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その獣人騎士、無自覚に私を甘やかしすぎです!  作者: 緋月 いろは
6章 ラブラブ期突入

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94.供給過多

糖度、上げていきます!!!

ーーある朝の食堂

(ミーナが席に着こうとすると、ライグルがすっと隣に座る)



「おはよう、ミーナ。隣、いい?」



「えっ、べ、別に……(いつも反対側なのに)」



ライグルさんは私のカップに紅茶を注ぐ。



「……はい、どうぞ」



「っ……! な、何でそんなに自然に……朝から……」

ミーナが小さく赤面してうつむく。

 

 


その様子を少し離れた席で見ていたジュリオが、ニヤリとする。

セリアもミーナの照れが移ったのか、赤い顔で様子を伺っている。




「おいおいおいおい……あれマジで告ってんの? 返事もらってねえのに、堂々と“彼氏面”しとるぞ……」

ジュリオはひそひそ声で、じっと見ている。



「“まだ振られてない=オレのターン継続中”理論かな。らしくないくらい攻めてるね、ライグル」

小声で囁いたのは、ちゃっかりその場に現れていたレオ(アレクセイ)




「返事待ちのくせに、あの余裕顔。メンタルの鋼かよ……俺なら胃に穴開くっての」

ジュリオはぼやきながら、手元のパンをもそもそとかじる。



「……あれが恋の前線だ。俺も見習おう。……エミリアに、な」


 


「え、アレク殿下、何しに来たんすかマジで!?」

(やば、バカップルの波動が殿下にも感染ってる......!エミリアさん尊死するっしょこれ)

 


「心の栄養補給だよ。人の初恋って、見てるだけで美味しいから」



「殿下~~~ッ、暇か!!!!!????」


 

「ジュリオくん。私が来るときは、何かあるときだと思いなさい?」



「やな予感しかしねええぇえ……」





ーー翌日、中庭にて



春の昼下がり、私は中庭のベンチで書類を確認していた。

木漏れ日が心地よく、ページの上にひらひらと揺れる。



すると、影が一つ――。



顔を上げると、ライグルさんが花を一輪手に持って立っていた。



「……はい。ミーナに似合いそうだったから」



「えっ……」



差し出されたのは、庭の隅に咲いていた淡いピンクの小さな花――。



「ほら、ここの色……君のほっぺと同じくらいだな、って思って」



「なっ……!」



顔が一瞬で熱くなるのが分かる。

けれど、ライグルさんは悪びれもせず、そのまま隣に腰を下ろした。



「この間、寝不足って言ってたよな。あんまり無理しすぎないように」



「……聞いてたの?」



「ミーナのことは、だいたい見てる。気づかないふりしてただけ」

(ライグルさん、言ってる本人が照れてる。耳が真っ赤)



「…………っ」



――ふたりきり、かと思いきや、背後の植え込みから「ガサッ」と音がした。

(……金髪と黒髪が見える)



「……ちょ、まじで毎日あのテンションなのかよ……」

ジュリオが目を見開いている。



「花か。美は心を豊かにする……ふむ、俺も次に使おう」

アレクはしたり顔で頷いた。



(な、何であんたたちがいるの!?)



振り返った私と目が合い、ふたりは同時に口元に指を当てる。



「しーっ」



……そっと植え込みの陰に消えていった。



「……なんか、みんなに見られてる気がする」



「そう? ……俺にはミーナしか見えてないけど」



「~~~~っ!!!」




ーーまたある日


甘い……ライグルさんが甘すぎる……



告白の返事を考える暇もないくらい、連日ずっと。



ふぅ……。



私がため息をついた瞬間、ジュリオさんがひょこっと近づいてきた。



「なあなあ、ミーナ嬢~? これ放っておくと、俺らまで糖分で倒れる未来が見えるんだけど。

で? 返事は?」



「ま、まだしてませんっ! というか、今はそういうの……!」



直球の質問に、あたふたと動揺する。



「返事はゆっくりでいい……ミーナ、今日もかわいい……」



――ちょ、そこにいたの!?ライグルさん!



「~~っ!!(顔真っ赤)」



しれっと甘い言葉を投げてくるライグルさん。ほんと、しれっと!



「うん、これはいいぞ。朝から目の保養だ。実に尊い」

どこから湧いたのか、レオも当然のように立っていた。



「ライグル、テメェついに恋愛脳にバグったか……」



「いや、俺は別に。ミーナがかわいい。それは事実だ」



「ぶほっ。はいはい、お熱いことで」



……もう、本当に……供給過多です!!



もうお前らはよ付き合え・・!!!

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