004-1編入 アスカの場合
遅くなってゴメンナサイ。いかんせん模試や定期考査が重なって、なかなか書けなかったもので
〜1年生教室〜
「今日は、うちのクラスに…、はい、転校生が来ました!」
「先生ぇー、男?それとも、女?」
「それは勿論………女だ。」
「いょっしゃーーー!!」
「チャンスじゃー!!」
ムダにテンションが上がっていく男ども。これだけで、こいつらに彼女がいないのが解ってしまう。男どもよ哀れなり………。
しかし、何が『勿論』なのか?
「おーい、入って来い。」
〜〜〜〜〜
あー緊張するなぁ。どんな人がいるのかな?普通そうな人がいればいいけど……。
あっ、呼ばれた。入らないと。
「それじゃあ、自己紹介してくれ。」
「はい。」
『偽名を使え。』ってカズキさんに言われたから、
「……『キタヤマ=アスカ』です。えっと……その……よろしくお願いします…。」
…………………………
「カワイイ〜〜〜!!!」
「モロタイプだーーー!!」
「萌え―――――!!!!」
少し、いやスゴく……?いや、とてつもなく…………コワい…………。特に一番最後の……。
「色々と分からないことがあるだろうけど、誰かに聞けばいいだろう。お前の席は、窓際の一番後ろのあそこな。」
「はい。」
自分の席に着いたら、となりの娘が話しかけてきた。
「私はクラス委員の『イズミ=シホ』ね。ヨロシク。」
「うん。ヨロシク。」
さりげなく話しかけてきた、イズミさんは見ただけで明るい人だって分かった。
HRが終わった後すぐに、クラスのみんな(特に男子)が集まって質問をしてきたんだけど、
「なんでこの学校に来たの?」
「親はなにしてるの?」
とかいう質問はほとんど無くて、多かったのは、
「あの、アスカさんには彼氏とかいるんですか?」
「どんな人がタイプ?」
っていう欲望丸出しの質問ばっかで、最後には、
「僕と付き合って下さい。」
「友達からお願いします。」
「惚れました。」
なんて、会っていきなりの告白ばっかり………。もう……、勘弁して……………。そんなことばっかりで、お昼休み軽くぐったりしていたら、
「一緒にご飯食べよっ!」
イズミさんお昼ご飯を誘ってくれた。
「うん、いいよ。」
正直、どんなプレゼントよりも、今はイズミさんという人が価値の有るものにおもえた。
「じゃあ、ついて来て!」
「何処に行くんですか?」
「良いとこ!」
「良いとこって何処ですか?」
「来れば分かるから!」
引っ張られて着いた場所は、
「どう、この景色?」
「スゴイですね。」
「でしょう!?そんじょそこらの展望台より眺めがいいのよ!」
ここがもともと高台に建ってあるのと、校舎が高いということが重なってスゴイ眺めになっている。
「とりあえず、食べよっか?」
「あ、はい。」
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―――
放課後
「じゃあ、明日校舎を案内するから。」
「うん、ありがとう。」
私とイズミさんが帰ろうとしてたら、校舎裏から
『許して下さい。頼みます、これ以……グギャア!!』
『やめてくれー!!!!』
何やらただならぬ声が聞こえたので覗いてみたら、
「ふん、雑魚が!」
知り合いがいた。
つづく