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月に捧ぐ恋の調べ  作者: 白毬りりま
Ⅳ.目覚めるもの
28/65

ⅵ.

新年あけましておめでとうございます。

本年もどうぞ、白猫をよろしくお願いします(=ΦωΦ=)


*5/2 改行入れてみました。



 自分は彼女のことをどう思っているのか。


「……飼い猫?」

「そういう意味ではないと思われましてよ……」


 ユリアは戦々恐々とした目で主君を見つめる。エレクシヤは少々苛立ちげにオーディンを睨んだ。


「貴方はシアの主人なだけなんですよね?」

「そうだ」

「なら……俺に、シアをくれませんか?」

「それは嫌だ」


 即答したオーディンに、おおっとユリアたちが興味津々といった体で2人を見やった。気分は修羅場に集まる観客だ。

 一方のエレクシヤはオーディンの返答に貌を歪めた。宵色の双眸でその様を一瞥し、オーディンは口を開く。


「お前、何か勘違いしてないか?」

「勘違い……?」

「いくらシアが俺の飼い猫で俺の眷属であっても、シアは一個人だ。あれにも自我があり、感情がある」


 突然何を言い出すのか。オーディンの言っていることの意味が解らず口を閉ざすエレクシヤに、オーディンは息を吐いた。


「シアは俺の『飼い猫』であって『所有物』ではない。あれが誰を慕おうが、それはあれの勝手だ」


 もし彼女が本気で誰かを好きになり、添い遂げたいと想ったのであれば、嫁に出してもいいかもしれない。その時自分は彼女を渋りながらも手放すだろうと、近頃のオーディンは兄や父親といった気持ちでシンシアを見ていた。


「お前がいくら俺にシアが欲しいと言っても、やることはできない。俺が許しても、シア本人が了承したわけでないからだ」

「…………」

「それに、俺は当分あの猫を手放す気はない」


 エレクシヤは呆然とオーディンを見つめる。自分は、彼女のことをどのような感情で見ていたのだろう。

 襲撃者に遭った森で、舞い降りた彼女は女神のようだった。そんな彼女の姿に、エレクシヤは惹かれた。

 恋慕? 敬愛? それとも――――憧憬?

 それ以上、何も言い募ることはできなかった。



 * * * * *



 人間領にも魔王領にも属さない隠れ里――――ルミペトル。

 深い森の奥深くにあるその里の自分の部屋で、シンシアは独り静かに横になっていた。

 着ていた寝間着をゆったりとした白いドレスに着替え、花の香りのするシーツに漆黒の髪を広げて。

 ぼんやりと右手首に煌く銀の腕輪を見つめていると、室内に馴染みの気配が舞い降りた。


「相変わらず殺風景な部屋ね……」


 エルディアナはそう悪態をつくと、シンシアの寝そべっている寝台に腰掛ける。シンシアは小さく笑った。気力のない乾いた笑みだ。


「……アリアーヌに、何か言われたの?」

「私には何も言ってはいない」


 それは他の誰かには言っていたということか。

 エルディアナは息を吐いて苛立ちげに前髪を掻き上げた。


「正直、何も知らないオヒメサマが、と思うのだけれど……仕方のないことかもね」


 シンシアはぼんやりと空を見つめる。


「あの姫は、間違ってはいない。これは私が勝手に落ち込んでいるだけ……オーディンに、迷惑をかけてしまった……」


 空虚な眼差しに、エルディアナは柔らかな微笑を浮かべた。


「迷惑なんて、かけたらいいのよ。少なくとも私たちにはそれが許されている」

「……夫となる者以外に、あまり弱みを見せたくはないのですが」


 寝台に手を突き、シンシアは緩やかに身を起こす。


「エル」

「なぁに?」


 シンシアは澄んだ闇色の双眸でエルディアナを見上げた。銀の星を散りばめた冬の夜空のようなその瞳は、他の誰のものよりも綺麗だと思う。


「私……はじめて、話を聞いていただきたいと思いました」

「……へぇ」


 人と関わることを避けてきたシンシアには珍しいことだ。この稀有なる少女の気を惹いたという者に、心の奥底で仄かな嫉妬を抱く。


「……よかったわね」

「はい」


 淡く微笑むシンシアに、泣かれるよりましだとエルディアナは己を納得させる。シンシアは笑っていた方が綺麗なのだ。可愛い妹分である彼女を哀しませることがあったのならば、エルディアナは全力で排除にかかる。


「で、これからどうするの? 暫くこっちにいる? アウルレクスの家なら偶に見に行けばいいし、私たちは貴女がいくらでもここにいて貰っても構わないのだけれど……」

「いえ、やはりオーディンの許に戻ります。今の私は、オーディンの飼い猫ですもの」

「……なんなら私があの王を殺して来てあげようか?」

「それはなりません」


 嫋やかな微笑みを浮かべ、シンシアは憮然とした顔をするエルディアナに両手を合わせて見せた。


「お願いがあります……ちょっと、手伝ってはくれませんか?」


 エルディアナは目を瞬かせた。慈しみの眼差しをお願いをしてくるシンシアに向ける。


「もちろんよ。可愛い妹のお願いだもの、何でもおねーちゃんに言って御覧なさい」


 それだけの力が、彼女たちにはあるのだから。




ここら辺は読んでいて意味不明なところも多いかと思います。

私もちょっとわかんない。


でも、次から解明できたらと思います。

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