満員電車の恐ろしさを体験した西城ですよー
どこの駅でも、必ず始発電車があるだろう。
私はその始発電車というのが、なんとなく嫌いだった。
だからなるべくは自転車を使って、学校に行くことにしていた。
だけど、私の普段の使い方が悪いのか、自転車は歯車をぐにゃりと曲げていた。
まるで私の性格みたい。
と、言うことで始発電車に乗り込んだ。
家から学校まではあんまり距離はないのだが、駅の方が近いから、という簡単な理由で嫌いな始発電車に乗り込んだのだ。
「ドアがしまりまーす。」
がとまにイントネーションをおく駅員の声を聞きながら、私は電車の中に入り込む。
明は反対方向に家があるので、ここで会うことはできない。
それも、始発電車が嫌いな理由の1つでもあるけど…。
正直に言おう。さっきからなんで始発にこだわるのか、どうして嫌いなのかを。
はっきりいって、始発電車に乗らないとほぼ遅刻だから、そして、そんな遅刻を免れようと殺到する学生が一気に集まるからだ。
つまりは、満員電車なのだ。
不幸にも女性専用車両はなく、右往左往からぶつかりぶつかられ。
始業式に一度使ってやめた私を褒めてあげたい。
これに平然と乗れる人は異世界で勇者もできそうだと思いながら、トイレの中に入った。
「ヤバイ。こんなにきついとは思わなかった。」
そして、駅に着くまでずっとトイレにこもっていたのは私の性格上、私が私であるための1つなんだと思う。




