私とあなたの出会い
あえて出会ったときのことを話すなら、私はきっとこう答える。
「運命だった。」
自分のことを尊敬はしない。それでも一つ、自慢があるとすれば明だろう。
私は明ほど勇ましく面白い人を見たことがない。それくらいに自慢になる。
話を戻そう。今日はその運命の日を語ろう。
6月の半ばくらい、私は休んでいた学校に久しぶりに登校した。
もちろんいじめで不登校と言うわけではなく、単に怪我をしていたのだ。
教室に入ると席は変わっており、私の隣にはあまり目立たない地味な女の子が座っていた。
「私西城一花。よろしく。」
「明…。よろしく。」
そっけないやつ。素直にそう思った。
「あー、ごめん。ちょっとノート貸してくんない?」
「…!…いいよ。」
「ありがとう。」
最初はその程度の会話だけだった。
でも、徐々にその感情は違うものに変化していった。
そう、恋愛対象として明を見るようになってしまったのだ。
「明。」
「ん?」
「私、あなたのこと好き。友達としてじゃなく、一人の女の子として。」
「…!?」
明は無言で顔を赤くした。多分私も赤いだろう。
「わ、私も、出会ったときから思ってた。」
ほら、やっぱり運命だった。
なんて昔話は照れ臭い。このへんでやめておこう。
「明、今日は何して遊ぶ?」
いとこというのは従兄弟のことではなく、私が友達や兄弟が考えたお話を書いているので、私の作品のいとこ、という意味です。
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。