作戦②
「九鬼さんまだ時間あるよね。ちょっと私お母さんに連絡入れてくる。」
「遅れるなよ。お前の出番結構重要だからな。」
「大丈夫。そんなに時間かからないから。」
隠れてたところ電波悪かったな。いつもお母さんが帰ってくるのは私が寝た後で家出るのは私が起きる前。なかなか顔を合わせられない。私は手伝おうとしてバイトしてるけどね。お母さんは子供は勉強が仕事とか言うし。頑張り過ぎてお母さんまで駄目になったらもうどうなるか。
「ちょっといつもより帰るの遅れるかも。えっと送信。」
さっさと九鬼さんのところ戻ろう。
「九鬼さんれんら...」
「奴らが集まってきた。時間がない。橋の近くまで行くぞ。」
人が話し終わる前に喋るなんて...落ち着いて私。所詮九鬼さんもヤンキーだから。
「高橋準備はいいか?」
「はい、バッチリです。」
「3、2、1 よし行け。」
一芝居頑張るぞ。
「あの、すみません。こっちに引っ越してきたばっかりで道に迷っちゃって。ここは何処ですか?」
「あ?なんだこいつノコノコ入ってきやがって。」
「ああの、迷子になっちゃったみたいで...」
「周りをよく見ろ。助けてもらえそうか?」
「すすすみませんでした。」
演技とは言えやっぱり怖い。九鬼さん早く助けてくださいよぉ。
「高橋がうまくやってくれてる。そろそろこっちも行くぞ。突撃。」
九鬼さん信じてたよ。相手もどんどんやられてる。これならおとりなくても良くない?人数もそこまで多くないし。あれ、そういえばさっきから九鬼さんの姿が見当たらないな。
「うん?え...九鬼さん?」
なんであんなところで...しかもボロボロ。
「九鬼さん何があったの?」
「近づくんじゃない。」
「そうそうこの人には今回に事の責任があるから。しっかり償ってもらわないと。」
「え?誰。」
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