先程の比ではないが……。


 ヒューンヒューンヒューンヒューン……コツコツコツコツコツコツっ!!


「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い……」


 倒れたヤザンがジタバタする。魔力を最小まで抑え、小石程度の氷だが、落下しながら当たっているのだ、それなりに痛い。


「はっははは……」

「あはははは……」

「くくく……」


 生存した町民達が大笑いしだす。ある者は腹を抱えていたりもしていた。それにしても疲れた。

 詠唱破棄で初級魔法を連打したのだ。かなりのマナを消費する。だというのに、本日二度もやってしまった。


「お疲れさん」


 それに気付いてか、ジェリドが声を掛けて来た。実のところ私はコイツのこういうさり気ない気遣いが気に入ってる。


「ああ…少し疲れた」

「お陰で、後は勝手に盛り上がってくれるだろう」


 ジェリドがそう言った通り、町民達も酒を飲み始め、騒ぎ出していた。


「あ~あ、この丸太を何本も運ばされたから疲れたよなぁ」


 キャンプファイヤーに使った丸太を見て嫌味を言ってやった。


「そっちかよ!」


 すかさずジェリドはツッコミを入れてくる。

 その物言いは、やはりマナの消費し過ぎを気遣ってくれたようだ。


「ああ…そっちだ」


 あえて毒付く。


「悪かった……サラ!お前も飲むか?」


 ジェリドが酒を勧めてきた。


「お主、私がいくつか知って勧めているのか?」


 この大陸は十五で元服扱いとされ、酒は元服後からと原則されていた。


「あれ?お前、まだ成人してないのか?」

「知らん…私は孤児だからな。拾われた時の見た目年齢から数えて十五行ってるかどうかってとこだ」

「孤児だったのか」

「何だ?憐れむか?」

「今更そんな事しねぇよ」

「そうか」


 そう言って私は酒を口にした。


「おい!飲めんのかよ?」

「前に冒険で飲んだ。なかなかイケる味だった…お陰で冒険にならなかったがな」

「タチの悪い女だ……ホレっ!」


 嫌味を叩きつつ、微笑を浮かべ酒を注いできた。


「悪かったな…では頂こう」


 それを一気に飲み干す。


「おいおい…いきなりそれかよ。ホレっ!」


 再び注いできた。

 さてヤザンだが酒の酔いと私の氷系初級(レイス)で完全に伸びていた。

 だというのに先程より騒がしい。町民達がキャンプファイヤーを囲み大騒ぎしていた。

 かなり煩い。しまいには誰かさんみたいに裸踊りしだす者まで……。


「おい!ねぇちゃんも脱げ」


 コイツも同じ事を……。


「『レイス』……やばっ!」


 つい反射的に氷を町民の頭上に放ってしまった。だが……。


 パリーンっ!


 と良い音を響かせ氷が砕け散り、鮮やかに破片が舞散る。

 弓を構えて(・・・・・)いなかった(・・・・・)ジェリドが射抜ていた。

 今の相当速かった。私がレイスを放った直後にジェリドは弓を掴み、矢を放ったのだから……。

 時々思う。コイツが本気を出したらどれほど強いのか。私から学ぶと言っておきながら、学ぶ必要はないんではないかと感じた。

 それにしても騒がしい。一人旅をずっとしてきてた為か、こういうのはどうも馴染めない。

 周りを見ると、ヤザンは裸で伸びている。ジェリドは微笑を浮かべ、チビチビ酒を口にしている。

 そして、生き残った町民達は笑顔で……いや泣き笑いだ。

 先程まで大笑い大騒ぎだったのに泣き笑いに変わっていた……。


「ちくっしょーユイリィっ!!」

「イルマぁぁっ!!」

「あの海賊共めー」

「何も家まで燃やす事ないのに」

「奪うだけなら、金だけにしろ!命まで取るなー」

「エマを返せーっ!!」


 遂には泣き叫びだした。ある者は、大切に思っていた者らしき名を叫んだり、ある者は、海賊達に対する怒りを叫んだり……。

 私は驚いた。海賊の襲撃により、生きる気力を失ったかのように呆然としていた者達が人間らしい(・・・・・)感情を取り戻していた……。


「さてと……」


 ジェリドが立ち上がる。


「おい、起きろ!ヤザンっ!!」


 ヤザンの元へ行き彼の体を揺する。


「ん?ぅは……ジェリドさん?」

「さっさと服着て行くぞっ!!」

「あ、はい」

「サラも行くぞっ!!もう部外者の俺達がいても仕方ねぇ」


 私は無言で立ち上がり、ジェリドの後を追った。気付くと朝日が昇り始めている。

 いつの間にか夜明けを迎えたようだ。ジェリドは町外れで野宿の準備を始める。ヤザンは……はやっ!既に横になって寝てるよ。


「じゃ、随分変な時間になってしまったが寝直すか…サラおやすみ」


 そう言ってジェリドも横になる。


「ああ」


 私も簡素に返しに横になった。海賊の襲撃……よくある事だ。

 だが、よりによって寝ている時に襲うなよとそんな事を考えていたら、次第に意識が闇に沈んでいった……。

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