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001依頼

ようやく本編といった感じです。

 「私、ここの代表をしています、『キリヤ』と言います。」

 依頼人の女性はスーツにメガネと、いかにも‘デキる女’といった感じである。

 「私はマスカレード学園高校で教師をしている、『タカヤマ=D=サキ』と言います。」

 ちなみに、マスカレード学園高校とは、ここら一帯で超有名な私立学園である。

 「どうぞ、お茶です。」

 「どうも。」

 普段はリュウがお茶を出しているが、壁に軽く埋まってるため、アスカが出した。

 「一つ気になることがあるのですが。」

 「何でしょうか?」

 「あの人、何をしてるんですか?」

 サキは視線の先を壁に軽く埋まってるリュウに向けながら聞いた。

 「ああ、あれですか。そうですね………、単なるオブジェだと思って気にしないで下さい。」

 「はぁ…。」

 だが、あんな奇妙な光景を見て、気にしないというのは難しい。

 「今日はどのようなご用件で?」

 「最近、うちの学園の生徒が消えていってるんです。」

 「消える……?」

 「アンタ、うちを馬鹿にしてるのか?」

 横で聞いていた、サクラがつっかかった。

 「そんなつもりはありません!コレは本当にあったことです。」

 「まだ、話は終わってません。続きをお願いします。」

 「初めのうちは、ただのサボりだと思ってたんですが、一度その生徒の家に伺ったら、家には帰ってないそうなんです。」

 「その生徒の友人には聞きましたか?」

 「はい。でも、誰も知らないんです。」

 「そういった生徒が何人もいるのですか?」

 「はい。」

 「今までこのようなことは?」

 「一度もありません。」

 「それを聞くと、確かに妙ですね。マスカレード学園と言えば、『超』がつくほどの有名校ですから、家出と言うのも考えにくいですね。」

 横ではアスカも少し疑問を感じていた。

 「そうですよね。私の友人にそこの出身の娘がいるんですけど、まあ真面目な娘ですよ。」

 「ええ、うちの学園に限って家出なんてあり得ません。」

 「…はあ、……そう…ですか。」

 タカヤマは根拠無き自信を持って言ったが、アスカとカズキは軽く引いていた。

 「……ところで、理事長さんはこのことをご存知ですか?」

 「知ってはいますが、『このことが世間に知られるのはマズイ。警察には知らせるな。』と言って…。」

 「だから、私立探偵を使おうと。」

 「はい。」

 「で、どうするんだ。引き受けるか?それとも、断るか?」

 少し、危ないと感じたのか、サクラが今の今まで最初しか相手にしてもらえなかったリュウを壁から救出しながら聞いた。

 「基本、来るものは拒まずですからね。引き受けますよ。」

 「そうですか、ありがとうございます。」

 タカヤマが頭を下げると、

 「一つお願いがあります。」

 「何ですか?」

 「女子生徒の制服2着と男子生徒の制服を用意できますか?」

 「はい、可能ですが……。」

 「では、お願いします。」

 「明日、届けに伺いますので。」

 そして依頼人は帰って行った。

 「制服を用意させるって、お前もしかして……?」

 サクラが恐る恐る聞くと、

 「学園に潜入します。」

 「ひょっとして、私も数に入ってますか?」

 アスカも恐る恐る聞くと、

 「はい。」

 「はぁ〜?」

 「えぇ〜!」



 〜つづく〜

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