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戦慄のイクタベーレ ~敗退せし者達の母国奪還の軌跡~  作者: ユウキ
第二章 タルミッタの姫
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第四話 タルミッタ城奪還

闘気の設定を間違えて描いてしまったんので修正しております

申し訳ございません

 アルスとソラとリュウザンは通路を一気に駆け抜け途中まばらに海賊がいたがあっさりソラとリュウザンに斬られ王間に到着する。王座には海賊の(かしら)と思われる男が座っおり他に三人程海賊がいた。

 海賊の頭は王座から静かに立ち……


「お前がイクタベーレの王子か?」


 と聞いて来た。


「そうだ」

「こんな青二才に此処まで通すとは使えなぇ奴らだ。所でお前等、王さん達がどうなっても良いのか?」


 そう言って後ろに視線を向けた。

 王座の裏で縛られたタルミッタ王と妃殿下がいるからだ。


「好きにす……」

()れるもんなら()ってみろよ!」


 アルスの言葉を遮るように後ろからホリンの声が聞こえた。ホリンの後ろにジャイロもいる。


「ホ、ホリンっ!?指揮はどうしたんだ?」

「あ~ん?雑魚ばかりだったからな副隊長に任してきた」


 皮肉を込めた笑みを賊の頭に向けた。


「ちっ!」

「で、()るのか?()れるもんなら()れよ」


 と、尚も挑発する。


「本当に()んぞっ!」

「普段は港町を襲う小物のお前等は今回は城を襲撃した。つまり暗黒魔王軍に王達を売るんだろ?」

「ほー良くわかったな」

「……となると死んでいては価値が下がる。それどころか暗黒魔王軍に目を付けられる」

「ちっ!まぁ良いさ。此処でお前達を()れば済む事」


 舌打ちする海賊の頭にホリンは饒舌を並べていたが全てアルスの受け売りである。

 そしてこの挑発で海賊達が動き始めた。


 三人のうち二人はそれぞれリュウザンとソラの元へ。一人少し筋肉質のおそらく海賊の頭の側近と思われる者はアルスの方へ向かってきて大剣を振り下ろした。


 ギーンっ!


 金属のぶつかり合う音が響く。その大剣をホリンが剣で弾いて()なしていた


「ちっと遊び足りなかったんだ。相手になってくれるか?」

「良いだろ。少し骨がありそうだな」


 ホリンが言い大剣の海賊がそれに応える。


「では私が海賊の頭をやりましょう」

「いや此処は私が」


 剣を抜き、前に出ようとするジャイロをアルスが止める。


「アルス様?」

「こんなとこで(つまづ)いていたら祖国奪還なんて夢のまた夢……そうだろ?」


 とアルスが微笑む。


「……そうですね」


 ジャイロもフッと笑い剣を納め下がった。


「青二才が笑わせてくれる。良いだろう。遊んでやる」


 海賊の頭が剣を抜きアルスに歩みよってきた。こうしてジャイロを残しそれぞれの戦いが始まる。


「ふん」


 中でも目立つのが大剣を持つ海賊。その大剣を左から右へ横一文字にスイングした。


 ギーンっ!


「くっ!なんてパワーだ」


 ホリンは剣で受け止めるが、その大きさと海賊のパワーで衝撃が激しく手に伝わる。

 海賊は一度剣を戻し再び左からのスイング。

 スッと紙一重で後ろに下がる事で躱す。


「良い剣を持ってたって隙だらけじゃ意味ないぜ!」


 ホリンは一気に間合いを詰め、海賊の懐に入るが……。


「ふん」


 バコッ!


「がはっ!」


 海賊は大剣から左手を離し、スイングした勢いを殺さずそのまま反転し裏拳をホリンにぶち当てた。


「ホリンっ!」


 横目で見ていたアルスがホリンに気を取られる。


「おーっとお前の相手は俺だろ?」


 海賊の頭がアルスに斬りかかってきた。


(は、速い!)


 プシュ


 なんとも気が抜けるような音がしたが、アルスは咄嗟に身体を捻り致命傷を避けようとして、右肩軽く斬られたのだ。


「ほーなかなか良い反応だ」


 海賊の頭はまるで玩具を見つけたような、もっと遊んでやると言わんばかりの笑みをしていた。


「ぐふっ!」


 裏拳を食らったホリンの方は続けざまに腹を蹴られ吹き飛ぶ。

 そして裏拳を食らった左頬を押さえながら立ち上がった。


「ホリン殿!加勢致しましょう」

「いやいらね……何気に素早いんだな。だが……」


 ジャイロが駆け寄り剣を抜こうとするがホリンはそれを断り、海賊を見ながら言い、間合いを詰めた。


「ふん!」


 同じく海賊のスイング。それを姿勢を低くしながら間合いを詰める事により懐に潜り込む。

 海賊は同じく左手を離して反転し裏拳を繰り出そうとする。


「パターンがお決まりだぜ!おぉぉりゃぁぁっ!」


 プッシューーーンっ!


 裏拳が来るよりも速くホリンはそのまま擦れ違いざまに腹を斬り裂いた。


「ぐぉぉぉぉ!」


 バタンっ!


 大剣使いの海賊が倒れる。ホリンは右手で持つ剣の刀身を右肩に乗せ首だけ振り返り……。


「そんなんじゃ俺の首は取れねぇぜっ!」


 と決め台詞。


「見事!」

「い、今の見えたか?」

「ギリギリな」


 それを見てたジャイロが感服し、速過ぎて見えなかったソラがリュウザンに聞き、リュウザンがそれに答えた。

 どうやらホリンが海賊の頭の側近と思われる海賊を相手にしてる間にソラとリュウザンの方は決着が付いたようだ。

 となると後はアルスだけである。


「そぉらそらそら……!」


 キーン!

 カーン!

 ギーン!


 時に()なし、時に(かわ)し、時に(かす)り、時に剣で防ぐといった感じで、明らかに海賊の頭の猛襲に押されていた。


「くっ!」

「所詮は青二才……こんなものか」


 海賊の頭は玩具に飽きたと言わんばかりに退屈そうにしている。


「アルス様ーーっ!」


 ソラがアルスを助けようと飛び出そうとするが……。


「待て!」


 ホリンに止められた。


「なんで止めるんだ?アルス様が押されてるのだぞっ!」

「この程度の奴に負けるようじゃこの先、何もできねぇよ」

「し、しかし」

「これはアルス様の望み。ここで躓いていたら祖国奪還なんて夢のまた夢と」


 尚も噛みつこうとするソラにジャイロが口を挟む。


「くっ!わかった」


 そこでソラも引き、真剣にアルスの戦いを見始める。


(見届けさせて貰うぜアルス!!)


 とホリンが胸中呟いた。








「ハァハァ……」


 一体何度、海賊の頭の剣を受け止めただろう・・・。

 一体どれだけの時間が流れただろうか・・・。

 果てしなく続く海賊の頭の猛襲。アルスの額には大量の汗、目がかすみ、足がフラ付く。

 彼が押されているのは一目瞭然。それでも彼は負けられないと強く心に想い立ち向かう。

 どんなに辛くても、あの真っ直ぐで人を惹き付ける眼を見せ続ける。


「よぇーな。弱過ぎだぜ!」


 海賊の頭の方は、喋りながら猛襲を繰り出す余裕があった。


「所詮、自分の手は血で汚したくないって奴だろ?」

「!?」

「王族なんて皆そうさ……汚い事は全部家臣に任せる。全くうざってぇぜっ!」


 ビクっ!


 アルスの心臓が跳ねる。その瞬間アルスの人を惹き付けるような眼が殺意に染まる。


「っ!?」


 突如目つきが変わった事に海賊の頭は驚いた。


「はっ!」


 カーンっ!


 アルスは海賊の頭の剣を弾く、咄嗟に海賊の頭は後ろに飛び距離を取った。


「はぁぁぁぁぁ……!!」


 アルスを気合を発する声を出し剣を前に突き出す。


「あれを使うのか?アルス」


 とホリン。剣の師だけありアルスが何をするのかわかってるようである。


「な、何だあれは!?青二才から煙のようなものが……!?」



 海賊の頭が言った煙とは、アルスから放出されている彼の闘気。


 この世界には二種類の大きな攻撃がある。物理系と魔法系だ。その物理系を行うのには闘気を扱う必要がある。

 闘気とは言わば体内エネルギー……生きよとする力。歩く、走る、食べると日常的な事から怪我をした時に直そうと働く力だ。

 その体内エネルギーを爆発的に高め自在に操る事も可能。勿論センスや才能等にもよるが。

 闘気を操る事で身体能力を爆発的に高めたり大技を繰り出したが可能になる。

 ただし誰にでも出来るわけではない。センスや才能もそうだが、それなり訓練された者や想いの強き者でなくてはならない。

 アルスは剣の実力はまだまだだだが、想いの強さなら誰にも負けない。それ故、発現させる事ができた。

 この闘気は熟練された戦士なら上手くコントロールし、眼に見える放出をしないように出来る。

 ジャイロがその良い例だ……彼がクロス・メッシャーを使った時、未熟者であれば闘気が眼に見えて放出されたであろうが彼は放出させずに体内だけに闘気を巡らせて大技を繰り出した。

 勿論眼に見えて放出させる事も可能。しかし何故彼は放出させなかったのか?

 答えは簡単。大技を出すと宣言するようなものだかからだ。



「はぁぁぁぁぁ……!!」


 アルスは尚も(闘気)を溜める。それに対し海賊の頭は……。


「な、なんなんだ!?」


 闘気の放出に気圧されていた

 相手のレベルが低ければ逆に闘気の放出を行った方が良かったりもする。アルスは運良くそういう相手に当たり、(闘気)を溜める余裕が出来た。


「行くぞ!」


 アルスは胸元で両手で持ってた剣を引きながら更に左手は逆手に持ち替える。右肩の上に剣を構え走り込み間合いを詰めた。

 そのスピードは今までの比ではない。闘気により身体能力が爆発的に上がってるのだ。

 そして海賊の頭の懐に入る。



「ソォォルファングッ!!」



 プシューっ!シューーー!


 左手を逆手にした事により(えぐ)るように頭の左胸を突き刺す。続けて斬り上げながら跳ぶ。

 咄嗟に海賊の頭は身を後ろに反らし致命傷を避ける。アルスは左手は逆手に持っていたが抉るように突き刺したので通常の持ち方に戻っており、次の攻撃の為に再び力強く握り大きく振りかぶる。尚も闘気の放出は続いていた。


「はぁぁぁ……っ!」


 プシューーーンっ!


「こ、こんな青二才に……がはっ!」


 バタンっ!


 空中から斬り降ろした攻撃が炸裂し遂に海賊の頭を葬り去る。そこで闘気の放出が止まる。

 剣を鞘に納めたアルスだが海賊の頭を倒したというのに笑顔一つ見せない。それどころか遠くを見てるような眼差しで、哀しそうな面持ちだ。

 やがてゆっくり目を閉じ……。


「……血で汚れる覚悟なんてとっくにできてるさ」




 その後、王座の後ろで縛られたタルミッタ王と妃殿下を開放し、タルミッタ城奪還戦は勝利という二文字で幕を閉じる。

 だがアルスは正体をバラした為に此処にはいられないと旅立つ決心を……。

 そして祖国イクタベーレ奪還と、この戦争に終止符を打つ為に暗黒魔王軍を戦う決意を固めた。

長くしてしまいましたがキリが良いとこを考えるとこうなってしまいました

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