ギルドにて
「生きてますかなの?」
コユキはそう言うとそこらに転がっていた石ころで突っついてみると勇者の口から最早言葉ですらない、まるでゾンビのように言葉として意味なさない声をあげるだけだった。
「よし生きてる大丈夫!」
拳を握り立ち上がると同時に力強く言うのだった。
どこにそんな自身がるのかと突っ込みたくなるほどに
「それで生きていると言えるのかは、解らぬが主がそういうのだったら大丈夫なのであろうな」
「て、キバくん‼ 大丈夫!あの変な剣に触れてたけど大丈夫なの?」
「問題ないが? しかし反対側の魔物は早く倒せなねばならぬな、主?」
「え、あっ」
「おい、主?」
「うん、大丈夫だよ忘れてないよ…うん、さぁ行こうか急がなくちゃね!」
コユキは慌てて反対側へと向かっていくのであった。
◆◇◆◇◆◇
─サカナの街・ギルド︰夜─
「いやー災難だったね大量の魔物だって? 何が原因かわ不明と、まっそれはこれから調べていくとしてご苦労さま今日はもうゆっくり休みな」
アカネさんが敬礼のポーズをとると
「はーい、アカネ帰還いたしマース」
「ではギルマスこれで」
「おう、またな」
「でっ何か用かなコユキちゃん」
そう言いながらも、めっちゃニヤニヤしてますよこのギルマスさん
と言うか何も言ってないのに勘づくとはさすがギルマスさんですね。
促された私は蒼い結晶を机の上に置くだった
「これは…」
「それはレコード…記憶を記録したものです。 ただ、その時魔力も少なかったので結構雑になっちゃいましたなの」
「そうか、観ても」
「あっでも─」
「防音結界も外からは不可視の結界が貼ってあるから安心しろ」
「それなら、では再生するの」
記憶の再生が終わったあと部屋には沈黙が支配する
「──うーん、はぁコユキちゃんこれが本当ならお手柄だ、がっしかしこれが虚偽であった場合」
「わかってるの、それと詳しいことを調べるのなら勇者は村近くの森の中に拘束くして置いてきたの」
「分かったこの件は俺が預かる今日はもう帰れ、やることが出来た」
「はいなの」
元気よく返事をし敬礼をした後
帰ろうと部屋の扉へと手をかけた時
「最後に出来るだけ今度からは本人も連れてきてくれ」
コユキは気づいているのかいないのか妖艶に笑うのだった
「善処するの」