上條fishing
明にはいとこがいて、その人は釣り堀で働いていた。
正確に言えば、釣り堀で釣りをするための道具を貸出ししたり、釣り堀を使うための使用料を回収するカフェだ。
「こんにちはー。」
「いらっしゃーい、って、この前の学生じゃん!また来てくれたの?」
「あはは…、何て言うか。」
「よーっす!」
「って、なんだ、明の知り合いか。とりあえず、2名様ご案内。」
一段落、私こと西城一花は、親友、又は恋人である上條明さんと釣りをリベンジしにきたのである。
「その前に休憩しようぜ、お嬢さんたち!」
そう提案してきたのは釣り堀姉さんだった。
釣り堀姉さん、本名、上條遠衣は、成人した大人である。
「ココアでいい?」
「あーい。」
「有難うございます。」
案内されたのは、2階の客間のような所だった。
「あの、遠衣さんは、結婚とかはしてるんですか?」
私のその一言に、明が飲んでいたココアを噴いた。
「学生ちゃーん。おもしろいこときくねぇ…。」
あれ?地雷だった!?
「あ、いや!すみません!答えられない質問をしたみたいで…。すみません。」
「まったく。そういや、今日は釣りしに来たんでしょ?釣具代はいらないから、いっといで。」
「え!いいの!?やった!西城いこーぜ!」
「あ、うん。」
そうして、なんとか地雷元を避けることが出来た私は、明と一緒に釣を始めるのだった。
次は釣りしますよー。でもあれ?釣具は無料って言ったけど、あの人餌は無料っていってないような?
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。




