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ゲームを始めよう!

お久しぶりの方はお久しぶりです。

はじめましての方ははじめまして。

約二年ぶりに性懲りも無く帰ってきました。なんと今回は書きだめが……“ある”。

そういうことです。よろしくお願いします!

 「VRMMOD()RPG?」


 そのゲームを知ったのは友人からだった。積みゲーを粗方消化し、夏休みシーズンに向けて新しいゲームを探していると雑談の流れで話した所で、熱烈な布教を受けたのだ。

 曰く、制作会社は大手では無いが、DRPG好きの内では知名度が高く、ハズレが無いことで有名だとか。

 曰く、テスター達の弁によると、既存のVRゲーとは一線を画す出来であるだとか。

 併せて、PVも見せて貰う。画面には、剣に魔法にといった王道ファンタジー世界で、異形の怪物(モンスター)相手に戦う様が、迫力のカメラワークの内に捉えられていた。

 なるほど確かに、実際のゲーム映像を見せられると興味が湧く。ただ、疑問もあった。


 「Dって?」

 「あ、知らなかった?DはDungeon(ダンジョン)の頭文字。要はダンジョン攻略を主としたRPGってこと」

 「ああ」


 解説と同時、PV中のキャラクターが地図を広げる様子が映る。その光景は、DRPGという略称こそ知らなかったものの、オフゲーで何作品か同ジャンルを遊んだことのある俺には馴染み深かった。


 「イイね、面白そうじゃん」

 「お、食い付いた」

 「意外か?」

 「いや?……まあ種明かしすると、実はベータテストに参加出来てね。で、実際に遊んでみて、コレ絶対キミ好きだろうって」


 見透かされたような発言に、思わずドキッとしてしまう。だが惹かれているのは確かだ、すっかり心がその気になっている。

 しかし、MMO……オンゲか。今時オンラインゲームなんて珍しくも何ともない、寧ろ世の中にはオフラインゲームと同量以上に溢れているのだが、俺はとある理由から、今まで殆ど触ってこなかったので不安っちゃ不安だ。

 けどまあ……なんとかなるだろ。逡巡は一瞬。言葉は自然と出ていた。


 「やってみるか、『やがてアルカディアへと至る道』!」

 「なんとサービス開始は明日です」


 マジか。




 なんやかんやあって(翌日)

 MMOだから初期人数制限があるのかと少し懸念していたが、『やがてアルカディアへと至る道』、長い、“やがて”は、どうやらそう言った制限は設けていないようだった。俺のVRマシンには問題なく“やがて”がインストールされている。


 「ワクワクしてくるな……!」


 初見ゲームのプレイ前はいつもワクワクするが、今回はほぼ人生初のオンゲというシチュエーションが輪にかけて興奮を誘っている。

 サービス開始は昼からだが、キャラメイクまでは先にできるらしい。期待を胸に、起動。


 》ユーザーID:p16edo5m7f

 》プレイヤー名を入力してください


 マンジュウコワイと入力しようとして、ギリギリで思い止まった。いつもはノリで適当に決めてたが、もうちょっとちゃんとした方が良いか。とはいえ、奇を衒いすぎて、アイツ(友人)に茶化されるのも腹が立つ。それに気軽に変更出来なさそうだしな……と悩むこと数分。


 》承認:プレイヤー名【ボンド】


 結局適当じゃん、と言われそうだが、聞いて欲しい。ボンドとはつまり万能接着剤の事で、オンゲという事はパーティを組むことになる訳だから、いずれ組むであろう未来のパーティで固定剤になれたらな、っていう願いと決意を込めた名前で……って誰に釈明してるんだ。

 ハイテンションになってる自覚はある。楽しみはこれからだと言い聞かせて、無理やりクールダウン。


 》種族(タイプ)を選択してください


 ふん、名前の次は種族選択か。選択肢のポップと共に解説が表示されたので、とりあえず読み込む。

 このゲーム、どうやらプレイヤーは迷宮人形(ドール)と呼ばれる、ロボット?アンドロイド?のような機械になる、らしい。で、選択したタイプによって得手不得手が変わるのだとか。

 選択肢は、人間種(ヒューマン)獣人種(ビースト)森人種(エルフ)鉱人種(ドワーフ)の四種。それぞれを大別すると、バランス型、スピード特化型、テクニック特化型、パワー特化型のようだ。


 「うわ悩む」


 思わず思考が口から漏れる。いやホントに悩むな、これ。詳しい事は開始してからでないと分からないとはいえ、ある程度やりたい事が決まってるならすんなり決めれるかもだが、俺には全部魅力的に映る。

 どんなプレイをしたいか考えるか。……メインというよりサポートかな、それこそプレイヤー名の通り、俺がいれば上手く回るぜ!みたいな。そうすると、人間種か森人種か。

 せっかくなら珍しい方が楽しいだろうと考えて、森人種(エルフ)を選択。同時、俺の分身になるであろう初期アバターが目の前に出現する。

 どうやらタイプによるアバターの変化はそこまで大きくないようだ。フォルムが細くなり、耳先が尖ってはいるが、遠目から見たら現実の人間と大差ないように見えるだろう。

 一応確認の為に別タイプも選択してみたが、どれも大きな変化はなかった。慣れるまで見分けが大変そうだ。


 》承認:種族(タイプ)森人種(エルフ)


 アバター作成画面に移る。ここで凝る人はとことん凝るのだろうが、生憎俺には技術もこだわりも無いので、初期アバターを軽く弄る程度に留めておく。というか、開始が待ち遠しくて作成に身が入らなかった。

 ともあれ、これで設定は完了。後はサービス開始を待つだけである。

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