種族
「なんだそうか、オマエ魔のモノか。じゃあもしかして今生まれたのか?突然この泉の近くに気配が現れたからびっくりしたんだ。おまけになんかわかりにくい姿してるし。」
突然ご機嫌になって饒舌にしゃべりだすと、今度は幼子にするように私を優しく抱きしめました。
状況の変化についていけない私は黙ったまま男を見つめているのですが、
今までの彼の話からして瞳が赤だと魔のモノってことはなんとなくわかった気がします。
けどなぜ魔のモノだとご機嫌になるんでしょうか・・・ん?彼の瞳もルビーのようにきれいな赤。
「わが同胞の誕生なんていつぶりだろうか?いやあ、めでたいな!」
あ、やっぱりあなたも魔のモノなんですね。
同胞の誕生を喜ぶなんて私のイメージする魔のモノからだいぶかけ離れているんですが、
なんだか人間的で先程とは違い、好感が持てる気がします。
「ところでオマエの種族はなんだ?お前のような同胞を見たことがないのだが。」
種族?転生したての元人間に聞かないでください。
というかただの猫以外の何物でもないと思うんですが、この世界では猫って魔のモノ側なんですかね?
そんなに凶悪な動物じゃないと思うんですけど。
「ああ!オマエ100年くらい前に絶滅しちまったのにそっくりだ。」