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雅美の書簡  作者: 唐子
【一年目】
4/30

櫻井 善 (9月12日)

『 櫻井 善 様


 お盆ぶり、と書いたらいいのかしら。こんにちは。

 お手紙どうもありがとう。

 まさか、あなたから手紙が来るとは思わなくて、下宿で三回ほど裏書を見直してしまいました。


 本題から言うと、謝罪は受け入れます。


 ただ、ダメ押しになるけど、言わせてもらえば、お盆の帰省の時のあなたは最低でした。


 あなたが私のことを嫌いで、許せないのなら、もうそれでいいです。あなたを不快にしてまで私の自己満足を押し付けようとは思いません。

 あなたが私の言動をどこまで曲解しているのか、甚だ疑問なのだけど、これだけは信じてください。

 前の手紙に書いたことは、全部本心です。

 でも、あなたが偽善とか陰険とか姑息とか、そう感じるなら、それがあなたの真実なのでしょうね。


 次に帰省しても、できるだけあなたに関わらないようにします。精神衛生上その方がいいでしょう、お互いに。

 でもきっと、小学校の時のいつものメンバーで集まるのは恒例になると思います。その時だけは、我慢してください。私も我慢するから。



 そうそう、これも言わせてもらいます。

 あなたは「未来の大女優様の涙は信じない」て言ってたけど。

 あれは、演技じゃありませんでした。



 それでは、さようなら。



  9月12日

   師村 雅美 』


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