気付けばそこは
コユキが気持ちよさそうに寝ている所に現れたのは白い影
「ガウ」
白い影は声とともに前足を勢いよく振り下ろす。
寝ていたはずのコユキは攻撃でも察したのか勢いよく飛び起き勢いよく地をける
振り下ろされるは既にコユキがいなくなった場所
そしてことは起こるべきして起こった
前足が振り下ろされた地が断末魔をあげ深さ10cm程のクレーター? を作った
「…キバくん」
「なんだ主」
「前起こしてくれた時もそんな威力だったの!」
「前は魔法少女化してなかったからな、じゃれつく程度だ」
「そっかそうだよね〜あ〜よかったーモー心配しちゃったよ! でさでさ、ここ何処? 森の中なのはわかるけど」
「此処は、主と初めてあった森だ」
「あ〜あの森なのー森のどこにいるかはわからないけどなの でもどうしてそんな所にいるの? 確かアル─! 聖女はどうなったの! どうして何でこんな所に」
「落ち着け主、我らはまだアルディに会っていない」
「なにいってるの? キバくんだってアルディのこと知ってるでじゃん!」
「よく聞け主、主はまだワイバーンも倒してなかったらサカナの街にも行っていない、勿論勇者も倒してなく獣人国にも行っていなければアルディにも会っていない聖女にも会ってはいない」
「えっと、それって一体どういうことなの、」
「そのままの意味だ」
「そのままって」
「我らは、いや世界は主が使った力により巻き戻された。 まだ主がこの世界に来たばかりの頃に」
「キバくん…キバくんは一体何を知っているの?」
そんな言い方じゃ、初めてあった時じゃなくて、私がこの世界に来た時ってそれじゃまるで【私が別の世界から来たってプレイヤーだって知ってるみたいじゃん】どういう事なの
プレイヤー側でも他のプレイヤーを見つけるには自分からプレイヤーだって言うか、プレイヤーしか知らないことやプレイヤーだからやってしまうような行動を見つけて探していくしかないのになのに
従来のゲームと違ってまず見ただけじゃプレイヤー特有の表示もNPCの表示も一切無いだから──
「何を知っているかか、主が別の世界から来た者であること即ち主がアウターに近い存在であること、そして主と同じような者達は他にもいるという事ぐらいか」
「なんでその事を知ったのどうやって気づいたの」
「この話をするのも何度目であろうな主よ」
なんでそんな悲しそうな目をするのキバくん…
「何度目って初めてじゃないの?」
「やはり主は覚えておらぬか、いや世界が今よりも巻き戻っても覚えている我が異常なのであろうな」
「今よりも…巻き戻る?」
「そうだ主が此処にこの世界に来る前、即ち主が暮らしてた世界にいた頃まで、巻き戻ったことが何度かあってな。 その度に主はこの世界であった事を忘れ再びやって来るのだ」
「そんな…」
「さて主よこれからどうする、我は主がどのような道を選ぼうともそばにいることを約束しよう」
「…キバくん ありがとう。とりあえずここが過去だと来たばかりの頃だって言うなら助けれる人たちは助けたいかな」
「よかろう」
「あの…ね、よろしくねキバくん…あはは、なんか改めて言うのは照れるちゃうな」
「ああよろしく頼む我が主コユキよ」
「うん、うん! 行こうキバくん!」