新しい旅の始まり
僕は喜一・・・異世界人のフユさんは、異界湖の祭壇に現れた光の柱によって無事故郷に帰った、アルバトスの言葉に興味が出た僕は東の、初め行く横波湾の白浜に行く事にした。
今回の旅は未知が多いので、旅の服装ではなく電撃攻撃避けのラバーソールに、魔力防御や物理防御が高い黒色ゴシックロングコートに、魔力防御や物理防御の高い水色の戦闘服、コートもブルーか水色が欲しかった。
でも何故か白や襟にモコモコ付きや、黒でも何か恥ずかしくヤバいデザインが有ったが、唯一1品だけ無難な黒色ゴシックロングコートを買ったのを選んだ、ゴシックロングコートは飛行しる時に装備する。
コートや戦闘服はオリハルコンより丈夫な、珍しいモンスターの素材繊維で作った物らしい、白浜にもまだ良い装備在れば買おう。
白浜の街は広く飲食街が充実した街だ、主に海の資源運搬船や、他国との貿易品や海底熱鉱床の特殊鉱石等運ばれて来る。
海底ガス油田も多数有り、全国民4万年単位のガスが未だ発掘中の場所も在る。
水龍道具屋が何故か白浜に有ったので行ったら、此処が拠点らしいがお兄さんだかが帰るまで、今は店主をしてるらしいリゼさんらしいが、リゼさん目当て客が絶対居そう。
「兄貴が帰って来ないから行けないけど、私はキーくんと旅をしたいけどな・・・」
何か言って欲しいらしいが残念、リゼさんと旅をする気は毛頭無いので好意をさらりと躱す。
「それより」
「キーくん酷い!」
「このエネルギーシールドて、魔法防御だけ?」
ブーたれた顔で手甲式エネルギーシールドの説明をするが、リゼさんの機嫌はやや悪化傾向だが無視。
「物理はオリハルコンが斬れる攻撃以外、普通に防げるんじゃあないかなー!」
「ヤケクソに説明しないで、僕は客だよ客!」
「冷たいキーくんが悪い」
「ご注文は冷たく扱う僕で良い?」
何かを悟ったリゼさんが青ざめながら、態度を変えた。
「ドSなキーくんに何か言われたら、私変な性癖開発されそう」
「・・・僕を変な性癖な人間に、勝手にしないで!」
色々買い漁り隣の武器屋の、竜が剣を持つシルエットの看板の、竜武器工房に入る。
「いらっしゃい」
気立ての良さそうな中肉中背の店主、店の品は刀が主だがクロスクレイモアは珍しいらしく、一部刀身にオリハルコンが使われている、しかもユニコーン金貨一枚する値段・・・高い訳だ、それに水龍道具屋にも扱って無いし貴重な武器だ。
他にはダークブルーの海の波の様な美しい波紋の、ブルーアビスクリスタルを合成した、青い混沌一文字て刀は気に成ったが値段はクロスクレイモアより安い、金貨五枚だったのでまだ資金に余裕はそれなりに在るし、前のお宝を売った資金も余裕が在る。
僕は二振りの刀と大剣を持ち店主に渡す。
「クロスクレイモアは最後の品だ、使って鍛えて自分の剣にカスタマイズしな」
少々ぶっきらぼうに店主はそう言う。
「最後の品だったんですね、カスタマイズ出来る場所とか見付けたら、試して見ます」
「頑張りな兄ちゃん」
お代を払い万能空間に入れ、他の店でも色々買い足し静かな崖の臨海公園に行き、フライ・ドライブを発動させ大海原に向かい翔ぶ。
空を飛んでるとウミネコカモメが、僕の周りを飛び新たな旅の祝福をしてくれた、ウミネコカモメは旅立つ者に幸せを呼ぶと噂される鳥、最初の旅に出た時は居なかったのにな・・・
白く優雅な姿で飛びイワシの群れを見つけ、飛びイワシを襲い食べて居た・・・
更に進むと一角イルカが、角でサメをハントして居たが普通のイルカは逆に、サメに喰われてるだよね・・・
高度を下げ魔力出力を上げ加速し、熟練度上がったと思うしフライ・ドライブの、更なる加速を試す。
魔力を上げ海を切り裂く様な加速で進むが、身体に負荷や体調不良は無いので、暫くスピードを保ち変化無ければ更にスピードをあげる予定、だけどかなり進んだ辺りで何か気温が変化してきた様な・・・
「何かひんやりして・・・」
遥か先の海に稲妻らしき光が見えた、嵐の前の海の静寂は波が穏やか過ぎる、何かの境界線の様に黒い嵐の雨雲に向かい突撃を敢行する。
フライ・ドライブなら雨や嵐の中でも、濡れずに行けるが流石に低空では無理だし、避雷針代わりの使い捨てアイテムを用意して、最大速力で嵐に突撃。
暗く荒れる大海を、全力だと思うフライ・ドライブで荒波と嵐の龍王海を突き進み、雷に撃たれずに何とか荒れた海域を過ぎると、アルバトスの言った通り穏やかな海域に入った。
たぶん真っ直ぐに飛んでた筈だが、世界地図は未だに無いしどんな大陸かアルバトスに聞いて来れば良かった・・・
暫く白いカモメらしき鳥と飛び、2本角のマグロらしき巨大な魚モンスターが、水飛沫を上げ海面の鳥を食べるのを見たり、遥か先に複数に美しく掛かる虹が見えたりした。
白いカモメらしき鳥が去り、うっすらと陸らしき場所が見えて来た、暫くし白い砂浜が見えスピードを下げ着陸する事にした、数時間全力飛行するのは流石に疲れた。
砂浜にゆっくり降り立ち不思議な踏み心地の砂浜、鳴き砂の様な砂浜だが微妙に雪を踏んでる様な感覚を感じる。
遠くでは重そうな大きい鞄かリュックを背負った、赤いスカートと白ぽい服装の女性と、見間違えでは無ければ白い猫が一緒に歩いてるみたいだ、もしかしたら犬かも知れないが。
たぶん直感では猫の気がして、この大陸の猫を見に行きたい気持ちを押し込め、先ずは情報収集の為に町を探そう。
キュッキュッとブーツで踏む度に、砂の音が聴こえ穏やかな波の音を背に新たな旅を始めた。
一応万能空間から青い混沌一文字を出し、脇差と共に装備し砂浜から街道に向かう道を探す、小腹が空いたので魔法を使い手洗いし万能空間からホワイトチョココーティングしたドーナツを出す、ホワイトチョコには試しに桜花神樹産の、妖精さくらんぼを混ぜたさくらんぼ果汁を入れている、味はさくらんぼのほのかな酸味が有り、そしてゆっくりと広がるさくらんぼの優しい甘味は、心と身体を癒してくれる甘さだ、実はとんでもなくデカイのに。
「生クリームに混ぜても美味しいかもね、あとパフェとかも行けるね、次はと・・・」
母と妹に散々食べられた試作みかんドーナツ、ポンみかんて品種だがみかんより甘味が強く、追熟させる程甘味が増し高級果物の極みに達するとかしないとか。
他にはオレオンみかんは、オレンジの味とみかんの味が良い方に融合したみかんオレンジ、まあ・・・みかんの味が勝ってる気がするが・・・
甘味を押さえたホワイトチョコに果汁を少し混ぜ、誰かさん達はパンやラスクにたっぷり浸けて、楽しみにしてたホワイトチョコのオレオンみかん味が減った、だけどドーナツとホワイトチョコにマッチした、此方も最高のチョコドーナツ、此方は贅沢に果肉使ったジュレケーキとかも良いかも。
生地に混ぜた方はまた違った味で、なかなか良いがもう少しインパクトが欲しい気がする。
何時か大人買いして一人でゆっくり食べよう、オレオンみかんのホワイトチョコは、美味いが何かいまいちな気がして成らない、やはり果肉が最大パフォーマンスが出る果物かな?
次は白苺の雪姫と言う品種、小人とエルフが共同開発したとか、マツリがエターナルまな板胸を張り言ってた苺だ。
『究極の苺よ!』と自慢してたが、マツリが作った訳では無いだろう。
研究熱心なヘクター辺りが関わってそう、前に背中を蹴られた礼はしないとな、まあそれよりナンヤカンヤあって味見出来なかったが、やっと食べれる・・・。
「・・・美味い!」
此方はドーナッツとしても良い味だ、束の間の甘味タイムだったが、何か危険を感じると女性の声が接近する。
「・・・・・・ド~ナツ何処!」
声のする方を見たら砂煙が上がって居た、身の危険を感じ急いで食べ危険を感じない場所まで逃げた、雪姫苺のホワイトチョコも美味かったが、今度は落ち着いて食べれる場所で苺ジャム入り紅茶を飲みながら、ゆっくり味わって食べよう。
砂浜からいつの間にか街道に居たが、まあ良いかと適当に街道を歩く。
風か吹くまま気が向くままに行くのも、旅の醍醐味だしのんびり歩く事にした。
暫く歩いてると戦闘してる音がし向かうと、街道から少し外れた小高い草原で男女四人組と、ファンシーな変なキャベツに目が付いた不思議な物が戦ってた、葉をパタパタさせジャンプしたり飛んでたりする。
「ベル、前に出過ぎだ!」
「グラストが背中を守ってくれるんだろ?」
「後ろから私が水魔法で、狙うわよ⭐️」
「お嬢は本気でやりかねないから、止めてくれ」
「そんな事より来ます!」
ファンシーキャベツ? が体当たりを仕掛けると、白いスーツ姿にガンドレットをしたヤツが、もろに攻撃を食らいM字開脚で倒れてた・・・弱・・・
「ベルさん、何を遊んでるのですか?」
青髪ロングの黒と白の高そうな、ワンピース系ドレスアーマーらしき服装の女性が、溜め息を付きながら言うと銀髪頭のベルと呼ばれた、M字開脚男が立ち上がる。
「油断したぜ!」
「ベルはバカですわ」
「ベルさんですから」
「ベルだからねリーナ」
「グラスト酷い!」
銀髪ホストみたいな人は、脳筋なんだろうな・・・
「遅いですよ!」
ファンシー? キャベツを斬り倒す、大剣を扱う青髪ロングの女性はなかなかの剣の腕の持ち主。
華奢ぽい身体なのに容易く大剣を操り、ファンシーなキャベツを斬り倒して行く。
「キャベQまだ来ますわよ」
金髪ロングで高価な素材で作られたらしき、水色のスカートにブラウスとリボン付きウイッチハット、手にはオーシャンブルーの二本線が入った、舟のオールを持つグラマラスな女性が言うと、隣の金短髪で顔は女性を一発で虜にしそうな爽やか美形のイケメン、何処かの森のレンジャー風戦闘服を着た男は、不思議な形をしたライフルを置き、不思議な形に色をした長剣を鞘から抜き、金髪ロングのグラマラスが言ったモンスター? を斬りに行く。
「俺に任せろ!」
「俺も忘れるなよ相棒!」
斬られたキャベQと呼ばれてた、モンスター? らしき物は僕が知るモンスターと同じく、光の粒子に成って丸いクリスタルやキャベツや銀貨等に成ってた。
「僕が知るのと何かが違うな・・・」
ベルて脳筋にお嬢と呼ばれてた、グラマラス魔道師が袋を広げ回収を始める、スリッドミニスカだから中が見えない様に押さえながら回収するけど、そもそもミニスカで無ければ普通に回収出来るし、何か便利なアイテムで摘まんで回収すれば良いのにと思った。
「グラスト!」
脳筋が金髪イケメンのグラストて人に、焦りながら名前を叫ぶと此方を見て、グラストて人が叫ぶ。
「そこの君! 危ないぞ!」
何故か此方にパタパタと飛んで来たキャベツの、不思議なファンシーモンスター? を、何か蹴り易そうだったし調度蹴りやすい高さに、ジャンプしてたのでジャストミートを狙って蹴った。
「「キャベQを蹴っただと!!」」
「キャベQを蹴りましたね、普通に有り得ませんが・・・」
「普通にあり得ませんわよ!!」
何故か、キャベツ擬きモンスターを蹴り飛ばしただけで、四人組に驚かれるのだろうか? 野菜では無さそうだし。
「グェ!」
蹴ったキャベツはライナーで銀髪脳筋に直撃して、粒子に成ってキャベツ擬きは消えた。
「すまない、今治療する」
「「「え!?」」」
何故か三人に驚かれたが、治療が先だね・・・鼻血少し出てるが・・・
「大地の癒しの力よ、傷っきし者を癒したまえ・・・」
「お前が俺にキャベQを当てた、ダメージだけどな!!」
「アースヒール・・・」
「無視かよ!」
面倒だから無視して回復させると、何故か驚かれた。
「お?・・・痛みが消えたぜ!」
「聞いた事無い、未知の魔法ですわ」
「回復出来る魔法が在るのですね、回復は神官の特権ですが知られたら・・・」
(あの大司教が、刺客を放って来るかも知れない・・・都合が悪い事は特に・・・)
「回復ポーション要らなく成るな、あと高額報酬を要求する神官も」
魔法を扱えれば、誰でも使える魔法なんだけど・・・だけど、後に僕は色々な技術を吸収し仲間と色々な旅や依頼の冒険を、する事に成るとは思わなかった、あと仲間は彼らではないが・・・そして、この大陸の闇に目を付けられるとは思って無かったけどね。
ファンシーなキャベQと言うモンスターが居なくなり、四人組の質問に答えつつ情報も貰った、自己紹介もしたが金髪グラマラスのカリーナさんが、クランてこの仲間の集まりのチームの運営するマスターらしい、金短髪の美形イケメンのグラストさんはクランの副マスターで、チームのリーダ的な立場らしい、依頼や冒険の決定権は彼が決めるそうだ。
青髪ロングの女性剣士のニーナさんは元、最年少神殿騎士隊長らしく色々思う事が有って、今はこのクランのブルーベルカンパニーに所属してるらしい、あと脳筋はカリーナさんとグラストさんの幼馴染みにして、腐れ縁のバカらしいベルさんはホストでは無いらしい、格好いいから着てるだけらしい・・・残念な人だな・・・
四人は服の肩口袖にエンブレムが在り、オーシャンブルーリングに鐘が二つ描かれ、そのリングの中に剣と長い柄のハンマーがクロスしたデザイン。
ブルーベルカンパニーの、エンブレムらしい。
あと貨幣は変わらないので助かったが、他国からの旅人は滅多に居ないらしいが、他大陸と貿易は普通に有るが他の大陸の情報は少ないらしい、彼らは僕が初めて遭遇した他の大陸の旅人だったらしい。
「この大陸の外には、キャベQみたいなモンスターが居ないとはね、しかも物騒なモンスターに俺達が知らない物騒なゴブリンか・・・」
「そんな淫らなゴブリンは、グラストが倒してくれますよね」
当然護ってくれるよねと、金髪グラマラスのカリーナさんがグラストさんに言うと、何故か銀髪の脳筋ベルさんが答える。
「任せろお嬢!」
「ベルには言ってませんわ」
「お嬢ドイヒ~」
「まあ当然の反応ですよ、ベルさん」
呆れられながら青髪ロングのニーナさんが言う、あとニーナさんとカリーナさんは、グラストさんの彼女らしいが複数の彼女とか、何処のハーレム主人公なんだグラストさん、あとこのハーレムイケメン他に四人彼女居るらしいが、イケメンはハーレムが許される大陸らしい・・・たぶん
「俺達の拠点が在る街に寄りなよ、色々他の大陸の話をもっと聞きたいし、この大陸の簡易地図ならクランに戻れば有るから渡そう」
「ではもっと情報欲しいのでお願いしますよ、グラストさん」
「此方もヨロシク、カンザカくん」
「喜一かイチで構いませんよ、グラストさん」
「ではイチて呼ばせて貰うよ」
僕は四人組の拠点とする、海上港湾都市ブルミエールに向かう、途中で蒸気機関車と言う永久機関の列車とは違う、不思議な構造にシステムの列車に乗り、一人他の席に座ってたが話を暫くした。
「音速鉄道か・・・凄そうな列車だね」
「キイチさんの国は、この大陸より進んだ技術の国ですね」
「魔法を唱える何て、面倒ではなくって・・・」
カリーナさんは普通にそう言う、この大陸の魔法は魔法名だけで発動するが、僕も使えなくは無いが初めて来た大陸で呪文唱えないで発動させる方が、目立様な気がしたがこの大陸には、回復魔法が無いらしいのでどのみち目立つらしい。
神官が奇跡の力と言う、怪しき魔法らしき力以外・・・
「無人で走る地面を走る乗り物には興味あるな」
「蒸気機関車や乗り合い馬車や客船が、大抵の移動手段ですのに・・・更に鉄製の不思議な乗り物何て、私には想像出来ませんわ」
カリーナさんは今向かってる、ブルミエールの領主の娘らしく、家督は双子の弟が継ぐらしくグラストさんは王都に居る、錬金術師の貴族家系らしいが、子供の時から長くブルミエールで母と暮らしてるらしい、実家は王都だけどとある事情により王都では、貴族の子は他領で生活する事に成ってるが事情により話せないらしい。
しかしこの色々話を聞くと、このグラストさんは魔法技術国に見聞を広げに行き、僅か一年の中でその国の王様と知り合いに成って、最終的に気に入られ色々発明品の話を、身分や国籍を越えて話し合う友の様な仲に成り、今も交流があるらしい。
このイケメン恐ろしい人材ステータスだ、魔法技術国では他国との貿易とかしてるらしいが、友でも秘密と言われたらしい、何か東方暁も貿易国に入ってる気がする、何故かって? 聞くと魔法技術国の主食にお米が有るから。
この大陸は殆んど麦の生産と、お米でも品種が違う細長い料理用のお米を、少量作ってるだけらしい。
窓から外を見るとカーブした先に、湾の中心に大きな島が在り長く大きな鋼鉄製の鉄橋と、どうやって建築したのか巨大な大理石の石橋が在り、煙突から水蒸気の湯気煙りが立ち上がって鉄橋の線路を走る、モンスター跳ね返しの武骨な列車だが、ファンシーモンスターしか居ない大陸には脅威に成るのは、たぶん人間のテロ攻撃だけだろう。
「もう直ぐだ、降りる準備を始めよう」
「そうねグラスト」
「私がキイチさんに、マチ・・・」
「止めときな、ニーナ・・・また迷子に成る」
「ですわニーナ」
「ニーナさん、イチは僕が後で案内するから」
「皆酷くないですか?」
どうやら対面に座るニーナさんは、方向ポンコツさんらしい・・・
「ポンコツかぁ~」
「キイチさん酷い」
「当たってるぜ!」
「ベルは脳筋ポンコツですわ」
「お嬢ドイヒ~」
このパーティーは面白い人材が多いが、ポンコツ率高くない?
大理石作りの城の様な駅に入り、下車して魔法刻印の団体切符を出し五人で駅を出る、駅の外は大理石の建物が多く露店には骨付き焼肉や、魚介類の飲食店や怪しげな小物売り露店や果物を売る露店、街の特産物らしきのを売る店等がある。
「モンスターのコアクリスタルは、目の前の大理石の建物の冒険者ギルドで売れば、大抵お金に成るし宝石やドロップしたアイテムも買ってくれる」
グラストさんの後に、カリーナさんがついでに言う。
「冒険者等の団体申請するのも、冒険者ギルドでしますわよ」
「そんな管理団体在るんですね」
「他の大陸には無いのですね」
また新しい情報を得たが、カリーナさんのクランに入る気は無い、ハーレムイケメンのグラストさんには悪いが。
冒険者ギルドの歴史は古く、大陸連合で冒険者の数のを把握する目的らしいが、他にも町や村や集落で発生するモンスター被害を、冒険者に依頼受注する役割も有る、本部はこの国の王都にあるらしいが、元々は雪原にある古都が始まりの地らしい。
あと冒険者に依頼するのは、いちいち領主や国が軍を動かすと、血税が毎回必要に成るが冒険者で対応出来るなら、税金を素材買い取り分引いた依頼料を最小に済むのでお得だし、素材回収も冒険者がすれば、本来掛かる回収班の人件費がより安く成り、ギルド間で安価な素材流通が可能と成った。
兵が疲れで怪我したり弓の矢尻や、予備武器運搬や兵の食糧や移動に必要な移動手段等のコストによる支出、有事に人手が足りない等の後手回避等の、万が一の対策も考えられてるらしい。
たぶん素材買い取りの時に、多少の税金は掛かってるだろうし、冒険者ギルドも飲酒スペースでやや高い食事や酒を提供してるらしい、しかも輸入のお酒で普通には手に入らない酒が多いらしいが、実際には安価だけど輸入した分高いので、普通には売らないが貿易港が在る街限定で、輸入安価酒を出してるらしくそれは、ギルドが運営費を稼ぐ為らしい。
どのみちその運営費の一部は領主に、税金として納められて居るが、緊急クエスト依頼の予備費の資金に貯められてるらしい。
緊急クエストは迅速に対処案件で、増え過ぎたモンスター狩り等が主らしい。
次は冒険者がクランを申請するのには、登録費を払うが一人金貨2枚らしいが、クラン申請には最低二人か三人必要らしい。
追加メンバー登録は逆にグリフォン銀貨五枚で、登録出来るらしいので最初に二人登録し、クラン申請受理が成立した1ヶ月後から、追加メンバー登録可能らしい。
クラン申請受理期間に追加登録は、同じく金貨2枚必要に成り更に受理期間が延びるらしい、お役所仕事過ぎるな・・・
あと貴族家系の冒険者は、どんな依頼でも報酬は発生しない暗黙のルールが有るらしく、グラストさんとカリーナさんは対象らしいので、基本依頼料は他の二人しか受け取れない。
素材はグラストさんは売る気は無く、新しい武器やアーティファクトを作る材料にするらしい。
まあ野菜や肉や果物は流石に売るらしいが、ギルトではなくレストランや食堂に売るらしい。
素材で作った武器等のアーティファクトを売って、クランの運営費にしてるらしいが、大半はアーティファクト製作費と光熱費に使ってるらしい。
アーティファクトの製作は、知識さえ在れば小さな自動粘土人形が作れるらしい。
「・・・ゴーレムて、あの岩とかに悪霊とか憑依するモンスターでは、無いのですね」
「・・・あぁ、まあレンガやブリキ人形を、アーティファクトを使って動かす技術も有るけど、粘土の人形は工芸品としての価値が高いかな・・・
特に他素材のねんどろて、不思議な人形とか・・・」
なかなか興味深いので、後で色々話を聞く事にした。
「岩の変なモンスター居たよな? グラスト」
「ストーンミニベアーだな」
「・・・・・・」
(たぶんそれゴーレムでは?)
なかなか色々なファンシーモンスターが居るらしい、チノちゃん辺りがはしゃぎそうな気がする、逆に妹は猫モンスターなら仲間に成るまで、手懐ける事を諦めない・・・似た者兄妹とたまに言われるが、タヌキの様な妖怪を飼う気は僕には無い。
色々な店を寄りながら、海に近い一件の大きな屋敷の門にはブルーベルカンパニーの、エンブレムが在りナイスガイなロマンスグレーの執事が、気配も出さずに現れた。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
「シナップス、ご苦労様です・・・用件は?」
「ハイ、旦那様が早く結婚しろと催促が来ております・・・」
「──で次の用件は」
親の伝言を涼しい顔でスルーするカリーナさん、グラストさんはなんとも言えない顔をして居た。
「この頃キナ臭い聖王国の神官が居るので、注意する様に・・・遅かったかも知れんな・・・」
何か僕の顔を見て何か空を見上げる、カリーナさんの家の執事のシナップスさん?
「彼は他大陸の・・・」
「東方暁の方ですね」
「そうですが・・・」
この執事故郷を知ってるが、何かヤバいと顔に出てる。
「少年」
「ハイ?」
「聖王国には行かない方が良い、あと灰色の法衣を身に纏った神官に跡を付けられたら、全力で逃げなさい」
何か嫌な予感がするんだけど。
「此は大変に成りそうだ・・・」
「シナップス、話が見えなくってよ・・・」
「詳しくは旦那様に聞いて下さい、カリーナお嬢様」
一礼して素早く帰って行ったが、まだ街に来たばかりなのに理由は分からないが、長居は禁物の様だ。
「何でここで話してくれないのかしら?」
「聞かれては困るからだろ、カリーナ」
「だけど・・・」
「賢明な判断です、灰色神官は聖王国の現大司教が創設した情報収集部隊、色々不穏な噂が騎士団で在りましたから」
不服なカリーナさんと周りを警戒するニーナさん、一旦屋敷に入り納得出来ないカリーナさんは、ニーナさんの護衛付きで実家の屋敷に向かった。
グラストさんに簡易大陸地図と、カリーナさんが居ないのでコレクションの、ねんどろ人形を見せて貰ったが・・・素晴らしい芸術だった、フィギュアと同じスベスベな感触。
小さい人形に少し魔力を流しただけで、色々な表情をし人の様に歩き尊い可愛い物を見て、癒されたがベルさんはねんどろのスカートを捲り・・・
「グラストの趣味丸出しの、下着センスだな・・・」
すぱーん
何処から出したのか、スリッパでベルさんの後頭部に一撃を入れて居た。
「痛いぞグラスト!」
「人のねんどろの、スカートの中を見るんじゃあ無い」
ベルさんが捲り見てたねんどろは、下着が紐だった・・・
「ベルはデリカシーが無いな」
「確かにですね・・・」
「チクショー、俺帰る!」
味方無いベルさんは、泣きながら帰って行った・・・まあ自分の実家に帰って行ったらしい。
屋敷のメイドでグラストさんの愛人予定の、エルテリーナさんの晩御飯を食べながら、少し他の大陸の旅の話をした。
「なかなか興味深いね、特に道具屋の店主・・・」
「なんとなくグラストさんの好みの、女性が分かって来ましたよ」
このグラストデカイ胸の女性好きや、しかもこのメイドカリーナさんより更にデカイ・・・
このハーレムイケメン、欲望に忠実だな・・・
その日一晩泊めて貰ったが、この屋敷で夜中にトイレに行くのは止めておこう・・・
翌朝清々しい顔で刃引きされた剣で、素振をしてるグラストさんだが・・・
イヤ、思い出しては行けない・・・
何か全てを忘れたかの様ににこやかに現れたベルさん、普通に食堂に行きエルテリーナさんを口説いて居た・・・
見なかった事にして宛がわれた、客室で試しに青みある銀髪に魔法で髪を染め、青の縁の伊達メガネにトリコロール色のベストにズボンを履くと、グラストさんの事は言えん服装に成った・・・
カーボーイハットを被り、グラストさん達を驚かせる事にした。
「変装に時間掛かるのが欠点だよな・・・」
食堂に向かうとグラストさんやカリーナさん、ニーナさんも揃ってるが・・・ベルさんは何故か、器用に頭から床に刺さって居た、気にしないで入るとやはり警戒された。
「おはようございます、皆さん」
「「「「え?」」」」
「変装は完璧ですね」
「俺に新たなライバルが・・・」
「?」
グラストさんの言葉の意味は分からないが、イケメンハーレムが悔しい顔を見るのは、何故か気持ち良かった・・・
「私の弟になりませんか?」
「えぇーと?」
何故かニーナさんに弟オファーされたが、嫌なので断った。
「普通に嫌です」
「理想の弟姿なのにぃ~」
理想の弟とはなんぞえな・・・
「グラスト、将来あんな息子欲しい!」
「・・・無茶言うな、カリーナ!!」
カリーナさんのテンションがオカシイ、何か頭痛がして来たが朝食を食べる事にした。
「お姉さんが食べさせてあげるよ・・・」
「ご遠慮しますニーナさん、グラストさんにしてあげて下さい」
「アレは彼氏だから、弟では無いから・・・」
「僕も弟では在りません」
「でも~でも~」
他の変装にすれば良かったと、この時凄く後悔した・・・
まあ執事のシナップスさんから、素晴らしい変装と褒めて貰ったのは嬉しかったが。
シナップスさんに変装のバリエーションを見て貰い、暫くは変装しながら旅をする事にした。
翌日・・・
「また来いよ」
何故かベルさんの顔にアザが有るのだが?
「魔法技術国の王都に寄る時は、此を渡すと良い」
グラストさんから手紙らしきのを受け取り。
「昨日の変装をもう一度」
「私もお願いしますわ」
「嫌です!」
「「そんなぁ~」」
グラストさんが彼女を二人を、白い目で見て居た。
「危なかったら逃げて下さいね」
「ハイ、シナップス師匠」
「「「師匠?」」」
「なかなか良い響きですな」
嬉しそうに笑うシナップス師匠、変装のバリエーションが増えたのは、シナップスさんのおかげだし師匠と言っても過言ではない。
白髪に魔法染めし顔は変えずに、目の色が変わる伊達メガネをして、先ずは魔法技術国の国境の鉱山都市ベレストに、蒸気機関車に乗り向かう。
「オーブン借りておやつ増やしたかったな・・・」
グラストさんから貰った簡易地図を見ながら、何処を旅をしょうか考えて先ずは、サドて金山と金細工の街に行く目標にした。