↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/58

022 ~俺、森と戦います~

更新遅れました。

スミマセン汗


今回久しぶりの戦闘回です。

 朝、森に降り注ぐ光と鳥のさえずりを感じつつ、俺達は南の森の入り口前に立っていた。


 「さてと、こっから先が南の森。ロウはもちろん、俺やフィリでさえ足を踏み入れたことはねえ」


 『ん? 来たことねーのか?』


 その質問に答えたのはフィリ。


 「南の森危ない。実を取りにいったエルフ達、帰ってこなかった。だから皆近づかない」


 ……まじか。

 結構ヤバい森じゃん。

 大丈夫か?


 『危険なら、フィリはここで待機してた方がいいんじゃねえのか?』


 こっちの森《東の森》なら危険な魔獣もいないしな。

 ガーさんもそれが良いと頷く。

 だが、当の本人は。


 「嫌。ロウと一緒がいい。私も行く。そう決めた」


 バッサリと否定。

 背中に乗りながら俺の首に手を回してホールドしてきた。

 意地でも離れねえってか。(因みに、フィリが密着する事には慣れた)


 「おうおう。いつの間にそんなに懐かれたんだ?お熱いねぇ」


 茶化すな!

 ガーさんが顔に、にやけ面《ずら》を貼り付けて言う。


 「そんな事より早く行く。進む」


 そして、俺達は南の森へと足を踏み入れた……。



◆◆◆◆



 南の森、そこは一言で表すなら”ジャングル”だった。

 生い茂る蔓植物、辺りに立ち並ぶ木々によって空にあるはずの日の光は差し込んでこない。

 西の森と同じような、いや、もっとひどい。

 この森特有の気候なのか、湿度が高く、頭上が木々によって茂って蓋のようになっている。

 さしずめ、森の蒸し風呂といった所だ。

 そして、森独特の濃い腐葉土の匂いに混じって、微かな血の匂いがする。


 ───これは、想像以上にヤバいかもしれねえ


 さっきから、【魔力感知】にスゲえ量の反応がある。

 しかも森全域に渡ってだ。


 隣を飛んでいるガーさんとアイコンタクトを取る。


 「フィリ、ちょっと飛ばすぞ?」


 「ん!!」


 俺の意図を察したガーさんがフィリに伝えてくれた。

 フィリが背中にしっかりと掴まったのを確認してから前方にダッシュ!!


 ヒシュンッ!! シュン!! ピシャン!!


 瞬間、風を切るような音と共に無数の攻撃が横合いから飛んでくる。


 「うおっ! アブねっ」


 ガーさんと俺は、周囲一帯から飛んでくる正体不明の攻撃と、立ち並ぶ木々を躱《か》わしながら、ただただ前に走る。

 やがて、斜め左前の木々の隙間に湖のようなものが見えた。


 『こっちだっ!!』


 即座に走る向きを変えて、湖の方へ走る。

 途端、目の前の視界が開け、広い空間にでた。

 

 そこにあったのは……。


 見上げるような巨大樹だった。


 ───これは……。

 

 「すごい」


 アホ毛を揺らしながら、大きく目を見開いて、輝かせるフィリ。

 興奮してるみたいだ。

 

 「攻撃が止んだな」


 と、ガーさんが後ろを振り返って言う。

 確かに、この空間に入ってから攻撃が止んだ。

 

 『ああ、それにあそこ見てみろ』


 「「ん?」」


 俺の視線をおって二人が目を向けた先には、


 「「アヴァロンの実!!」」


 燃えるように赤い、宝石のような果実が5つほど、巨大樹の枝葉に実っていた。

 

 やっぱり、あれが件《くだん》の実だったか。直感で分かった。

 フォルムが"リンゴ”そっくりだ。


 「やった。これで、予定より早く帰れる」


 フィリも嬉しいみてえだな。

 でも、違う実かもしれねえし、一応【鑑定】っと♪


*****************************


名前 なし

種族 ディーパー・フォレスト  危険度:A+




LV:110/110

HP:10000/10000

MP:5000/ 5000


攻撃力:2000

防御力:6000

抵抗力:3000

俊敏性:0

魔法力:3000

 運 :50




:ユニークスキル:

 【樹木合成★】【アヴァロンの実創造★】【湿潤★】


:パッシブスキル:

 【攻撃速度up大】【体力up大】【タフネス】【自己再生】

 【腐食無効】【火炎耐性】【爆破耐性】【物理耐性】

 【ヒューマンキラー】【エルフキラー】


:ノーマルスキル:鑑定失敗

 【鞭技★】【ドレイン★】【木魔法★】


:称号:

 〖不退転〗〖深森の支配者〗〖人類の天敵〗〖南の森〗〖エルフの天敵〗〖最終進化者〗


****************************


 なっ!!

 予想だにしなかった鑑定結果に驚く。

 と同時に【危険察知】が反応。

 

 即座にその場から飛び退く


 『ガーさん!!避けろ!!』


 「おう!!」


 直後、周囲からの攻撃が再開。

 ガーさんは器用に体を半身反らして、横を通過した攻撃を掴み取る。

 か、かっけー。


 「こいつは!?」


 ガーさんの手に握られていたのは、この森に大量に群生している蔓《つる》だった。

 それが、さながら鞭のようにしなり、森から大量に伸びてきている。

 これが、謎の攻撃の正体か!!

 

 無数の蔓の鞭を避けながら、ガーさんとフィリへ巨大樹のステータスを伝える。


 「じゃあ、なんだ? 俺達が今相手にしてるのはこの南の森全域って事か?」


 「森が怒ってる?」

 

 要はそういうことだ。

 今、攻撃して来ているのはこの森の蔓植物。

 そして、奴《ディーパー・フォレスト》の称号〖南の森〗から導き出せる答えは1つ。

 

 俺達はこの森に襲われている。


 ということ。

 その理由がフィリの言った要に、森へ侵入した俺達を排除しようとしているのか、エルフであるフィリを養分にしようとしてる(【エルフキラー】ってあるし)のかはわからないが。


 どちらにせよ関係ねえ。

 そっちがやる気ならこっちもそれ相応の対応をさせて貰う!

 

 【空間魔法】で格納庫にパスを繋げ、無数の〈爆裂丸〉を巨大樹に【投擲】する。


 ドガァァァァアアン!!


 放たれた短剣は目標に全弾命中……したが。


 『やっぱ、そうなっちまうか』


 黒々とした煙の晴れた先には、ほぼ無傷の巨大樹の姿があった。

 ノーダメージってわけじゃ無いだろーが、【爆破耐性】があるせいで効果がほとんどねえ。

 いつもならここで焦るとこだが、今日は違う。


 『ガーさん、フィリ!! 頼む!!』

 

 「任せろ!」


 「ん!!」


 そう、俺の攻撃はダメでも、ガーさんの【重力球】とフィリの【風刃】なら大きなダメージを与えられる可能性が高い!!


 メキャッ! ミシィィィィ!!


 俺の予想通り、二人の攻撃は奴に通った。

 自慢の巨大な幹には、幾つもの切り傷と、重力によって抉られた後が出来ている。


 『よし! ガーさん! フィリ! そのまま続けて───』


 バゴォォォォン!!


 「がっ!!」


 刹那、猛スピードでガーさんが後ろに吹っ飛ばされた。


 『っ!! ガーさん!!』

 「ガーゴ!!」


 慌てて後ろを振り返る。

 そこには、木に激突して翼がもがれ、下半身が粉々に砕けたガーさんの姿が。

 そして、無数の蔓植物がガーさんに追撃を加えようとしている。


 ───ヤッベ!!


 【影分身】でβを作成。

 済んでの所でガーさんの回収に成功。

 

 『β!! そのまま南の森から脱出してくれ!!』


 『了解!!』


 

 βはガーさんを咥えたまま身を翻えし、来た道を戻っていく。

 それを見届けて俺は前方の巨大樹を見据える。


 『おいおい、マジかよ』


 そこには、木の根元が沈んでいる湖の中から、無数の木の根(極太)が飛び出しており、その矛先は全てこちらに向いている。

 恐らく、ガーさんを1発KOしたのはあの根っこだろう。


 『フィリ、しっかり掴まってろ。あの木の根に当たったら俺でもどうなるかわかんねえ。回避に専念するぞ?』


 「ん。わかった」


 よし、良い返事だ。

 俺は、どちらの方向にも避けることが出来るよう、姿勢を低くする。

  

 ───さあ、来やがれ。隙を見てカウンターしかけてやんよ!


 無数の木の根が鎌首をもたげ……


 ───────消えた。



 ……は? どこへいって──っ!!


 鈍い衝撃を腹に感じたと思った瞬間、俺達は空中へ打ち上げられた。

 

 「ガハッ……」


 内臓を圧迫され、血反吐が出る。

 くっそ、地面から!!


 痛みに顔をしかめながら、俺のいた場所へ目を見下げると、そこには地面から顔をだした状態で揺れ動く木の根があった。


 そこでふと気づく。


 ───フィリがいねえ!!


 自分の背中に本来感じるはずの重みを感じない。

 慌てて、上へ目をやると……。


 ────いた!!


 上空の、少し離れた所にフィリの姿が見えた。

 どうやら、俺越しに伝わった衝撃で吹き飛ばされたみたいだ。

 意識を失ってる。


 フィリも回収しねえ、っと!!

 【危険察知】が反応。

 フィリの所に〈転移〉する。

 下から伸びてきた木の根が空を切る音を聞きながら、フィリを口に咥えてもう一度〈転移〉、今度は地上に向かってする。


 着地と同時にそこから飛び退き、巨大樹から距離を取る。


 痛いわ。

 マジで痛い。

 たぶん肋骨折れてんな。これ。


 心の中で呟きながら、【影分身】を発動。

 とっくのとうに練度は上がっているので、もう一体作成出来る。


 『γ《ガンマ》、フィリをここから避難させてくれ』


 『任せろ、α』


 新たな分身、γにフィリを託す。

 γはフィリを優しく咥えて、森の中に走り去っていった。


 ─────ごめんな。 フィリ。


 

 そして、俺は瞳に静かな闘志を宿らせて、巨大な敵を見据えた。

次回新スキルお披露目

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。