001 ~日常の終わり~
処女作です。
進行や文章に拙いものがありますが、よろしくお願いします。
聞き慣れた朝の喧噪、その中に快活な元気のよい声が響く。
「おっはよー!! ミコチー!! 今日もかわいいねぇ~」
自然と視線は声のほうへ向く。
そこには──
栗色のショートヘアにほどよく実った双丘。
くりくりとした愛護心をかき立てる目、童顔といって差し支えないあどけない顔をした少女が立っていた。
「ああ、おはよ。 愛菜──て、かわいいっていうな!!」
彼女の名前は"白詰愛菜"俺の幼馴染みだ。
その容姿から俺たちのクラス──2ーC──でマスコットキャラとして扱われ、男女問わず愛されている美少女だ。
「そうよ、愛菜。命くんはこれでもれっきとした男の娘なんだから」
と愛菜の後ろにいた少女がフォロー?をいれる。
「おい柊、これでもってなんだよ。」
彼女の名前は"柊 凛"。
愛菜の親友で、実家は俺がお世話になっている柊流剣術道場を営んでいる。
愛菜とは対照的に、肩まで伸ばした艶のある黒髪のポニーテールに、鋭さと優しさが同居するキリッとした目。
胸は控えめながらもその引き締まった体は抜群のプロポーションを形作っている。
かわいいというよりはカッコイイと呼ばれる部類の美少女だ。
また、女子からの人気がすごく、一部には〈お姉さま特選隊〉なるものがあるらしい。
「そうだよ。凛、命は確かに可愛いけど男の娘はないんじゃないかな?」
と、俺にズレた同調の意を示してくれた、気のいい少年の名は"三橋天哉"茶髪のイケメンだ。
とにかくイケメンだ。なにがイケメンって、運動、勉学共に優秀で、校内テストでは常に上位にいる。
それでいて性格も超がつくほど善良で、男友達の少ない俺にとって唯一の小学校からの親友だ。
「ん~? なんのこと?」
柊め、白々しい。
「それはそうとミコチー? 今日は髪くくってきたんだね」
「ああ? ワルいかよ?」
「いんや、ぜんぜん。むしろいい♪」
愛菜、サムズアップしてんじゃねえ。
「確かに、銀髪が映えるね」
天哉が俺の髪を弄りながらいう。
「うるせー。そろそろ席座れよ。チャイムなるぞ」
周りをみればほとんどの生徒が教室におり、いないのは不登校の生徒や遅刻の常習犯だけだった。
「ほんとだ。ミッチー、ヒイちゃん、席もどろっか?」
「そうだね」
「ええ」
愛菜の言葉でそれぞれ席に戻っていった。
はあ、やっと戻ったか……ん?なんか眠くn───
『うっわ~~。スッゴイ!! 綺麗な髪!! よし! おにーさん、君に決めた!!』
─────脳内にエコーする巫山戯たセリフを最後に、俺は意識を手放した。
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