第22話①シーズン最終戦
ホームグランドにバスで到着したブルーウイングスのメンバーを出迎えたのは、100名以上の沢山のファンだった。
好きなチームユニフォームやTシャツを着て、ブルーウイングスのキャラクターのぬいぐるみを手にして大歓声で選手を出迎えた。
今シーズンから始まったバスを迎えて下さるファンの方々も試合を重ねる毎に人数が増えていた。
朝早くから自分たちを迎えてくれるために集まっているファンを見ると選手達の士気は自然と高まっている。
選手達は各々のスタイルでファンへの謝意を表しながらロッカールームに向かった。
ロッカールームにはかとうから送られた
応援旗が飾られていた。
バスを最後に降りた髙橋が荷物を抱えながらファンの間を足早に通り過ぎていた時に声が聞こえた。
「亨おにいちゃん!」
振り返ると車椅子に乗った徹がいた。
徹の周りには髙橋が入院中に一緒にパスの練習をした悟、優希、康太と3人も並んで手を振っていた。
「徹!みんなも来てくれたのか?」
「うん!応援に早く来たかったけど、みんなが退院してから、みんなで来たくて」
「そうか
ありがとうな」
「お兄ちゃん頑張ってね」
「お兄ちゃんの仲間たちが頑張ってくれるから、しっかり応援してくれよ」
4人とハイタッチをして髙橋もロッカールームに向かった。