サプライズプレゼント【超短編3×100参加作品】
部屋から出ると、父と母が言い争っていた。
「なかなか取れない店だったんだぞ!」
「せっかく買ったのに、無駄になるじゃない!」
今日は、十五回目の二人の結婚記念日。
お互い驚かせようと、それぞれサプライズを準備していたらしい。
父は、一ヶ月以上前から、なかなか予約が取れない店に家族分の予約を入れていた。
母は、一ヶ月以上前から、おいしいお店の料理を予約して買ってきていた。
片方断れば片方が無駄になるという、お互い一歩も引けない状態。
「えっと、あの、父さん、母さん、話をしているところ悪いんだけど」
割り込みにくいところを勇気を振り絞って私は言った。
「私、二人のために三時間かけて料理作ったんだけど……いらないかな」
食事関係でバッティングすると悲しいものがありますよね。
プレゼントとかならいいんですけどね。




