雪原の大地にて…………
クレメンスに昼前には着き、何故か仲間が増えてたが仕方無いよね、チェルさんを思い出しては行けなかったと思った。
「キーくんに付いて行けば、秋刀魚食べられる?」
「イッくんはドーナツだよね?」
何故にオレ=ドーナツなんだリリ助! あと、チェルさん今まで鰻食ってたのか、何か服から蒲焼きの香りがする。
あっ………久々にリリーをリリ助と出てしまった、まあ口に出してないから文句は言われまい。
「次は珍しいお菓子を作って下さいね、イッくん」
どさくさに紛れて言うリンさん、そして睨むリリーと何故かチェルさん、あとチェルさんは食べれれば何でも良いよね?
「秋刀魚は譲れない、絶対事項」
ぶれないなチェルさん………
街でチェルさんは不思議な香りがする、冒険者として街から出るまで見られるのだった。
海に行く訳ではない無いので、雪原に行く為に準備をしエリーに行って来ると通信すると、母も登場………頼むから恋人同士の………ハイすいません、此から家事の勉強なんですねすみません母上。
あとそこの赤い髪の子も、私に何時か紹介しなさいよと言われたが、振り向けばリリーが居た。
『アレがイッくんのお母さんか………』と、何やら呟きながら去って行った、余り考えるのはやめよう………人生初恋人のエリー居るしと、この時のオレは甘かったと思う………
そうお菓子の甘さは良い、だが自分のモテなさがマサか雪原でああなるとは………
そしてオレ達四人は雪原………チェルさんは、港に行くから来ないと………らしいので、チェルさんは歩きで北の港街を目指しオレとリリーにリンさんは、雪原に向けて歩き出した。
まあ空を飛んだ方が早いが、リリーには飛行魔法は無いしリンさんは………え!?
四人乗りのアーティファクト、どうやらリンさんが父親にお願いして借りて来たらしい、しかも普通は家から持ち出し禁止のらしい。
その四人乗りの物を出すらしい、アーティファクトアイテムカバンから出して、それは出た…………ベッドマットだ………どう見てもベッドマットだ。
「ベッドマットだよね、凛さん?」
「違うよリリニャン」
目を剃らしリンさんは言う。
「勝手にあだなリリニャンにしないで!」
「リリニャン………可愛いな」
オレがそう言う通りリリーは。
「そうかなイッくん」
赤い顔をし此方をみるリリーと。
「今の無しで、リリッペさん」
「一気にランクさがったよぉ~!」
何故かリリーのあだ名が、チェンジされてた。
(可愛いて私に言ってないのに、リリッペだけズルい!)
そんな事を思うが口にしない凛、そして喜一は乗らずに空を飛び、がく然と喜一の隣に座る計画だった二人は、アーティファクトの空飛ぶベッドマット、もとい……空飛ぶクッション性抜群な乗り物? に乗り、数十㎞の空の旅をしたが途中で吹雪に遭遇、途中でビバークする。
オレ達は途中で夜営する事に成った、吹雪で視界が悪く見えないからである、遅い昼にはせずリンさんはストーブ付きの変な小屋を、またアーティファクトアイテムカバンから出してオレを誘う。
「私は?」
「二人だけです、リリッペはテント在るでしょ」
「ぐぬぬ………」
オレは専用が在るから丁重に断った、何か勿体ない気がするが。
一応ダミーテントを設営、テントの中を見たり入ったら絶交と言って、牽制しといたが一応防犯センサーは設置済み、あとモンスター避けや結界も一応してる。
さくにゃーと遅い昼にし、久し振りにさくにゃーと戯れ遊んだ、防犯センサーに反応は無いがリンさんは大丈夫だが、リリーは何か凍死しないか心配だが、一応チェックした装備で凍死はしないが、何か心配ではある………後で様子を確認しよう。
オレは寸胴鍋を出して下準備済みの、豚汁を出して叔父御用達の味噌を使い暖める。
さくにゃーには猫にも優しいミルクを、少し火を通した程度にした。
豚汁を味見し納得の味にしてから、匂いが漏れない様に(色々疑われない様に)蓋をしてリリーのテントに行くと、寝袋芋虫に成って動かないリリーが居た、涙目で此方を見るリリーに豚汁を差し出す。
「美味しいヨォ~」
昼は乾パンだけ食べたらしい、暖かい飲み物はトイレ近くなるの嫌だから、飲まなかったらしい。
トイレまで計算に入って無かった、仕方なくリリーにこの先の事はオフレコだと言って、言ったら防寒着剥いで吹雪の中に放り出すと脅しといた、まあやらないけどね………
「うん……」
物凄く青い顔で頷かれた、絶望の顔をして………
リンさんの小屋みたいなのは、吹雪が強く成り見えないが大丈夫だろう、何か普通ではないアーティファクトを持って来てるから。
オレは動かない芋虫リリーを、寝袋ごと引き摺り入れたら暖かいと分かり、寝袋から出た途端に来たらしいのでトイレを教えたら、トイレに駆け込み入った。
数分で生き返った顔をして、トイレから出て来るリリーだが、この寝袋どうする気だ?
「乾くまで放置だよ」
一応必要な荷物はオレがついでに持って来てる、下手すると吹雪でテントが潰れて発掘に成りそうだから。
テントだけなら最悪魔法で目印置き、帰りに回収する。
リリーに荷物を渡してオレは、台所に戻り快適な装備を外し再び豚汁を飲む、冷えてはないがユズ七味を入れ一仕事したご褒美を味わう。
「……………一人だけズルいよイッくん」
何か怨めしい瞳で入口に立ってる、そしてリリーは言う。
「あと此れから私は吹雪の中に、捨てられるの?」
「口封じに捨て良いか?」
「喋らない約束だから、言わないヨォ~!(泣)」
苦笑しながらリリーを見ると、やはり弟には会わせたくないな………永遠にね。
そしてリリーは美味しく………豚汁をおかわりし、再びトイレに行ったのは言うまでもない。
夕食はオレは作り置きを、リリーは自分の食事は自分で作らせた、さくにゃーはにゃんこの懐石てカリカリを夕食に出した、やはり一瞬でペロリだが………一体どうやって食べてるのだろうか?
風呂は女湯をリリーに教えて、オレはさくにゃーと温泉エリアでゆっくり癒された。
フルーツ牛乳やコーヒー牛乳が無限に飲める幸福、他にも異世界の炭酸飲料は美味しい、こんな味のドリンク作る異世界だから、どんな高度な異世界なんだろうか?
この日はさくにゃーのぬくぬくに癒され、ぐっすり眠り翌朝は早く目覚めさくにゃーに、リリーを叩き起こして貰った。
何か「グフッ!」とか聴こえたが気のせいだ、そして次は「グハッ!」とか聴こえたが空耳かも知れない。
「お………おはよう………御座います………イッくん」
何かお疲れなリリーだった。
リリーと朝食を終え外に出ると、晴れた朝だったがリリーが悪い顔をしてた、何故かさくにゃーは何かやる気だ。
「絶対寝てるよ」
「にゅにゅ」
何故か二人? の息は合ってる。
「起こしに突撃だよ」
「にゅー」
「私が起こされた時以上の、ダメージを受けるが良い………」
それが目的かリリー………
やはりまた「グフッ!」とか、「そこはらメェ~」とか「ダメですまだ早いです」とか、何をしてるか分からないが妄想位はさせてくれエリー。
ぐったりして旅の服装で出て来たリンさん、何かげっそりしてるリリーと元気なさくにゃー、テント等を片付け先に進む。
更に飛び西に向かい飛ぶ、ジョージさんから貰った地図とキューブの地図を確認しながら、一週間位で到着した。
かつてのエルフの集落らしく、木を不思議に加工し家にしてるが、家の中は埃しかない。
何ヵ所か不思議な柱や結界柱や、気候調整機構の柱は破壊されて此処から、天候の乱高下が起きてるみたいだが………エルフの、屍らしき冷凍ミイラが槍や矢じりが刺さってる………キツいな。
まあキューブが解析したら、ダミーらしいが防衛用のダミー人形だが、何故槍とか剣で斬られてるんだ?
北の大地に逃げて来た理由が、この惨状が原因だろうか?
何故か二人は此れを見て気絶したが、此処の大陸以外では此れよりグロいモンスターが、墓地やダンジョンや災害があった道や戦場だった場所に出る、まあゾンビやグールだけど。
ジョージさんがくれた場所は、岩に偽装した入口で仕掛け解除して岩に偽装した扉が開く。
二人を埃を掃除したエルフ家に、要らない布団と不思議な暖房機に火のエーテル魔石てのを、セット場所に入れスイッチを入れると、稼働して暖かな風が出始める………そして、リリーの胸の上に丸まって寝るさくにゃー。
何故かリンさんには懐かないが、さくにゃーに留守番を頼みオレは建物の中に行く、まあ遺跡とかではない高度な施設で高度な文明を感じる、まあ今のあの人達を見ると全くそう見えないのだけど、あんこ中毒エルフだからね。
たまに出会うエルフの子は、普通だけど何故学園都市に居た時は、一日一回毎日出会ったのだろうか?
まあ今は色々な機材を手に入れるのが目的だ、まだキューブによれば遺跡が有りもう誰も住んでない、港街だった極寒の街が有るらしいし、屋敷以外で人に迷惑に成らない場所で色々試したい、何処かのイケメンさんとは違うから迷惑な研究になるのは、人が居ない場所でするよ。
色々な機材が有り、キューブに部屋の機材を回収して貰う、更に興味深いエルフに転生した異世界の人の研究書は、なかなか刺激的な物だけど現実的ではないのや、肉体に近い義手や義足の製造方法に、衰えた肉体を補助するパワードスーツ…………パワードスーツ? 普通の、服やズボンを使うらしい不思議な金属を含ませ、脳波と連動してとか書いて有るが良く分からん………そもそも、その不思議な金属がどんな………一番最後に『此れは妄想研究書です、過度の期待しないでね☆』
この研究書(妄想)エルフ見付けたら、容赦なくぶん殴ってやる。
他には永久機関の発電システム、今は停止して小型の太陽光エネルギーバッテリーで、一部の機能を稼働させてるが一部暴走中。
他にはマトモだが古い書物や、砂漠に在る遺跡の城に関する研究と、異世界に行けるらしき装置が在ったらしいの内容、さて此処に襲撃に来た者達は何を手に入れようとして、この地に来たのだろうか?
あらかた回収を終えて戻ったが、二人共まだ寝てたので一撃で目覚める物を食らわせて起こし、次の場所に4日間で着いたが転送ゲートてアーティファクト以外、収穫は無かった。
「途中で戦ったシロクマクマのぬいぐるみ、作れば売れると思わない………ねぇイッくん」
モンスターのぬいぐるみを売るなよと思った、しかも倒したら一角鯨の肉とシロクマクマの肉がドロップしたけど、一角鯨の肉が一番美味しい、シロクマクマは野性味が尋常ではない、香草やスパイスで試したが………後で叔父に研究して貰おう。
無駄にシロクマクマの肉が在るから、本当に何だあの野性味のしつこさは。
こうしてオレ達は何ヵ所か行ったが、アーティファクトの機材を持って行った後や、隠し部屋に少し在る程度や解体に時間が掛かり、10日も居た為だ……解体とか大きさが理由で置かれてたのだろう。
そして遺跡を出る時に、不思議な男とすれ違ったが後にまた出会うとは思わなかった。
俺達は無人に成って数十年の、港町に向かい進んだ。
そこでオレの拠点を造るのが目的だったが、まさか港町一部がとんでもないお宝に…………次回に続け………続くよね?
凛「せっかくのチャンスに、イッくんは私の誘いに乗って来ません、仕方ないこうなれば既成事実愛人計画プランBで対応です。
何としてでも、イッくんの愛人に成ってこの縁を繋ぎ止めないと…………また、変な御曹司や商人の息子と縁談話が来てしまいます、私はイッくんしか嫌です………私の全てはイッくんだけです…………」
何やら目が据わり怖い顔で独り言を言う凛、色々重そうな気がするのだが、喜一の運命の歯車は更に拡大し動きを加速する、喜一のハーレム物語が動き出す。




