表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/58

013 ~俺、狼になります~

今回、殆どスキル説明でつめてます。


メッチャ長いです

 『それで、おにーさん? 進化はしないの?』


 『そうだな。何故進化しないのだ? ミコト殿?』


 突然、なんの脈絡もなく切り出す、上機嫌なサハラといまだ正座中のエルビス。

 そうなのだ。

 実は試練クリアと同時に、大量の経験値が入ってた。

 しかも、2段階も進化が可能な量だった

 

 いや、だってお前らいるのに進化なんてしたら、眠っちゃうじゃん。

 ぜってーなんかするだろ? 特にサハラ。


 『ん~? 眠る? ああ! 〈強制スリープ〉のこと? それなら大丈夫。体力的に進化の不可に耐えられない場合の救済措置だからね。それ』


 そーなのか? それなら安心か。

 じゃあ、2段階分まとめて進化しちゃうか


 『お~ やっちゃえやっちゃえ!』


 『魔獣の進化シーンはレアだからな。楽しみだ。』


 エルビスってレアって言葉に弱い感じか?

 まあ、いいや。

 それじゃあ進化お願いしまーす。

 

 ”究極進化!!” 何つって。


 《選択を確認。進化を開始 《【神々の系譜】の発動を確認。進化先を創造中……創造完了》します》


 え……!?

 ちょっ!! まっ!?

 なんか割り込んできたんだけど!?


 なんか怖え!! 進化中止プリーズ!!



◆◆◆◆

             

             

             

《進化が完了しました。個体名 ハウンド(幻獣種)が幻狼ファントム・ウルフ(神格種)になりました。》


 『わ~~。スッゴいや!! エルビス!! 見てよ!! おにーさん、ホントにオオカミさんになっちゃった』


 『え、ええ。確かにすごいですが……。〈神獣〉でもないのに狼の姿を得るとは……。 これはいったい?』


 興奮気味なサハラ(今日、お前、感情表現豊かすぎね?)と俺の進化先に疑問を抱いているエルビス。

 いや〈神格種〉ってあったし。

 そういうことなんだろ。 たぶん。

 

 サハラ達がフライング気味に言っちゃったけど、うん。

 なっちゃいました。

 念願(?)のオオカミさんに。

 大きさはドーベルマンよりちょっと大きいぐらい。

 人が一人乗れる。

 体毛はやはり目の冴えるようなシルバーカラー。

 そして、犬より滑らかな頭骨、オオカミ特有のネコ目(肉食目)、スラリと長い尻尾。

 どっからどうみても、


 狼である。

 

 ステータスの確認をしよう。


*****************************


名前 ロウ(ミコト)

種族 幻狼(神格種)new  危険度:A- new

装備 幸福のイヤリング

  



LV:51/100 up

HP:9560/9560 up

MP:700/700up


攻撃力:3100(1000)up

防御力:2500 up

抵抗力:2250 up

俊敏性:5360 up

魔法力:680 up

 運 :0 up




:ユニークスキル:

 【空間魔法★】up【武器創造★】up【神々の系譜Ⅱ】up

 【次元魔法Ⅱ】new【スキル創造】new【魂の咆哮】new

 【銀零ギンレイ】【眷属作成】new


:パッシブスキル:

 【翻訳】【隠蔽】【精神汚染無効】【邪神の籠愛】【攻撃力up小】【防御力up小】【ゴブリンキラー】【氷結無効】new【寒さ無効】new【暑さ無効】new【嗅覚上昇大】new【聴覚上昇大】new


:ノーマルスキル:

 【魔力感知】【突撃】【鑑定Ⅲ】【逃げる】【投擲Ⅷ】up【捕食Ⅱ】【ハウリングⅡ】up【三角飛びⅢ】up【短剣技Ⅱ】⇨【刺突】⇨【速動】【遠吠え】new【影分身】new【影爪エイソウ】new【念話】new【覚醒】new【危険察知】new


:称号:

 〖転移者〗〖転生者〗〖寂しがり屋〗〖捕食者〗

 〖短剣使い〗〖殺戮者〗〖ゴブリンの天敵〗

 〖探索者〗〖幻獣〗new〖神獣〗new〖絶対零度の支配者〗new〖金狼の加護〗new〖試練を越えし者〗new〖魔を極めし者〗new〖創を極めし者〗new〖邪神の籠愛を受けし者〗


*****************************


 

 おうふ。

 やっぱ〈神獣〉になってたか。(幻獣も)

 こんな簡単になれるもんなのか?

 俺が規格外なだけかもしれんが。

 

 そして、ステータスの伸びがエグい。

 制限付きエルビスならワンパン出来るかもしれん。

 武器装備時の解放値と合わせたら4100じゃん。




 因みに進化したばっかなのにLVが51なのは、試練クリア時の経験値が余った分。

 2段階進化してなお、余るとか、試練やべぇ

 危険度A-てのも馬鹿に出来ん。 

 一気に上がりすぎだろ。

 まあ〈神獣〉だから仕方ないのか。



 さて、お待ちかねのスキル詳細だな。 

 まずは試練の最中で手にしたスキルから見ていく。


 【空間魔法★】:効果範囲が自身を中心に半径100mに増加。また、お互いに信頼しあう者に限り収納可能。スキルの併用をした場合、そのスキルの効果が増加する。


 【武器創造★】:消費MP? 重量制限が解放される。1度所持したことのある属性物質の属性に限り付与が可能になる。新規創造時の消費MPを大胆に下げる。


 【次元魔法Ⅱ】:消費MP? この世界の時空を限定的にねじ曲げる。使用可能な術〈転移〉〈ゲート〉。練度があがるごとに使用可能な術が解放される。〈転移〉:任意場所へ瞬時に移動。消費MPは距離に依存。〈門〉:1度訪れた場所へ移動可能な門を作成。消費MPは距離関係なく100。


 【スキル創造】:消費MP1000 この世に存在しないスキルを創造可能。なお、対象は他個体も該当。創造スキルは一人3つまで。練度上昇により、消費MPが下がる。


 【魂の咆哮】:消費MP100 自身の感情が昂ぶった際に自動発動。自身の基礎能力値にプラス補正がかかる。また、咆哮を聞いたものの精神汚染を解除する。


 【覚醒】:消費MP100 【怒る】が変質したスキル。使用時の代償がなくなる変わりに、全能力値を2倍にする。ただし、3分の時間制限付き。クールタイムは30分


 こんな感じだ。

 軒並み素晴らしいスキルだな

 

 【空間魔法★】は、パスを開けれる場所がかなり広くなったことで、様々なことに応用可能になった。

 具体例を挙げるなら、エルビスとの戦闘時、奴が一直線に突っ込んできた際に、突如奴の足元が爆発したあれだ。

 実は、エルビスの進路上の地面の地中へ爆破属性を付与した短剣を取り出していた(半径100mは地中にも適応されるって訳だ)。 

 そうすれば後は奴が地面にひょっこり顔をだした短剣の切っ先につまずいてドカーン。

 要は地雷で自爆したってことだ。


 次に【武器創造★】重量制限の解放と消費MPの緩和で、作れる武器の幅が広がった。

 また、現在付与可能な属性は、〈爆破〉〈退魔〉〈麻痺〉の3つ。

 これは、ダンジョン内で手に入れた、〈爆光茸〉〈光邪石〉〈痺れ茸〉を所持していたので使用可能になった。(痺れ茸は道中で拾った)

 もし、気まぐれで〈爆光茸〉を収納してなかったら、爆破属性の付与が出来ずに、エルビスとの戦いで死んでた可能性が高かった。

 あの時の俺、グッジョブ。


 そして、【次元魔法Ⅱ】だが、俺がエルビスに追い詰められた際に使用した〈転移〉と、練度がⅡになったことで使用可能になった〈門〉の二種類が使用可能。

 説明を見るに、〈転移〉は戦闘時の離脱や奇襲に、〈門〉は長距離の移動や集団での移動に最適な術だとわかる。

 

 ……この〈門〉って、まんまゲームで同じみのあれじゃん。

 ”ル●ラー”とか”空を●ぶ”とか。

 俺のゲーマー心が疼くぜ。

 コホン。 次に行こう。


 【スキル創造】は消費MPが高すぎて使えねー。

 説明や名前から察するに新しいスキルを作れるってことだろう。

 なんか条件がアバウトすぎてよくわからんが。

 MPが1000越えたら使ってみるか。


 【魂の咆哮】と【覚醒】はそれぞれ【吠える】と【怒る】が変質したスキルだ。

 似たようなスキルであって、使いどころが全く違う。

 【魂の咆哮】は発動が自動オートで、自身へのパフ付与&周りの洗脳解除。

 つまり、使いたいときに使えない、ちょっと微妙なスキル。

 対して、【覚醒】は防御力や抵抗力の代償が無くなった代わりに、上昇値が2倍に固定になり、3分の制限時間と30分のクールタイムが必要になった。

 こちらは戦いの最後や、速攻でキメたい時に有用なスキルだ。

 どちらのスキルも使いどころを間違えなければ強力なスキルになり得る。


 続いて、進化の際に手に入ったスキルだ。

 

 【銀零】:消費MP10~300 大神命 固有のスキル。【氷結魔法】の特殊上位互換。 自身の周囲の気温を下げ、地形をある程度変化させる。 効果範囲が高く、その効果は最低で絶対零度にもなる。 また練度が上がると、更なる力が解放される。〈氷山生成アイスバーグ〉が使用可。


 【眷属作成】:消費MP200 死したの魂を使って、自身へ絶対服従の眷属を作成可能。眷属は不死身で、何度やられても召喚可能。


 【遠吠え】:消費MP0 自身が仲間と認めた者に限り、攻撃力と俊敏性にプラス補正。効果範囲は1000mに及ぶ。練度により効果は上昇


 【影分身】:消費MP10 自身の分身を作成する。実体はあるが、能力値は本体の半分。同時作成可能数は現在1匹。練度により増加する。


 【影爪】:消費MP20 相手の影に攻撃可能。相手へのダメージは精神的なものになる。練度上昇によりダメージ増加。


 【念話】:消費MP0 念じたことを相手の脳内に送れる。知性が低い物には無効。


 俺専用スキル【銀零】がヤヴァイ。

 なんだよ、絶対零度って!!

 なんだよ、地形変化って!!

 ヤバすぎだろ!! 

 これダメなやつだ! 

 俺ダメな奴だ!!

 こんなのおいそれと使えねーよ!!

 使いどころがわかんねーよ!!

 


 はあ、はあっ

 落ち着け、俺。

 これに関しては後回しだ。




 【眷属作成】は、非人道的な感じがプンプンするし、魂ってなんだよ。どうすりゃそんなもんが見えるんだ? お蔵入り決定だ。


 【遠吠え】はスキルというより、狼の習性だな。

 なんでも、狩りをする際に群れのリーダーが遠吠えを行うことで群れ全体の士気を上げるとかなんとか。

 効果もそれっぽい。

 まあ、仲間いないし、これもしばらくはお蔵入りだ。


 

 【影分身】はいい。

 これと【覚醒】を組み合わせれば、本体スペックの分身を作成出来る。

 使うほど分身可能数も増えるっぽいし、積極的に使って行こう。

 【影爪】は近距離スキルか、近づいて影に攻撃するのは骨が折れそうだが、俺には【転移】がある。

 【転移】で相手の背後に回り込んで【影爪】で影に攻撃。

 うん。かっこいい。


 【念話】はサハラ達が俺と会話するときに使ってるスキルだ。知性のない生物(魔獣とかか?)には効かないみたいだ。


 パッシブスキルは名称のまんまの効果だった。


 最後に称号だが、


 〖絶対零度の支配者〗:特典【氷結無効】大神命にのみ与えられた称号。氷系統の魔法の威力が上昇し、耐性を得る。また、周りの環境が絶対零度になった時、自身の全能力が大胆に上昇する。 自身に従うものに限り耐性を得る。


 〖金狼の加護〗:金狼に認められた者に与えられる称号。

 種族:狼系のスキルにプラス補正。


 気になるものを抜粋するこんな感じだった。

 〖金狼の加護〗は素直に嬉しい。

 金狼はエルビスのことだ。こういう気遣いができるとは、サハラとは大違いだな。

 効果もメッチャ嬉しい。 ありがとうエルビス


 〖絶対零度の支配者〗だが、これ絶対【銀零】使えって言ってるよな。 嫌だからな! 俺にメッチャ有利になるとしても地形かえてまでやるわけねえからな!

 

 ……まてよ? この神殿。

 エルビスの領域内なら大丈夫かも知れねえ。

 あんだけ派手に殺りあったのにビクともしなかったんだ。

 破壊不可なんだろう。

 それにエルビスは【金電】って似たようなスキル持ってたし、何かわかるかも。


 早速【念話】の出番だな。

 エルビス先生に聞いてみるか


 『なあ、エルビス。お前の持ってる【金電】てスキル。どういう効果があるんだ?』


 俺が考察していあいだサハラの相手をしてくれていたエルビスに話しかける。

 

 『む、この声はミコト殿か! 【念話】を取得したということはやはり〈神獣〉になったのか。もうなってしまうとは、いやはや驚きを隠せぬ。それと【金電】の効果か? ミコト殿には特別に教えるが、効果は絶対防御、攻撃にも使えんことはないが。因みに【鳴神】などはこれから派生したスキルだ。』


 『ちょ!! なんで最初に私じゃなくてエルビスに【念話】するのさ! うぇ~ん!! おに~さんの初めては私が貰いたかったのに~』

 

 馬鹿なことを言い始めた邪神はスルー。

 【金電】の効果は絶対防御か。

 てっきり俺の【銀零】と同じ範囲攻撃系かと思ったんだが。

 まあいいか。


 『そうか、それでだな。俺の新スキル【銀零】を使用したいんだが、ここでやっても大丈夫か?』


 『ほう。聞いたことのないスキルだな。ユニークか。どんなスキルか分からんが、この領域内なら大丈夫だぞ』


 ほっ。大丈夫みたいだ。


 『わかった。じゃあやってみるけど、どんな威力かわからんから。 【金電】でサハラを守ってやってくれ』


 『承知した』



 『えっ♡ おにーさんが”私を守れ”って言ってくれた!? そ、そんな急にデレられたら困るよ~ 反則だよ~』


 スルースキル発動


 よし、やってみるか。目を閉じる。


 『【銀零】!!!』


 瞬間──


 パキィィィィィィィィィィン!!!


 静かでそれでいて甲高い音が響き、周囲の気温が下がったのを感じ目を開けると。


 氷の世界が広がっていた。

 床は俺とエルビス達のいるところ以外全てが凍り付き、壁や天井には巨大な氷柱。

 殆どの隙間は氷柱で埋め尽くされている。


 『空間が──────凍ってる……』


 サハラが呟く。

 まさに的を射た表現だった。

 空気が凍りついてる。

 まるで冷凍庫の中だ。



 うん。



 封印決定♪

 

次回、ついに、ヒロイン登場か?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ