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014 ~俺、幼女に出会います~

 『いや~ 凄かったね~。 おにーさんのユニークスキル。神様の私でも死ぬかと思ったもん』


 『まったくです。【金電】を使っていなかったらと思うとぞっとしますね。』


 『『そこら辺わかってる?『か?』おにーさん?『ミコト殿?』』


 『……はい、すんませんでした。』


 危うく、冷凍庫と化した領域内で死ぬ(俺以外)ところだった為、俺は今、目が笑ってない笑顔を浮かべ、仁王立ちをしたサハラとエルビスの前で反省中だ。(正座で)

 

 げせぬ。 おまえらやっていいって言ったじゃん。

 そりゃ、ちょっと想像のはんちゅうを越えてたけどさ、密室で使った俺も悪かったけどさ、怒らなくてもよくね?


 『あ~ そんなこと言っちゃうんだ。 確かに言ったけどあれはおにーさんが悪いよ。スキルの説明してたらエルビスもちゃんと対策してたしね』


 げっ! お前なんで心読めるんだよ。

 〈神獣〉になったから俺の心の声は聞こえなくなった。

 ってさっきエルビスが言ってたぞ!


 『そーだよ? エルビスみたいな神獣や他の神には無理。でも私はおにーさんと、と~~っても強いパスが繋がってるから。例外なんだよ。それよりちゃんと反省するまで続けるからね!』


 な! なんだって! そんな殺生な!

 鬼畜!


 この鬼畜!!

 



◆◆◆◆


 


 それから一時間みっちり搾られました。

 あ~ 足が痺れる。

 というか痛い。

 狼の足で正座って無理させすぎじゃね?


 でも収穫はあった。サハラも全ての心を読めてるわけじゃない。

 表層の心の声は読めても、そこより深い場所、深層の心の声までは読めていない。

 現に正座から解放されたのも表層で、笑ってるサハラがかわいいのにな。

 と思い、深層でバーカ、バーカ、ドアホー。

 と思うと、見事に表層だけ読んでデレたサハラの許しを得たからだ。


 邪神、チョッロ


 さて、現在の状況だが、俺は1人きりである場所を歩いている。

 こうなった理由は、今から3日前に遡る。



◆◆◆◆



 説教タイムが終わった俺は、エルビスと別れの挨拶を交わしていた。

 ここから、俺は魔神になるためダンジョンの外へ、エルビスは引き続き〖宗教都市〗の監視へ行ためだ。


 『ありがとな。エルビス。お前との戦闘は死にかけたがいい経験になったぜ。死にかけたが』


 『こちらこそ礼を言おう。ミコト殿。我も久しぶりに死に瀕したが、いい具合に気が引き締まった。死に瀕したが』


 互いに笑顔(?)を浮かばせながら固く、それはもう固く握手をする。

 って痛い!

 痛い痛い!!

 ギブ、ギブアァァァップ!!!


 『ふっ、我の勝ちだな。』


 ドヤ顔のエルビス。

 ちっ、負けたか。まあステータス解除したら奴のほうが上だ。

 それにこのネタが通用するだけでも十分嬉しい。


 『じゃあね。エルビス。天族の動向チェック、よろしくね』


 なお、結局サハラは俺と来ることになった。

 サハラがいなくなるとこのダンジョンは消え去るらしいのだが、そのことについて聞くと、


 『いいんだよ。もう、元々このダンジョンはおにーさん1人をこっちに呼ぶためだけに長い年月をかけて使ったダンジョンだからね。 もう用済みなんだよ』


 と言っていた。

 用済みって。 

 なんかここに住んでるゴブリン達が不憫だ。

 

 『承知しました。このエルビス、命に変えましても。それとミコト殿、これは忠告だが、なるべく『宗教都市』には近づくなよ。では。』


 『おう、じゃあな』


 『バイバーイ』


 俺たちが見送る中、エルビスは空へ上っていった(死ぬわけではない)それと同時に領域の崩壊が始まる。(死んだわけではない)


 『じゃあ、私達も外へ跳ぶからね。 目を閉じて♪』


 『おう、頼んだ』


 ようやくだ。 

 これからサハラの力でダンジョンの外へ出る。

 こっちに来て(半ば強引に)ようやく目に出来る日の光。

 始めに見える景色はなんだろうか? 

 街か?

 海か? 

 はたまたエルフの里か?(フラグ立ててやったぜ)


 何でもいい、考えただけでワクワクする。


 体が浮く感覚に襲われる。

 

 『おにーさん! ついたよ!』

 

 サハラの声で目を開く。


 そこは……



 鬱蒼うっそうと木々の生い茂った森だった。

 ……は?


 『おい、サハラ? ここは?』


 俺は、隣で はしゃいでいるサハラに尋ねる。

 

 『え? ここは〈サハラの大森林〉。 この森林は一度入ったらなかなか出られない構造になってるんだ! 因みに作成者は私!!これでおにーさんと2人っきりであんなことやこんなことを♡』


  そうかそうか。

 〈サハラの大森林〉ねー。

 1度入ればなかなか出れない、邪神お手製の迷宮か~。


 『サハラ。 お前、罰として格納庫に閉じこめるけどいいよな?』

 

 『うん いいよ♡ って、ええええええ!! な、なんで!? どうしてさ!?』


 ”なんで?”も”どうして?”もあるかーー!!


 こっちが聞きてぇよ!


 なんでだよ!?

 

 なんで森なんだよ!!

 

 いや、確かに”何でもいい”って言ったけどさ!!

 そっちのフラグ回収するとは思わねーよ!!


 しかもダンジョン脱出したと思ったら、迷宮並の森林地帯?

 誰が予想できるか! そんなもん!!


 ファンタジーな森だったらまだ良かったよ?

 妥協点だったよ?

 でも見たことあるよ!!

 日本で!!

 主に遭難者が出る森!!


 クッソがぁあああああああ!!!

 日の光殆ど見えねーよ!!

 木々の枝葉が邪魔だよ!!

 ヤッベー。

 【銀零】使って環境破壊したくなっちまった。

 さっき封印決定したのにだよ。

 いいか?

 やっちゃっていいか?


 『お、お、落ち着いて!! おにーさん!! 私が悪かったんだね。謝るから!! はい!! ごめんなさい!!』


 謝って済んだらお巡りさんなんていらねー。

 決定~♪

 ただいまより刑を執行します。


 『ちょ、まって!? おにー『うるせぇ!! 問答無用!!』──』


 サハラは空間の歪みへと吸い込まれた。


 



 そして現在。

 ある場所〈サハラの大森林〉を散策中である。

 3日の間何があったかと聞かれれば、何もなかった。

 しいて言うなら、たまに出て来る鹿とか猪とかを【影分身】使って狩りながら歩いた。

 お陰で練度が上がり、分身を2体出せるようになった。

 

 丁度、分身β《ベータ》から【念話】で通信が入る。


 β『こちらβ、応答願う』


 俺『こちらα、聞こえている。どーぞ』


 β『現在ポイント4にて大規模な集団を確認。ゴブリンと思われる。どーぞ』


 何!? 森林産のゴブリンか

 なんにせよ好都合!

 イライラの発散につきあって貰うか!!


 俺『了解した。俺もそちらに向かう。それまでその場で待機。どーぞ』

 

 β『こちらβ。了解した。どーぞ』


 俺は全速力でポイント4(特に意味は無い)へ急ぐ。

 βは、あそこか。

 

 『α、あそこだ。』


 βが顎で指す方向、なるほど確かに、少し離れた木の回りに緑色の蠢く集団、ゴブリンズだ。


 『よっしゃ! さっそく───っ!!』


 そこで俺の驚異的な視力のネコ目が見た。

 ゴブリンズの囲む木の下に少しの空間が空いている。

 そこには、金髪の長い髪、特徴的な尖った耳。

 

 ────────エルフの女の子が倒れているのを。

 



すみません。チョロッとしか出せませんでした。


次回本格的にだしますね

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