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魔王で魔法少女のようです

名前︰コユキ

性別︰(幼)女

job︰魔王

class︰魔法少女


装備︰ボロボロの服


従魔︰狼(名前未設定)・空き

スキル︰基本▽ 魔王▽ 魔法少女▽


「.....えーと、魔王? 魔法少女? なんなの一体! 普通の一般人として始まるんじゃなかったの、いきなり魔法少女ってなに魔王ってなにどこが普通なのーーーーーー」


コユキの叫びは幸いにも森に住む魔物や動物にしか聞かれることは無かった。もし誰かに聞かれていたらただでは済まなかったであろう。なぜなら魔王とは最悪の悪、諸悪の根源として語られられているのだから。


少し落ち着いたのかコユキは

「どうこう言ったって仕方ないですしまずは出来ることから.....えーとキバくんこちに来てください」

「ガウ?」

「そーです、あなたは今日からキバくんです。いーからこっちに来るです」

地面を叩きながら催促する

近づいたキバくんに後ろ足で立たつように指示すると

なんのためらいもなくキバくんの男のアレをにぎにぎしだす

「確かに本物のようですね。男の子で問題なしと.....次はスキル確認と基本は─N/A? なんでしょうこれ? わからないのは飛ばすが吉です。魔王のスキルはと」


魔王▼

・キバぁ〜♡私の初めてを貰ってくれる?

┗キバの嫁となり新たな力を解放します(未開放)

・魔王の威圧

┗敵の恐怖心を激増します(魔王Lvに依存)


「一つ目は見なかったことにしましょう。うん。気を取り直して魔法少女は」


魔法少女▼

・キバとのイチャイチャライフを邪魔しないで!

┗魔法少女に変身(発動後解除不可)

・永遠なる魔力の原水

┗立ち上がり続ける限り絶対に枯れない魔力を(変身後)

・魔法少女でしょ?呪文に頼るな概念に縛られるな思いを奇跡に変えろ

┗思いが力になる 詠唱無視 思いの強さによって増減(変身後)


「どんなけキバくん推しなんですか」

「ガウ〜」

「まぁ別にいいですけど...」

そう言ってコユキはポスっとキバに顔を押し付けるのだった。

そこにはまるで一組の恋人がいるようだった。



◆◇◆◇



早朝コユキ達は─いや、コユキは迷子になっていた。


「い〜やーー」

食べれるものを探しに来たコユキ達は、現在魔物の群れに追いかけられていた。キバの背に乗ったコユキは森の中ということ以外何もわからないでいた。


「キバくん! ととととと兎に角、森の外に出て〜〜〜」

「がう‼」


◆◇◆◇◆◇


その頃、森の外でも魔物に追いかけられてる者達がいた。


1人は紫がかった黒髪で右眼を隠している中性的な青年

「ね、アカネ単騎士1人で敵を止めるというのやってくれない?」


もう1人は本来は長い髪であろう紅い髪をツイストアレンジで纏めてる少女

「ハッ、ふざけんな私に死ねと」

「いや、そうは言っていない ただ、時間を稼いでほしい」

「なんの」

機嫌が悪そうに言う少女に対して何を馬鹿な事言ってるんだ、とでも言いたげに答える

「私が逃げる時間に決まっているだろう?」


「よーく敵を見ていいあがれー」


「見ているぞ、今か今かと諦める時を待って空を飛んでいて、薄く軽く丈夫で鋭い鱗が特徴的な魔物だろう? 何を言ってるんだ?」

「そ〜だよ、あんたの言うとおりアイツはワイバーンだよ──しかも黒灰だよ‼ 単騎突っ込んだ所で死ぬは‼ シロハのボケーアンポンタンアホーアホーアホー」

「ボキャブラリーの少なさは相変わらずだな」

「なっアホーアホシロハー」


アカネのそんな言葉に意にも反さず返さずに、シロハは、勢いよく止まり腰にある長剣に手を掛け、ワイバーンを睨みつけ いつでも抜ける体勢をとる。


「ちょちょちょ、なに急に止まってるのよ」

「森を見ろ」

アカネは言われた通りに森を見ると、そこには巨大な白い狼に乗る幼女がいた

「狼! あの子達にも協力してもらおうってことね?」

「違うその後ろだ」

もう1度後ろを見るが.....うん? よく見ると木々の合間を走る影がいるような。

「なにあの数.....40ううん…50…60はいるかも」

「3秒だ、3秒でアイツを落とすぞ」

「了解‼」


アカネの指にはめていた左手の紅い指環が煌めき1つの紅の剣と成した

「 炎よ炎よ炎よ竜を葬る爆炎となりて灰塵とかせ」

6つの炎の玉がワイバーンに向かっていく

そこにシロハも地面に妖しく光る剣を突き立てとてつもない速さでワイバーンの下に円を描くよう駆けていく

「その鎖をもって数多の強者を絡めとりし死の呪縛よ 拘束せよ」

描いた円の中から鎖が飛び出し炎を一つにまとめあげる「「炎の繭」」ワイバーンにぶつかった炎は花が開花するように広がると再びワイバーンをも飲み込み繭とかした。



◆◇◆◇

森にて、その光景を見る者達がいた

「スゴーーーイ」

無数の黒い鎖が地面から生え、頂きに巨大な炎、それはさながら巨樹のようにも見える炎の柩だった。また1本1本は細くても黒い鎖は触れたものを腐らしてしまうような怖さがあった。

「駄目だ、術の強度が足りん」

「え!?」

どこからともなく低くて渋いオジサマの声が聞こえてきた。


コユキが顔を赤らめているのに気付かないまま言葉を続ける。

「主、ワイバーンを殺るぞ」

「えっ! ええ、ええええーーーうそ、うそうそうそ本当にキバくん?!えええぇえええぇええぇぇ」

流石にコユキの異変に気づいたのか

「主、どうした? 体に異常は無いように見受けるが…いや体温が些か高いか?」


いうなら今のコユキはテンションがおかしかった。

狼の群れに襲われ逃げてることすら忘れてしまうほどに。

「え〜とも〜なんかねキバくんと話せることも割と驚きなんだけど…ききききキバくんが、もうめっちゃイケボって言うの? ヤバくてヤバくて.....低い声で渋いって最っっ高」

「主が喜んでいるのならいいが、もうすぐ森をでる。準備は大丈夫か」

「いつでもOKーやったるよー今の私ならなんでもできそうなきがする」


◆◇◆◇


「「炎の繭」」

「これで倒れてくれたらいいんだけどなーんて」

「うーん高望みしすぎじゃない? せめて落ちてきてほしいけど」


しかし、それは叶わなかった。

「駄目だ、破られる」

「…うそ」

鎖が大きく揺れるのと同時に炎の繭が内側から破られる。

ワイバーンの周りの炎は、まるで花弁が舞ってるようだった。


そこに空気を読まない幼い声が響く

「スキル…キバとのイチャイチャライフを邪魔しないでー!」


「「え」」


2人が振り返ってみた先には、白く巨大な狼と1匹の水色の兎がいた。


頭には、女の子にとって大きな水色の兎の耳、手と足には兎を模様したであろう手袋と靴が、服は薄い水色のワンピースそしてその下には、これまた薄い水色のすく水を着てるのが見える。

ワンピースの上には、袖先には金縁で兎の模様が、後ろ見頃(背中)にも金糸で作られた兎の模様があり、うさ耳フードがついてる濃い青系の厚めのふわもこローブをきた幼女がいた‼


その時2人には、ローブの下には兎の尻尾もある事は容易に想像できた。


兎の幼い女の子は手をビシッ伸ばしワイバーンにドヤ顔で驚きの言葉を口にした。

「スゥ....この魔王で魔法少女なコユキが成敗してやります‼」


◆◇◆◇


コユキはキバくんから降りると

「行きます─スキル…魔王の威圧」

掛け声とともにジャンプすると一瞬でワイバーンの上をとると同時に回転しながら魔法で氷の槍を創り投棄の体制へと移る

「─氷神槍敵を、穿てーーー」

槍の軌跡は氷の道を作り槍はワイバーンを貫く

そこには、まるで哀れにも大地から生えた巨大な氷柱に貫かれたような息絶えたワイバーンがいた。

「フフーン参ったかぁぁぁああああ゛あ゛ーーー おーちーる〜〜〜」

ピューーーーと泣きながら落ちてゆくコユキ


その頃キバは走っていたコユキの元へと


大ジャンプからの4回転を決め見事コユキを口でキャッチし背中に乗せ無事着地した。

それを見ていたシロハとアカネはパチパチと拍手をするのだった。


しかしコユキはその時完全に伸びていたのだった。

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