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015 ~俺、エルフの幼女を助けました~

今回、短めです。



 『大変だ!! β、エルフの少女が襲われそうになってるぞ!』


 俺は少女を視認すると同時に、隣で突撃態勢に入っていた分身βへ報告する。


 『何!? エルフだって!? 早く助けるぞ!! α!!』


 了解だβ。

 早く助けねえと、彼女の貞操が危ねぇ。


 「ウォォォォォォォン!!!』


 狩りの前に【遠吠え】は必須。

 素早さの跳ね上がったβが駆け出すのと同時に、俺も奴らの真上に転移。

 俺の【遠吠え】はゴブリンズにも聞こえていたので、奴らの注意はβのいる方向へ向けられている。

 俺は空中でバランスを取りながら、格納庫から銘<銀喰ギンクイ>を取り出す。

 <銀喰>は、サハラから貰った<呪刀・紫吹>を基に創った太刀を【武器創造★】を使ってリメイクしたもので、刀身から持ち手までが銀1色になり、退魔属性が付与されている。

 また、俺でも扱えるように刀身を少し短くしてる。

 俺の現・主武器メインウエポンだ。

 

 取り出した<銀喰>を口に咥え、重力に従い落下。

 着地と同時に、周りにいたゴブリンを数匹斬り捨てる。


 「ガギョグゲ!?」


 「ギョギョガ!!」


 『こちらβ、エルフの少女の奪取に成功。離脱する」


 突然の俺の乱入にゴブリンズが気を引かれた隙に、分身βがエルフの少女を確保した。

 今更、気付いても遅いわぁ!!

 これでようやく暴れられる。

 見渡す限り、周りはゴブリンズ一色。

 ならばやることは一つだ。


 『全艦、一斉掃射ぁあ!!」


 宙に浮かんだ大量の銘<爆裂丸>(爆破付与の短剣)がゴブリンズへ降り注ぐ。


 ドゴォオン!、ボガァアン!!、ゴガアァン!!!


 ゴブリンズの断末魔は、大量の爆音の中へ掻き消えた。



◆◆◆◆



 『ふぅ~、すっきりした』


 爆音がやみ、辺りに立ちこめていた煙が晴れると、自主規制物の光景が広がっていた。

 具体的にいうと、ゴブリンのピーがピーしてピーになってる。


 うえっ、ぐちゃぐちゃだ。

 取りあえず全部収納しとくか。

 虫とか沸いたら嫌だし。

 で、状況連絡っと。


 俺『こちらα、敵の殲滅完了。そちらに向かう。どーぞ』


 β『こちらβ、了解した。ポイント1にて待つ』


 よし、助けたエルフっ娘の顔を拝みに行きますか。


 ついた先は俺の狩り拠点。

 ここは、唯一日の光が見える場所であり、周囲には綺麗な花が咲いている。

 そして、拠点の切り株の上に少女が寝かされていた。


 『β、悪いが、周囲の散策へ行ってくれ。俺はこの娘と会話を試みる』


 『了解した』


 そう言ってβは、鬱蒼と木々が茂る森へ走り去っていった。



 さて、俺は切り株の上に目を向ける。

 年は、9才くらいか?

 少女というより幼女だな。

 容姿も、それっぽい。

 髪は、腰にかかりそうなほどの金色で、遠目からは分からなかったがアホゲが1本立っている。

 肌は白く、見るだけでツヤツヤしてる。 

 ちょっとおいしそう。なんて思ってしまった。

 服装はボロボロの布切れのようなもので、非常にきわどい。

 足は裸足で、ゴブリンズから走って逃げてたんだろう。

 血だらけだ。

 

 こんな小さな子が、どうして一人でいたんだ?


 「んっ、んん──ふぁああぁ」 


 そのとき、幼女が起きて、あくびを始めた。


 よし、話しかけてみよう。

 思えば、俺の今までの会話相手は、邪神サハラや神獣エルビス、という規格外な奴らばかり。

 しかも、ここしばらくは女の子と全く会話していない。

 やべぇ、緊張してきた。

 なるべく怖がらせないようにしないと。


 『よ、よぉ。どうだ、体の具合は?』


 幼女がこちらを向く。

 しばらくお互いに視線を交わし、そして。


 「風爆ウィンド・エクスプロージョン


 幼女の先制攻撃が牙をむいた。


 『え、ちょ、タンマっ──ゴハァアアアア!!』



 え、いきなり?


 

 


はい

いきなり攻撃です。


ということで彼女との会話は次回へ持ち越しですw。

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