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私の野外活動

私こと西城一花は、今日学校をサボって町をふらふらしています。

なんて、これを明に送ったら明も学校サボって来てくれないかな。

さて、なにしようかな。ゲームセンターは飽きたし。というかお金がないし。

「ま、こいつとぶらぶらするか。」

そう言って自転車に乗ると、ギギギと音をたてるので失礼な自転車だなぁ、と思った。

数分くらい自転車をこぐと、釣り堀が見えた。

へぇ、こんなところに釣り堀なんてあったんだ。

どうせ暇だし、時間を潰せそうだと思った私は、釣具を貸し出ししてる所へと入った。

「いらっしゃーい。」

「すみません、釣具を貸してほしいんですけど。」

「おや、学生さん?」

一瞬ギクリとした。

「学生さんなら割り引ききくよー。」

「え?」

「ん?あれ、学生じゃなかった?」

「いえ、学生です。」

「なら、割り引きしてあげよう。」

「はあ、有難うございます。」

警察でも呼ばれるかと思った。

そして、釣具の値段であるワンコインの5分の1程度値段が引かれ、私は財布に入っているお金を差し出す。もちろんワンコイン。

「へい、まいどー。」

そして、やたら美人なお姉さんがおつりの100円と釣具を渡してきた。

「楽しんでいってねー。」

釣り堀へと向かう途中で、私は気付いた。

「エサって、別売りなんですか?」

「ん?そうだよー。」

しまった、エサも釣具と一緒になっているもんだと思って油断していた。

私の財布の中にはおつりとして帰って来た100円と、1円が数枚程度。

「エサっていくらですか?」

「ん?280円が一番安いかな。」

「…楽しんでいきます。」

「はーい。」


釣り堀近くに自由貸し出しの折り畳み式の椅子があったので、それをもって適当な場所を確保して池に釣竿を足らして、ルアーを沈めた。

数分経っても釣れる気配はなかった。

不意に前を向くと、そこには釣りになれていなさそうな少女がいた。というか明だった。

「ぶふっ!」

思わずふいてしまった。

まさか、こんな偶然があるなんて。

『明、いまどこにいるか当ててあげようか?』

送信っと。

ピロリン。

『絶対にわかんないと思うぜ!』

分かるんだなぁ、それが。

『ヒント頂戴!』

ピロリン。

『魚に関係してるかな!』

『釣り堀かな?』

ピロリン。

『なんでわかったの!!?』

『目の前』

バッと前を向いた明と目が合う。

「よっ。」

「西城!?なんでいるの!」

「明こそ、学校はどうしたの?」

大声で会話をしていると辺りにいた老人たちがこちらを向き始めたので、明のそばへと駆け寄った。

「うーん、ここの釣り堀ってうちのいとこがやっててさ、ほら、その釣具の貸し出ししてた人。その人に頼まれて遊びにきちってん。」

「へぇ…って、明語やめい。」

「西城は?」

「んー、ただのサボりかな?」

「西城らしいね!」

「そうかな?」

「そうだよ!」

「そうだね。」

私の隣にいる明の釣竿と、私の釣竿が魚を釣ることは出来なかったけど、それでも予想以上に楽しめた。

「今度はちゃんとエサ買ってやろうね、西城!」

「じゃ、来週の土曜日にまた行こっか。」

「うん!」

私が魚なら、きっと明のエサに食いついて釣られるのだろう。そんな想像をしてしまった。来世は魚かな?

今回は新しいキャラクター(今後も出番有り)を出してみました。名前はまだ未定です。

たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。って、私は最後に必ず書くのですが、たまたまじゃなくとも有難うございます。

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