第十話 ユーリとイスカ合流
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に大体の目安ですが地図を追加しました
アルス達が構える野営地の直ぐ近くで、爆発が起きアルスやリュウザン、それに他の者も現場に急行。
皆一斉に剣を抜き現場は、爆煙に覆われているが、油断無く構えた。
「ゲホッゲホッ……てめぇ!もっと加減できねぇのかよっ!?とりあえずザーズの爪は追っ払えたがよーっ!」
砂煙から咳払いしながら現れたのイスカだ。
「あ~ん?」
ホリンは現れたイスカに疑問視しながら剣を降ろす。いや、ホリンだけではなくそこにいた皆である。
「ごめ~ん。間違えちゃった」
更に砂煙の奥から女性の声が聞こえてきた。
「せっかく寄り道して着替えた服が台無しになってもしらねぇーぞっ!」
イスカは振り返って怒鳴った。
「大丈夫!その辺は抜かりないわ!」
奥から現れたのは薄紅色のローブに深いスリットを入れた、いかにも女魔導士らしい格好したユーリだった。
ユーリは満面な笑みをし左手にゼクトの魔導書を抱え、右手でVサインをしてご登場。
・・・・・・・
野営地の地面で直接息を切らしながら座り、ぐったりするイスカの姿があった。その彼にホリンがお茶を手渡す。
「わりぃ……ったく!ザーズの爪がしつこく、ウジャウジャ……お陰で俺様が走らされたよ」
お茶を一気に飲み干す。
ホリンは彼の正面に座った。
「けっ!だらしがないな。お前が連れて来た魔導士の嬢ちゃんは、息も切らせてなかったぜ」
「ありゃ特別性だよ。見た事ねぇ魔法ぶっぱなして、けろっとしてしよー。しかも最初に会った時に初めて使ったって言いやがるんだぜ。まったくうぜぇ!!」
この言葉に散々振り回された事と別に魔導士としての嫉妬心もあった。
「確かに見た事ねぇな。あれは何だ?」
「光の超魔法ゼクトだと。七大秘宝らしい。まあ媒体の魔導書を持っていないと使えないのが難点らしいが」
「ほ~……七大秘宝か。それはまた大物が味方になったものだな」
「そんなに凄いのか?」
「おい、知らんのか?星々が与えた伝説の武器だぞ。そして武器に意思があり所有者を選ぶという。アルスの子孫イクタが使っていた星剣ベーレシオンもその一つだぞ」
ホリンが呆れながらも説明した。
「なるほどな。所有者を選ぶか……そうなると所有者がいても大陸に七人しかいない、所有者がいない武器があればそれ以下か……」
「まったく今頃気付いたのかよ」
ホリン更に呆れる。
「ふん。俺様は魔導学園ではサボリ魔だったんだよ」
「自慢するか事か?あと気になったんだがよ、魔導書を触媒にするなら普段から持ち歩くのか?邪魔だろ?ディーネ姫さん見たい時空魔法が使えれば別だが。それに燃やされたりとか」
「其処は問題ねぇってよ。縮小機能があって普段は小さくしてるんだと。燃えたりした時も再生するとか。まったくでたらめだぜっ!」
「ほ~そいつはすげーな」
・・・・・・・
野営地の一際豪華テントがあった。ロッカ専用の物だ。其処に跪き俯くユーリの姿が、その前で椅子に腰掛けるロッカがいた。
「ユーリ!良く生きていてくれました」
ロッカの瞳に涙が浮かぶ。
「ロッカ様も本当にご無事で何よりです」
ユーリは俯いたまま話す。
「貴女の母のお陰です。大司祭ミンシアは、暗黒魔王軍と果敢に戦ってくださいまいたから」
「母は……最期までロッカ様の身を案じていました。ザーゼヴと戦い私を庇うようにして息を引き取ったその時まで……」
ユーリの顔が哀しみに満ちる。今でも母の最期が鮮明に蘇るのだ。しかしそれは俯いてる為にロッカには見えない。
「今の私は貴女にしてあげられ事に何もございません。ですが、せめて大司祭ミンシアの代わりに貴女の面倒を見させてください」
「ロッカ様、お気持ちは大変嬉しく存じます。ですが大変失礼ながら申し上げて宜しいでしょうか?」
「何でしょう?」
「私の面倒を見るのは、母ミンシアの娘だからでしょうか?」
あ、っと小さく呟きやってしまったとロッカの顔が引き攣る。
「申し訳ございません。私は貴女自身を蔑ろにしていたのですね」
「いえ此方こそ申し訳ございません。ロッカ様のお気持ち大変嬉しく存じております」
「そう言って頂けて幸いです。では面倒見る等、大層な事はもう申しません。しかし貴女に何もしないとなると大司祭ミンシアに申し訳なく思いますので、何か私出来る事はございませんか?」
「それでしたら……」
小さくした魔導書を取り出すと元の大きさに戻し、すーっとロッカの方へ魔導書を差し出す。
「そ、それは光の超魔法ゼクト。やはり大司祭ミンシアは貴女に引き継いでいたのですね」
「はい……母より託されたゼクト。使う際にはロッカ様の許可を貰うようにと厳命されました」
今まで俯いてたユーリが真剣な面持ちで顔を上げる。
「ゼクトを使いたいのですか?しかし使ってどうするおつもりですか?」
「私にも戦わせてください。必ずやロッカ様のお役に立って見せます」
「先程貴女自身を蔑ろにした事をお詫び申しましたが、やはり貴女は大司祭ミンシアの娘。できれば危険な眼に合わせたくありません」
「それでは母に顔向けできないのですっ!」
少し強めに言い放つ。そしてその眼差しは決意に満ちていた。
「その強さ大司祭ミンシアに似ておりますユーリ」
そう言うと立ち上がり、懐から出した扇子をユーリに向け……。
「わかりました。ユリアン=ロッカ=ユグドラシルの名において命じます。そのゼクトを用いて私に力を貸してください」
と、こんな大層な言い方をする必要はないのだが、ユーリの決意に対する返礼をしないければとロッカは感じた。
「ありがとうございますロッカ様」
ユーリは満面な笑みで頭を垂れる。
「ですが無理は禁物ですよ?貴女に何かあれば大司祭ミンシアに顔向け出来ないのは私ですもの」
「はいっ!」
そう言って立ち上がった。
「でも、お許し頂けてほっとしました。実はもう脱走する際に無断でこのゼクトを使っちゃったんです。それも二回も……」
ユーリは舌を出し悪戯な笑みを浮かべた。それを聞いたロッカは口元に扇子を当てる。
「あらあら。ふふふ……」
微笑した。
・・・・・・・
その夜、焚火を囲み作戦会議が開かれた。
「そう言えばザーズに入った時に妙な噂を聞きました」
ソラが話始める。
「俺達のニーべへの訪れたのに合わせ……え~なんて言ったかな?天賭ける……なんだっけ?」
「まさか天駆ける天空の貴公子か!?」
ホリンが驚いた表情で浮かべた。
「そう…それそれ」
「そうか。そいつは厄介だ。草人に続きそんな奴まで派遣してくるとは……」
ホリンは真剣な面持ちに切り替わる。
「知ってるのか?」
「天賭ける天空の貴公子コリンって言えやば、大陸最強の騎士団と謳われている部隊の将軍で魔導士の嬢ちゃんと同じ七大秘宝持ちだ」
「だが、此処まで来たのだ!後には引けない!!」
アルスが力強く言い放つ。
「では、これから如何致しますか?アルス様」
とジャイロ。
「そうだね……イスカすまないがもう一度ザーズに戻ってくれないか?」
「はっ!?てめぇ何言ってやがんだ!奴らは俺様を血眼になって探してんだぞっ!」
「だからさ!だからこそ戻って欲しいんだ」
「えー……」
露骨に嫌そうな顔だ。
そしてアルスの作戦を理解したホリンは胸中またこんなんかよと思いガクッと首が落ちる。ゼフィロスもうっすら笑みを浮かべていた。
「それはいつ決行するおつもりですか?」
とジャイロ。
「明日だ!明朝までに準備を整え直ちに決行する」
こうして後に第二次暗黒魔王戦争と呼ばれる戦いで過酷なニーベ奪還戦が開始されるのであった―――。
5章終了
思ったより短く終わりました。
さて私的に自信があるのは6章からです
味方キャラの登場はほとんど済ませたのでやっと掘り下げに入れます




