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第5話『忘れてたんじゃない』

忘れてたんじゃない

忘れてたんじゃないんだ別に



エルラードは先程から同じことをぶつぶつと呟いていた

周囲から見ればかなり異様な光景

変なヤツ程度ではなかった


(きめぇまじきめぇ)

(…流石の俺も対処できない…)

「エルどうしたのー?」


ここに救世主あり

イアンがエルラードの方へぶっ飛んだ


するとエルラードは余計…


「いや落ち着け俺、何も今日ってわけじゃ…」

「?」


その時爆音がこの辺一体に響いた

「なんだ!?」


「よう!イアン!!」

「ミハイロだー!!」

「普通に入ってこいよ単細胞!!」


イアンは喜びエルラードは全身で警戒

置いていかれるチトセとゼオ


ミハイロと言われた男はこの国で寒くないのかほぼ半裸状態できた

外は猛吹雪、扉関係なしに壁壊しやがったもんだからたちまち冷気が入り込む

エルラードは咄嗟に修復、そして睨む


「まぁそう怒るなよーいつものことだろー」

「いつものことだからキレてんの」

「今日で『10歳』だから連れてきたぜ!」


「10歳…?おいてめぇまさか…」


そのまさかだった


ミハイロの後ろから出てきたのは

「…」


エルラードにも、イアンにも似ている様な…

小さな子供だった



「ぶっ殺す。」

「チトセ早まらないで!!」

「大体お前らなに男同士で子作りしてんだああああ!!」

「せ、性別をですね…」

「死ね!死んで二度と現れるな!!」


暴れるファザコン

そして性別を変えてまで子供が欲しかったのかチートさん…


「まぁまぁチトセ落ち着いて」


ゼオがチトセを抑えにいく

全身で威嚇しているチトセ

(やべぇマジギレ手前反応起こしてらっしゃる)

今更焦り出すエルラード

二人でキャッキャしだしたイアンとミハイロ


そして私



きっと置いてかれてるでしょうこの状況

ですので説明しましょう!

私はエルラードの辞書であるが故に彼が知っていることで私が知らないことは無いのですから!


そんなこんなで…先程のエルラードのようなイアンのような子供、たしかに二人の息子さんです

では何故二人のそばに居なかったのか…

まぁ?ただチトセにバレたく無かっただけなんだよね?

ほらほら、今にもマジギレしそうだから

ファザコンが今まさに父親の貞操狙われた事に関してキレそうDa☆Ka☆Ra


「…名前、何ていうの?」


脅えていてもおかしくはなかったのだが彼は案外丈夫で無表情だった、ここはエルラードにでも似たのだろうか?


「…シルヴィオ」

「そっか、私はアイだよ!よろしくね」

「…うん」


時々ぎこちなく笑う、恥ずかしそうに

この家には欠片もないその恥じらい、というものに倒れるかと思った、可愛すぎる死ぬ


その顔を君のお父さんに見せてはいけないよ

発狂するから、絶対に


背丈も似ている(というかシルヴィオ君の方が大きいけど)のでまぁ話しやすかったのかちょっと仲良くなった気がした


おっとシルヴィオ君と仲良くなるのもいいけど向こうも気にしないとな

私はちょーっと後ろを見た、見てしまった


後ろにあったのは破壊

説明し忘れていたがミハイロの種族は鬼は鬼でも特殊な海鬼という水中戦を得意とする鬼だ

それがなんだ、魔法使って戦鬼(イアン)と戦ってらっしゃる


いつ移動したのか分からないけどよく外に移動した、偉い


ミハイロが使う火の魔法、見ているだけで熱くなるような感覚に陥る程の業火、だというのにいつも通り、いや今回は半裸で刀振り回しているイアン

「イアンなんで脱いで…ああ襲うぞ!」

「…おい」


あ、チトセ大王様が降臨なされた


「な、んだよ…?」

いつもと違う声色、いつもと違うオーラ、エルラードは嫌な予感がしつつもチトセの方を見た…いや正確には見ようとした

だがそれよりも前に

「懲りるとか無いわけ?」

チトセがエルラードの首を絞めた

「」

息してないから首絞められたとかで死ぬことは無いエルラード、だが今回ばかりはそういうの抜きに

(殺される…ッ!!)

と思った

チトセの目が殺気を隠しきれず、鋭い眼光は見開かれ

正に魔王復活だった

気が付けばシルヴィオ君がその光景をじっと見ていた、教育に悪いよー…

イアンとミハイロも戦うのをやめて見ている、ゼオに関してはあわあわしてる、むしろ羨ましい、なんでそんなに落ち着いてられるって感じだ、棒立ちしか出来ないよ

「チトセ大魔王さまお助けをぉぉぉ」

「黙れ氷漬けにされてぇのか」

「」

固まる皆

そんな怖くないじゃんって思う人いるだろうよ、沢山ね

いる、でしょう…よ

ファザコンがお父様の貞操狙われて激おこなんだもの…いやもう憤怒だよね?…うん

「汚れの塊の分際で、この犯罪者、てめぇみてぇな愚図は一生何も無い空間に独りでいることすら許されねぇんだよわかってんの?分かってねぇよな魔法オタク」


チトセ君が怒るとそれ言ったら駄目でしょって事を連続でいうそれによりその人のチトセくんに対する高感度は絶対にマイナス値まで下がりさらにその人によって自殺するケースも

精神論ですね


「やべぇ涙出てきた」

「え、える…ごめん俺何も言えない」

「反論してあげて!!!!」


今のでエルラードは死亡した


















「…………」

「チトセ戻った?」

「なんかすっきりした…この世の底辺ぶっちぎった奴は?」

「部屋にこもっちゃったよ?」

「そうか、それよりガキ」

「シルヴィオだチビ」

「うるせぇお前のがチビだろ」

「仲良くしてね」

「「わかった」」


こうして二人目のファザコンが増えたのだ


「そんじゃ俺は帰るぜ、じゃあな!」

「うん!ばいばーい!」



ミハイロが帰り、やっと落ち着いたころにゼオがチトセに近寄る

「エルに謝ったら?可哀想だったよ流石に」

苦笑しながら言えばチトセも苦笑を返した

「わりぃけど俺覚えてねぇから謝る気もない」

「チトセ笑ったから許す」

本日一の理不尽、いや自業自得だったエルラードを誰も励まそうとは思わなかった励ますにしても言葉が見つからなかった

私が見た時にはエルラードはチトセへの復讐を考えていたのだから

あぁ、これが世の底辺、底辺ぶっちぎった奴か

似たくはないものだ




「…てかさ」

「なんだよもう近寄んな」

「ていうか俺メインの話は!?」

「…」



忘れてたんじゃない

忘れてたんじゃないんだ別に





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