スキルと・・・
服装を整え宿から出て街を散策した、メロンが売ってたので買いその内ゼリーか、そのまま冷やして食べるのも良いかと手に持ち、ついでに梨も沢山買い紙袋に入れて貰い、裏路地で万能空間に入れて再び歩く。
コレと言って無いのでぶらぶら歩き、そのまま街を出た。
分かれ道まで戻る途中で、クロスクレイモアを出し装備し長く続く道を進んだ。
途中川に寄ると、モンスターに遭遇した。
【喜一は魚モンスターアユアユに遭遇した】
「またかよ、今度ファンシーな鮎かよ!」
「にゅにゅ~!」
何故か川から飛び出て浮遊する、鮎モンスターだがさくにゃーの声に脱兎の如く、川に逃げて行った。
【魚モンスターアユアユは、さくにゃーの声に怯え逃げて行った】
「逃げちゃったな、さくにゃー」
「にゅ~↷」
落ち込むさくにゃーを撫でながら、再び歩き出す。
機嫌取りに煮干しをあげると、やはり一瞬で食べるさくにゃー。
暫くまた歩いてるとエルフらしき、黒尽くめの人が近くの石に腰を降ろし座って居た、何か溜め息しながら独り言を言ってるが、何かスキル道場の服装に似てる気がする。
スキル道場はお金や道場主によっては、物と交換に巻物を貰えるが、たまに複数のスキルを持つ道場が有るみたいで、レアスキルの巻物は金色らしい。
「・・・金が思った程ねぇ・・・」
スキル道場なら何か良いスキルが有るかも知れない、魔法錬金術師マスターとかトレジャーハンターとか、鑑定や鉱物感知スキルとか色々有るから、欲しいスキルなら買いたい。
「此方はスキルて概念無いから、商売出来ないからなぁ~」
この大陸に詳しいらしいエルフさんらしいが・・・
「昨日の夜に、豪勢に上うな重を頼まなければ、まだ余裕だったか?」
──それは無いと思うよ、普通にお金が少ないだけでは。
スキルを買う為に声を掛ける。
「すみません・・・」
「!? 」
声を掛けると驚かれたが、何故か顔をガン見するエルフさん。
「・・・上坂が言ってた、人間の特長に似てるな・・・お前さん、エルフで上坂て無駄に美形なヤツ知ってるか?」
「ハイ、良く知ってますよ・・・無駄にあんこ中毒者のエルフ」
たまに実家に来て、羊羹を頼みに来てた残念エルフを。
「そうか、お前さんが喜一君か・・・」
「そうですが、それよりスキル欲しいので、スキル何が有ります? 買えるだけ欲しいのですが」
そう言うと仕事モードに成ったらしく、立ち上がり話し始める。
「俺はエルフのスキル道場主の、ジョージだ・・・そうだな長くスキルを扱ってるが、色々在るぞ。
資源採掘スキルに鑑定に、トレジャーハンタースキルや植物採取系スキル、鍛冶屋全スキルとまだ何か有ったが忘れた・・・」
「・・・なかなか凄いスキルが在りますね、買えるだけ買いますよ」
何かに何時か使えるかも知れないし、スキルは在れば大抵の事はなんとか成るはず。
「良いのか? 沢山有るぞ」
「ハイ、買えるだけ買いますよ」
驚きながらも再び聞いて来た、道場主エルフのジョージさん、だが僕には一番の収穫はトレジャーハンターと鑑定と採掘系のスキル、金や武器の補強に必要な鉱石や、此方の技術のアーティファクトの錬成等、色々後に必要に成りそうだし知識も増やしたい。
それに資源採掘スキルなら、温泉とかも含まれてるらしいと前に、図書館で有った気がする。
「これも何かの縁だ、少し安くしょう」
「有り難う御座います」
僕はトレジャーハンターと鑑定スキルや、鍛冶屋や錬金術師系等製造スキルに魔法融合術師スキル、採掘系の全てのスキルや隠密の上位スキル、忍びの極意スキル等を買ったが手持ちの宝石の半分と、ユニコーン金貨八枚を渡した。
魔法融合術師は合成とは違い、合成した魔法を進化出来るらしい。
「これも何かの縁だしな・・・」
紙と書く物を出し何かを書いて居る、暫く待つ間にスキル巻物を万能空間に入れる。
鑑定と採取に製造系に細工師類スキルは使い、スキルが定着し発現するまで待つ、何故かトレジャーハンターの巻物使っても消えなかった、鑑定の巻物はもう一度使えるらしいので、何時か必要に成るかもだし仕舞っておく。
「雪原の先に港がある、そこから東方暁の北海横手行きの船が在る、北海横手の大陸のその中でも倉庫が沢山有る、エルフの街にエルクて女性が居る。
そいつにこの手紙を渡せば、面白い物を貰えるぞ・・・上坂の知り合いだしな」
ジョージさんはそう言い手紙を渡す、だが僕は・・・
「たぶんですが、同じ方向に行くので当分は使わないですよ・・・」
「そうか・・・まあ、この先の首都エルクリフはアーティファクトが発展して、今は凄く賑わってる。
・・・新しくアーティファクトで蒸留した、奇跡のリンゴ酒を飲みに来たんだ、美味いらしいからな」
酒を飲むために来たらしい、街まで一緒に同行する事に成った。
「この大陸のモンスターは、面白いモンスターだろ?」
「ええ、ヘンテコなモンスターでビックリしたましよ・・・」
ジョージさんは頷きながら言う。
「逆にこの大陸から他大陸のモンスターは、モンスターより悪魔に見えるな・・・まあ、実際にモンスターの中に悪魔も居るけどな・・・」
どうやら悪魔に遭遇した事が有るみたいだ。
「ガリガリ体に二つの角・・・」
「それは女性狙うゴブリンですよね・・・」
「・・・まあな、アイツらに仲間のエルフやハイエルフが、数人犠牲に成ったが・・・何故か、東方暁や寒い場所には現れないのが最初不思議だった。
だが良く考えれば奴らも、不思議な結界や保々裸だから寒さには弱いのは当たり前だな・・・」
そう話をしたが、他の大陸に行ったエルフ達も結局東方暁に来たり、他のゴブリンが来ない場所で暮らしてるらしい。
男のエルフは何故か、オークメスに追われるからオークが多い国には行かないらしい。
「上坂のヤツは、運が良いんだよな・・・オークメスに遭遇しない運がな・・・」
そう文句を言ってたジョージさん、この大陸の宗教には成らなかったが、唯一神教会て変なヤバい異世界人がハイエルフを改心と言う名の、押し付け宗教をして来たり。
今の教会のある国は最初は善き隣人だったが、とある世代で豹変してエルフを敵視し、迫害する様に成ったらしいが。
「人間と共存してたが、それ以来俺達はこの地を去ったのさ・・・」
「変な異世界人も居るんですね、宗教なんて人それぞれで押し付ける物では無いのに・・・」
「異世界人でも科学てのを使って、面白い事をしたヤツが居るから、全てではないとは知ってるさ」
そう言いながらジョージさんは、色々昔を思い出し語り悲しげに話し、次に何故一部のエルフが風あんこ好きに成ったかを語る。
「俺達エルフの甘味は果物だった・・・しかし、東方暁は違った・・・芸術的な菓子に広がる甘い誘惑、洋菓子も普通に食べてたが・・・
一部の奴らは何故か、あんこにド・嵌まりしてな・・・」
遠い目をしてそう話すジョージさん、その一部が北海横手の地に住むエルフやハイエルフらしい。
桜花神樹に住むハイエルフさん達は、基本甘味は果物を食べてるらしいが・・・
「まあ色々な食べ物の好物に、目覚めた奴らが多いな」
「・・・・・・・・・」
エルフも色々居るらしい。
「雪原には色々な古代の遺跡がある、冒険者なら行って来ると良い、スキルの一部が役に立つ筈さ・・・鑑定スキルは、直接知識として情報が開示される、まあ鑑定する物とスキルが反応すれば自ずと理解するさ」
旅をする気だったが、今は迷って居る・・・アーティファクトは便利だし、知らない技術は知りたいからだ。
それに今居る場所は、アーティファクトの技術の発展した小さな国らしいし、将来的に母は介護が必要に成るかも知れないし、旅が楽に成るアーティファクトも欲しいから、ちょうど良いかも、鑑定スキルは技術として定着するまでは待つしかない。
だが僕が普通に街に行かず、北海横手に行ってたら旅で役に立つ物は、いやそれを凌駕するアイテムを早くに手に入れたかも知れない。
まだこの時の僕は知らなかったし、まさか僕の万能空間を越える魔法やアイテムを・・・
しかもアルバトスにこの数時間後に、再会するとは思っても無かったし・・・
こうして僕はジョージさんと、首都エルクリフに昼過ぎには到着した。
首都エルクリフは外壁の壁が白く美しいが、騎士が見廻りしてる感じも無く街の入り口には、此から出発するだろう馬車? らしき乗り物が待機した。
らしきと言うのは、馬が見えないし無人バスでもないからだから。
「乗り物のアーティファクトだな、エネルギー供給すると偽装で馬車に見えるヤツだろう、この地を去る時に置いてたヤツの改良かな?」
「無人バスとは違うのですか?」
一応聞いて見た。
「一石博士の科学と、アーティファクトは別物の次元さ」
「あの博士のお陰で、国を出てどんだけ技術格差が有るか思い知りましたよ、特にインフラが・・・」
「だろうな・・・」
ジョージさんは頷きながら言う。
「まああの異世界人まだ生きてるし、異世界人でもエルフに近い寿命だな・・・」
「今200歳らしいですが、外見30代ですからね・・・」
「異世界人の寿命は分からねぇな・・・」
「そうですね・・・」
この一石博士は一回地球で寿命を終えた科学者である、それを知るのは東方暁に居るらしい、始まりの神しか知らないが、一石博士をとある人物が出会うと、発狂するだろう・・・
なにせ地球のとある国家が、基礎化学が突出して成長したのはこの博士の影響だろう。
しかしこの一石博士は、神に願い長い寿命と異界の知識で、戦争以外の技術や発明したいが為に、東方暁で発明に飽きくれて居た。
しかも沢山の鉱物にファンタジー金属や、知らない物質に眼を輝かせ今も何やら開発してるらしい。
「一石博士は本当に異世界人何ですかね?」
「地球に居たとか聞いたとか、エルクが言ってたな」
「・・・・・・フユさんも、長生きなのかな?」
「あの博士が長生きなだけだ・・・確かな」
ジョージさんはそう言いながら、周りの視線が辛いらしい。
「昔居たて言うエルフじゃあないか?」
「アーティファクトの大先輩だな」
「隣の少年は変な武器を持ってるぞ?」
「噂の大陸の外の人間でないか?」
何か僕まで注目されてる気がする・・・
「・・・遅い昼にしょうぜ、喜一君」
「そうですねジョージさん」
ナイフとフォークとステーキらしき絵の、ニンニクと肉の匂い漂う店に僕とジョージさんは入った。
「喜一君、俺が奢るから食べな」
(まあ喜一君の元は金だが)
「ご馳走に成ります」
(スキルの販売の金額安くしてくれたらしいのに、奢ってくれるなんて・・・良いエルフだなジョージさん)
二人は空いてる席に座り、喜一は万能空間からおしぼりを出した。
僕は二人分のおしぼりを出しジョージさんに渡した、手を拭いてるとポニーテールの僕と同じ位の年の、女性店員が不思議そうにおしぼりを見て居た。
「えーと、注文はどうなさいますか?」
そう聞かれたが、メニューは何処に在るのだろうか?
「メニュー表は何処に有りますか?」
「・・・え~と、一応入り口にオススメメニューが・・・」
「普通のメニューは?」
一応聞くと店員さんは、ジョージさんの横の壁に指を指す。
「そこに小さな板に書いて有りますよ」
(分かるかぁー!!)
「有ったのか・・・すまんな喜一君」
小さなプラスチックらしきハガキ位の板に、小さな字でメニューが書かれてた。
「俺はガーリックライスと、グリルチキン・・・」
僕は眼を凝らし見た結果・・・
「ハラミステーキ風とコーンスープに、ライス・・・と食後にラベンダーハーブティ」
「じゃあ俺は食後にカプチーノ」
「はい、ご注文は以上ですね」
「ああ・・・」
「はい」
ジョージさんがカプチーノを頼むと、店員さんはメモをして去ったが、注文の確認は大丈夫なのだろうか?
水が出ないのでセルフでも無いらしいので、万能空間からフルーツミックスの野菜ジュースを出し、料理が出るまで飲んで居た。
まあ他の客は不思議な顔をしてたが、なんとなくメニュー表を見たら水は有料らしい・・・
「水は有料なんですね・・・」
「東方暁位だぞ、無料で水を出すのは・・・」
「此処に来る前の魔法技術国では、無料で出てましたよ」
「・・・ああ、彼処の国は異世界人の故郷のやり方らしいからな」
まあ確かに他の国の食堂も、水は出なかったなぁ・・・
「ガーリックライスが来たな」
「お待たせしました、ガーリックライスと・・・グリルチキンです」
ジョージさんの料理が先に来た、まあ僕らが何か飲んでたのを不思議そうに見てたと思ってたら。
「コレなんですか?」
「野菜と果物のジュースです」
「・・・そんな飲み物が・・・」
女性店員が味見したそうに見てたが・・・
「僕の料理はまだですか?」
「・・・暫くお待ち下さいね」
急いで厨房に戻る女性店員、その間に飲み干し片付ける。
ジョージさんはナイフとフォークを器用に使い、グリルチキンを切り分け食べ始めてた。
「なかなか美味いな、コケッコーチキン」
「モンスター肉なんですね・・・」
「ああ、森に出て来るニワトリモンスターさ」
またファンシーなモンスターなんだろうが、モンスターの想像が出来ない・・・ファンシーだから・・・
「黄金コケッコーの肉は、更に美味いがとある条件の場所にしかし出現しないぜ、まあ旅をすればその内分かるさ」
コケッコーチキンの味も知らないのに、黄金コケッコーはどんな味なんだろうか? 色々この街で、調べる拠点を探すのも在りかなと思った。
「此処に暫く滞在してみようかな?」
「・・・俺も暫くは此処に滞在するが、拠点にするなら自炊出来る家借りた方がお得だぞ」
確かにと思った、宿屋だとイチイチお金が必要だし拠点の家なら、手持ちの宝石で一軒家位借りるか出来る筈。
「お待たせしました・・・」
僕は・・・
「店員さん」
「はい?」
「一軒家借りたりする不動産屋在りますか?」
「フドウサンヤ?」
店員さんは頭を傾げながら、一言僕に言う。
「冒険者なんですよね? ギルドに相談したら如何ですか?」
そう店員さんに言われた・・・
あとハラミステーキ風は、肉が今まで食べて来たハラミより軟らかく、ステーキタレもややピリ辛でニンニクパンチも在り、美味しかったと言おう・・・何故かさくにゃーに、一切れ食べられたけど・・・
「・・・美味かったぜ」
「あのハラミは僕史上一位の美味しさでした」
食後のラベンダーハーブティを飲みながら言うと、ジョージさんはカプチーノを飲みながら・・・
「野郎のカプチーノの方が美味いな、元気してるかな・・・あの人間・・・」
「僕もそろそろフラットホワイトが、恋しく成って来ましたよ」
たぶん同じ店の事を言ってるかも知れない、あのシルバーラビットカフェの事を・・・
「カウフマスターの野郎もう、息子のキヨヒトに家業任せてるかもな・・・もう、何年前か忘れたが・・・」
確かにチノちゃんが前に、名字がカウフて言ってた気がするが・・・でも、マスターの名前違う人だし、違うかも知れないな・・・
客は僕らだけなので会計をジョージさんが済ませ、僕とジョージさんは店の前で別れ僕はギルドを探した。
街は城壁的な壁で二つに分かれており、国の研究や秘匿開発や国の機関は、更に中心の城壁内でセキュリティ対策がされてる。
ギルドが在るかと行ったら、ガードマンに怒られそう説明され街の入り口の、左側の南通りの道に行けば在るとも言われたが・・・
「たまに居るんだよ、旅人が間違えて来るからな・・・」
「他の集落や村人も来て、やらかすし・・・」
「一応高級住宅やセキュリティ対策で、高い税金払って住んでる人は、身分証明カードをアーティファクトに通さないと入れないからな、あと指紋と眼球認証もな・・・」
どんなセキュリティ対策の場所だよ、まあ高い税金払ってまで住みたくないな、セキュリティ対策は異界・・・白魔法を調べてと、確かにエルフさん達てセキュリティ系の魔法や転送の魔法とか、有るとか昔上坂さんが自慢してたな・・・たい焼き食いながら・・・
「ギルドの場所を教えて貰い、有り難う御座います」
「次は間違えるなよ、俺達以外は厳しいからな」
そう言われ街の入り口の門前広場に戻り、右に曲がり南方向に行き、暫く歩くとギルドの看板を発見しレンガ造りの白い建物に入る。
ギルドの中はフローリングで、各受付口には案内看板が有り素材買い取り窓口は一番奥で、クラン申請窓口には誰も居ないが呼びベルらしき物が有る。
まあ窓口は何か役所みたいな感じだが、職員の服装は男性はベストにズボンと何か役所ぽい。
女性は膝丈スカートに、色々なネクタイリボンにブラウスと基本スカート丈が膝で、派手では無ければ良いみたいだ。
何か服装に男女格差無い?まあ、僕には関係無いけどね。
素材やモンスター討伐の依頼は、モンスター強さに分けられてるらしく、Sが災害級依頼で現在無しの上位で、キャベQは野菜変異モンスターの下のランクJランクの最下位。
ランクはその依頼場所により、ランクは違うらしく同じランクに成るギルドは少ないらしい。
モンスターの掲示板は後で見て、盗賊依頼があれば倒してお金にしょう。
先ずは総合窓口て書いてある、窓口行くとギルドの女性職員の方が対応してくれた。
「いらっしゃいませ、ご用件は何でしょうか?」
「借り屋か何か良い家の物件を探したいのですが?」
少し僕を見てから、女性職員は言う。
「ご両親は一緒ですか?」
「一人旅なので居ませんが・・・」
(実家には居るけど・・・)
「そうですか・・・」
(金持ってる様なガキに見えないし・・・下手に、変な行動すると査定に響くし・・・そうだ、あの新入りに任せよ⭐️)
「少々お待ち下さい・・・」
席を立ち赤毛の女性に何か話し、何かこの受付の女性より優しそうで話し易そうな女性を連れて来た。
「彼方の相談個室で、この者が対応します」
「新人のクレアです、それでは私は資料を運びますので奥の相談個室、一番の個室で待ってて下さい」
「分かりました・・・」
何故に個室かは分からないが、素材買い取りの更に奥の一番と書かれた個室に入る。
個室は真ん中に広いテーブルが在り、色々見取り図とか見易い広さだたぶん・・・
壁側の椅子に座り暫く待つと、スクロールされた紙を抱えクレアさんて、女性職員さんが来た。
「お待たせしました、ではテーブル席にお座り下さい」
「ハイ」
クレアさんの対面に座り、話を始める。
「本来は専門の職員さんが居ますが、私もその知識が有りますので今回は、本来の職員さんは他の対応で居ないので私クレアが、今回対応させて頂きます」
「お願いしますクレアさん、僕は旅をしてる神坂 喜一です、今回は拠点的な家が欲しくて参りました」
「カンザカさんですね、珍しい名前ですね・・・」
「名前は喜一です・・・」
「他の国の方ですか・・・珍しい名前ですし」
何か顔が雲って来たぞ、クレアさん何か心配な顔が普通に出て来てるのだが・・・
「・・・ではご要望は、どんな物件をお探しで・・・」
「実験研究が出来て、周りに騒音迷惑が出ない・・・」
「・・・・・・それもう借り屋より、誰も使わない屋敷とか研究所でないと、無理な条件ですね・・・」
そう話して何かを考えから、一枚の古い紙の屋敷らしき見取り図を出した。
「誰も買い取らずインフラは問題が無いですが、人間以外の気配がして誰も買い取らない、建国前から在る屋敷ならインフラの使用料以外無料ですよ」
どうやら事故物件を売り込まれてるらしい。
「しかも誰も手入れしてないのに、定期見廻りに見に行くと何時でも住める状態何ですよね、何か絶対居ますがどうします?」
確かハウスキーパー妖精だかが、世の中には居るらしいし小人や妖怪や妖精に、小さい頃から接してるしゴーストなら倒せば良いや。
「では先ずはその物件を見たいので、案内お願いしますね」
「・・・・・・え!?」
まさか行くと言うと思って無かった様な、顔をして居たクレアさん。
「え~と・・・少々お待ち下さい・・・」
そう言いクレアさんは部屋から出て行った、暫くし次は男性職員さんがやって来た。
「新人のクレアの代りに私が対応します」
(あの二人は後で査定マイナスだな、ギルドマスターの私に仕事を放り投げるとは良い度胸だ・・・)
何かご立腹らしく、怒りのオーラらしき物をこのグラサンにロマンスグレーの、紳士風の男性職員から感じる。
「それで、物件ですが・・・アレ妖精の類い居ますが・・・」
「大丈夫ですよ、その類いの交流在りますので・・・」
「・・・そんなんですね、なら大事かな・・・」
そう言いながら、男性職員は名乗る。
「私はこのギルドのマスターの、バーニングスだ」
「この大陸外から旅をしてる、神坂 喜一ですバーニングスさん」
握手を交わすが・・・
「大陸外か・・・なら、大丈夫かも知れんな・・・」
「?」
後に知るがその物件、アルバトスが大きく関係して居たと言うか、この大陸に来るゲートの一つらしい。
他にも雪原の古い都に在ると知るが、それはアルバトスに再会してからの話し。
しかもジョージさんが後に、このゲートを使って酒をたまに飲みに来たりする。
そしてそのゲートは後に実家に帰省に使ったり、アーティファクトの実験に北海横手の北極山脈や、とある雪原や放置された漁港だった街に行く、中継点に成ったりするがそれは先の話し、だがアルバトスとの再会は以外に早かったけど。
「準備をするから少し待っててくれ」
「ハイ」
暫くするとバーニングスさんは、ラフな格好で何かチョイ悪オヤジ感が半端無い、革ジャンにパンツ姿で現れた。
「じゃあ行くぞ」
「お願いします」
バーニングスさんの後を追い、ギルドの裏から出て南通りを進み更に奥に行き、二ヶ所の川が在る橋を渡り何か見覚え在る看板を横目で見て、更に奥に行くと建物は無くなり古い屋敷がたまに在る程度。
大部分が朽ち果てて使えないが、更に進んだ先に異彩を放つ洋館が在った。
赤い屋根に蔦が這い年期を感じる外見だが、風化や痛みが無く広そうな屋敷だ。
「たまにしか主は居ないからな・・・」
「ヌシ?」
バーニングスさんは先に行き、扉をノックし扉を開き何か言ってたが、何か今アルバトスの名前がバーニングスさんから出た様な。
「・・・おーい、大丈夫だから中に入るぞ」
何が大丈夫なんだろうか?
「どうぞ此方・・・喜一さん、お久し振りです」
そう扉から現れたのは、前にアルバトスさんの代理で母から酒を受け取ってた、ハウスキーパー妖精ではなく鬼人のユリさんだ。
「お久し振りですユリさん、アルバトスさんのお使いですか?」
「いえ、今日は私が掃除当番なんで・・・ゲートで・・・」
僕の嵐を乗り越えて来た苦労て一体・・・
暫く鬼人のユリさんとアルバトスさんと飲み仲間の、ギルドマスターのバーニングスさんが、この屋敷を売らなかった経緯を話し、そしてまた知り合いがやって来た。
「言ってくれれば連れて来たのに」
「今言われてもなぁ~」
アルバトス本人からも話を聞いて、ゲートの場所と実家近くの小人や妖精の集落のゲートに、エルフ果実酒の店ステラ特別室に繋がってるらしい。
「ジョージさんがこの街に居るとはな、上坂さんとエルクさんが探してましたが、そうか・・・此方に飲みに・・・」
何か一人納得するアルバトス、アルバトスも酒を手に入れにその内来る予定だったらしい。
「まあエルクさんが探してるのは、鑑定スキルで異界からの次の間から来た、漂着物の鑑定をしたいからだろうよ」
部外者だが今の聞いて、良かったのだろうか?
「どうせあんこ菓子絡みだしな、上坂さんはまた妹さんに捕まって連れ戻されてたし、当分は書類仕事から逃げれないだろうよ」
アルバトスは誰かに言う様に言う、そして僕には・・・
「此処は喜一なら安心だな、ユリがコッチの担当にすれば良いし」
「喜一ちゃんなら私も安心」
何が安心かは知らないが、鬼人でも見た目以外角を気にしなければ、普通の街人にしか見えないだろう。
「じゃあアルよ、今日は居るなら酒を飲みに来るぜ」
「酒を持って来いよ、新酒の方で頼むぞ」
「任せろ、じゃあ契約書勝手に処理しとくからな」
「・・・え~と、お願いします」
「任せろ!」
そう言いギルドに帰って行った、僕はユリさんに案内され屋敷の把握をした。
アルバトスがバーニングスさんと酒を飲むのは、離れの建物らしいが酒がまだ飲めない僕には関係無い、人間サイズの転送ゲートは地下に此は人間サイズ用に、アルバトスがエルクさんて言うエルフに頼んで、設置したらしいが酒を買う為らしい。
聞いた時の話し方は、数年行って無い様な話しだった様な気がするが・・・
研究用の建物は屋敷の裏手に在り、不思議なガラスの様な温室は中は異空間で広かった。
何かカラフルな尾の長い鳥は飛んでるし、パイナップルやら椰子やナッツやら生えてるし、まあナッツは酒のつまみらしいが・・・
「バナナも在りますから、収穫して食べて良いらしいわよ」
「何かお菓子作れそうな、豊富さだね」
「・・・ケーキ作ってね」
此からお世話に成るし要望には応えよう、あんこ菓子は絶対作る気は無いけど。
温室の隣の学校のカマボコ型の体育館みたいなのは、倉庫らしいがやはり異空間で広かった、エルフさんの空間魔法らしいが、時間の流れが無いから何日居ても外に戻れば、入る前の時のままらしい。
中は相当広く何も無い部屋や、色々な物が置かれてるが無限ウォータータンクは、普通に書いて有ったから置いてるらしい。
あとエルフさん達が理解出来ず、興味が湧かないガラクタ異界の物を置いてるらしいが、貰って良いかはエルクさんてエルフの許可が居るらしいが、たぶん要らないから大丈夫だろうと言いながら、ユリさんはエルフさんから預かった異界のガラクタを倉庫の端に置いて行く。
「コレ便利よ運ぶのに、エルフさん達の魔法の空間魔法のバックだけど、どんなに荷物頼まれても軽いままだからね」
バックの大きさに合わない物が次つき間に、手さげバックの中から出て来るが何か万能空間より、使える魔法に見えるのは何故だろうか?
ジョージさんから買った鑑定スキルを、試し使う為に試行錯誤を覚悟しモーニングスターを手に取ると、鑑定したらしく表記される。
(・・・ハイパーモーニングスターハンマーmkⅢ、何か見たまんまなんだけど・・・製作者不明・・・らしい)
「武器だけどなんで鉄球と持ち手の繋げに、鎖ではなくワイヤー何だろ?」
「殴る武器て神官みたいね」
ユリさんはそう言う、まあ殴打する武器だけど何かを噴射する穴が4ヵ所在ったりする。
ワイヤーの意味が関係してるかも知れない、持ち手の中にワイヤーが続いてそうな感じだからだ。
「色々許可必要かな?」
「要らないけど一応許可は必要よ」
では落ち着いたら、許可を取りに行くかな・・・窃盗とか、後で言われたくないし・・・
倉庫の奥の場所は色々な大きさの部屋が在り、アルケミストの機材を買わないて成らないが、アーティファクト作りは機材や必要素材集めもしないと。
グラストさんは機材集めるなら、たまに小さな機材は遺跡で見付かるが、雪原の遺跡に行くのなら防寒具は、雪原の寒さに耐えられる物を装備が必要と言ってた。
費用を抑えるには必要かもだが、ジョージさんの話しも思い出しながら検討する。
「次は屋敷だけど、お風呂は在るけど数年前に温泉枯れたみたいだから、新しく温泉探さないとお湯は無いわよ。
普通に使うなら湯沸しアーティファクト買わないと、使えないわよ・・・水以外・・・」
それは水風呂以外選択肢が無いのでは、台所も水だけらしいし部屋も何も家具とか無いらしい・・・
何故かユリさんは笑いながら言う・・・
「物件タダなのに、家具とか高く付くわね」
「ユリさん、笑い事で無いですよ・・・」
全くユリさんには困ったもんだ、笑い事では無いよコレ。
「温泉は短距離ゲートで、源泉を見て来れば良いよ喜一ちゃん」
「死活問題ですからね、他に台所用品は・・・」
「エルクさんが色々持ってるわよ、確か新品らしい家具とかも倉庫に有ったし」
どうやら後回しにする予定だったけど、夜に成る前に衣食住に必要な物をエルクさんに譲って貰うのが先らしい。
僕はユリさんに案内され、家の玄関みたいな扉が在る地下に来たが・・・
「玄関の扉・・・だよね?」
「ゲートよ、この木の扉が北海横手のステラ酒店で・・・そして実は、エルクさんに直通の扉を実は昨日作って貰ったけど、アルバトスさんにはナイショね。
だって直通の方が楽だし、酒店はエルクさんの倉庫から遠いし大変だから、無理言ってこの鉄の扉のゲートに繋げて貰いました」
何故かどや顔のユリさん、それよりは早く住める様にしたいのだが・・・
「早く行きましょうユリさん」
「そうね、喜一ちゃんが今日寝袋で寝る羽目に成るものね」
何か嬉しそうに言わないで欲しいのだが、ユリさんがマンションの扉の様な黒い扉を、家に入る様にドアノブを掴み開け入って行く、僕も続き扉の先の暗い空間にユリさんを追い入る・・・
空間の先には・・・