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新たな物語の音色を奏でるカンパネラ   作者: 穴にハマった猫
11/19

エリーナ・ベルベッティー

夜中に現れた美少女は、銀髪でルビーの様な赤い瞳にウェーブ掛かったクセ髪で、小柄で一目惚れしてしまう程可愛らしい美少女だ、だが体型に似合わず大きな鞄を背負ってるが、この声前に聞いたこと在るような・・・でもリンさんとは違う可愛い人だ・・・


「お願いします、どうか貴方のドーナツを食べさせて下さい」


僕の身体にはドーナツは無い、主砲は付いてるが・・・


「またイッくんのドーナツ食べれるの!」


ルンルン気分を出し過ぎだリリ助、早々食べさせてたまるか!


「リリ助ステイ、GOステイ!」

「私犬じゃあ無いよ、イッくん」


何か尻尾振ってそうな、感じがしたのだが・・・


「私の分が減るから、GOステイ!」

「初めて会ったばかりで、この子まで私を犬扱い!」


リンさんとは違う色の銀髪、少し寒色気味な銀髪だが初めて会ったリリ助に、GOステイと言うとは・・・たぶん僕の言葉の影響だろう。


「早くドーナツを、下さいな」

(ついでに彼氏にも・・・成って欲しいかも、お父様の連れてくる男にはうんざりだし、もうこのチャンスを逃したら私は本格的に出逢いは無いわ、だから抱き付いて既成事実よ!)


ギュット腕に抱き付く銀髪美少女、腕に柔らかいのが・・・小さくて柔らかいのが・・・ぐおおぉぉぉぉ~!! 完全に惚れてしまうやろぉ~!!


「イッくんを渡さない、イッくんはリリのイッくんだから」


何時リリ助て、リリ助のも小さくて柔らかい・・・ぐおおぉぉぉぉ~!!

リリ助まで惚れてまうやろぉー!!

何かおかしなテンションに成って来たぞ!


「イッくんは私だけだよね?」

(私が先に出会ったんだから、ドーナツは私のだよね?)

「君は私を選んでくれますよね・・・」

(君もドーナツも私を選んでくれるよね?)


二人で上目遣いして・・・二人同時に惚れてしまうぞ!


「・・・・・・胸騒ぎがして来たら・・・」

(何かライバル増えてる・・・どうして!)


死んだ魚の目で、薄着のリンさんが玄関に居た・・・目のやり場に困る・・・服装が。


*実際は内心相当な動揺に、表情が死んでるだけの凜だった。


「・・・・・・はぁ! 私だってイッくんを渡しません・・・」


前からだとおぉぉぉぉぉ~!!

リンさんの胸・・・二人より大きい・・・・・グッハッ・・・・・・


「「私の敵!」」

「違います、二人が私の敵です!」

(お腹に何か当たってる様な?)


ぐおおぉぉぉぉぉぉぉぉ~!!

胸が・・・胸がぁ~ 三方向からお胸様祭りだぁー!!


「君は私を・・・選ぶよね・・・」

(早くドーナツ食べたいの・・・あとは・・・)

「イッくんは私だけだよね」

(今日は一緒に料理したし、泊めてくれてるからドーナツは私のだよね)

「私とデート・・・しましたよね?」

(美味しいお菓子に、初めてプレゼントをくれた異性、誰にも渡しはしない・・・イッくんの手作りお菓子は渡さない!)


スパークするライバルプラズマの光、後にこの三人が喜一の未来の妻争いをするとは、誰が思っただろうか。

喜一次第では増える未来の喜一の妻の座争奪戦、そしてその可能性はとある食いしん坊に、とある異世界の姫と令嬢に年上お姉さん、はたまた銃は使えるがチョコ中毒のこのメンバーで一番の巨乳までが、この争いに入る可能性が有ったり無かったりする。


喜一次第では一人を選ぶ事も有れば、複数の国で結婚してハーレムに成る事もあり得たりする。

基本戸籍を残せば結婚は可能、他国の戸籍まで管理してない世界だからである。


何か寒気がするんだが・・・誰か、寒気の意味を教えて欲しいです神様。


『女を大切にしな・・・以上、ではお次はラジ・・・』


何か聞こえたな・・・女を大切にか・・・でもな・・・ドーナツを大量に食べ・・・そうだ、自分の物は自分で作らせれば良いや、不思議な小麦粉有るし食べたいなら作って食べろホトトギス。


「そんなにドーナツ食べたいなら、ドーナツを一から仕込んで作って貰おうか!」

「「違う違う・・・」」


手の平をヒラヒラと左右に振るが、リンさんは何かきょとんとしてた。


「ドーナツ道場開幕だ!」

「「だから違うよぉ~!!」」



この時二人の手を掴み連れたのが後に、()()エリーとリリの人生に直結するとは、この時の俺は知らなかった。

凜とは違う関係に雪原の旅で成ったが、エリーとリリとどうなったかはまだ先の話だが、凜は妻には成らなかったとだけネタバラシをしておこう、まあこの国では一人しか籍は入れられなかったし、色々凜は凛々子より焦った結果だから仕方ないだろうな・・・




二人の手を引き適当に銀髪美少女・・・名前を聞かないとな。


「まだ名乗ってなかったな、僕は神坂喜一君は?」


銀髪美少女は、ハッとし名乗る。


「私はエリーナ・・・エリーナ・ベルベッティーだよ、エリーて呼んでキイチ君・・・それともイッくんかキーくん?」


何故かリリ助とリンさんがむくれてるが、僕はエリーナさんに言う。


「エリーナさんに任せるよ」

「エリーだよキーくん」

「エリーさん・・・」

「キーくんだけ()()()()だから、エリーて呼び捨てで言って」


フレンドリー過ぎるだろうが、引く気が無いみたいだが、今()()()()とか聞こえた気が・・・聞き間違えだよね、一目惚れした人にそんな事言われて無いよね?


喜一は動揺しながらも、深呼吸してからエリーナに向き合う。


「分かったよエリー、なら僕もくんは要らないよ」

「わかったキー・・・・・・やっぱ無理、くん付けるね・・・」


いきなりテンション下げるの、止めてくれ。


「じゃあ私もリリて呼んでくれるよね、イッくん?」

(呼んでくれるよね?)


凛々子からただならぬ、プレッシャーが喜一に放たれる。


何かリリ助から圧を感じるな・・・仕方ない従うか。


「分かったよ・・・何か恥ずかしいが・・・リリ」

「うん・・・なんかイッくんに言われると、何か恥ずかしい・・・」


何かリリ助がモジモジして、乙女の仕草されるとドキドキするから止めて!


「私もリンて呼んでくれます・・・よね」


今『よね』にドスが利いてた様な、仕方ない一人だけ仲間外れとか言われたくないし。


「分かったよ凜」

「何か恋人か夫婦みたいですねイッ君」

「「それは無い!」」


リンさ・・・凜は二人にツッコまれて居た、適当にエプロンを渡し下準備から教えて行く、最初はブーたれてたリリとエリーだが作る楽しさと、深夜の変なテンションに二人はハイテンションで作る。


凜にはパンケーキの作り方を教える、何か簡単なのから教えた方が無難だから、あとエリーの白い猫とさくにゃーは直ぐに仲良くなり、一緒に寝てる不思議だけど猫て、縄張り主張強い生き物な筈だが・・・


夜明け前に完成し、食べ終わったら三人は客間へ・・・僕は風呂に入ってから、部屋に行き泥のように寝た。


昼前に起き朝昼兼用で作り、何か忘れてる気がするがまあ良いとして、焼肉のたれと豚肉を入れた炒飯を食べる。

焼き肉風炒飯だ、パンチも利いて変な時間に寝た身体を目覚めさせる、何かガタゴトと音がしたけどさくにゃーかな?


そろそろ旅前に一回特殊木刀の素振り一万回と、マツリを標的に魔法の追尾鍛練でもするかな。

・・・昨日下着が見え見えのネグリジェ姿の、リンさんを見た様な・・・・・・ネグリジェ・・・薄いパジャマの・・・


昨日の柔らかい感触を思い出した、そしてまだ居そうな客間だが行ける訳がない、あの下着が見えるネグリジェをどう視線を外せと言うんだ!

アレで付けて無かったら・・・もっと柔らかいのだろうか?


『・・・そう言うのは大人の関係か、恋人に成ってから確かめな! 次よグラ兄・・・・・・』


何か昨日から何か聴こえるのだが・・・今回は女性の声?


僕はキッチンに籠り、フルーツロールケーキを何個か作った。

あと凜は服とかどうするのかな?


コンコン・・・


さてキューブに入れてと・・・


コンコン・・・


このタイミング昨日の今日だ、エリーかな?


コンコン・・・コンコン・・・コンコン・・・


「うるさいよ、エリーだろ?」


扉を開けたのはやはりエリー、チャイムの時と言い何度もすんな!


「遅ようキーくん」

「もう二時近いけどな・・・て・・・」


エリーを見たら涼しげなワンピース姿に、僕は胸が締め付けられる様な衝動が駆け抜ける、『なんだ? この可愛い生き物は・・・エリーだけど・・・エリーだけど!』

少し深呼吸しエリーを見ると、何故かエリーしか居ないみたいだ、エリーはキッチンが在る部屋に入ると、鍵を閉め唯一の逃げ場・・・ではないが、前に立ち塞がり言う。


「お願いがありますキーくん」

「叶えられない願いは多いが話すが良い・・・」


何か作り終えた、変なテンションに成ってるな・・・


「真面目に聞いて・・・私の伴侶候補に成ってキイチ君、お願いしますキーくん・・・いえ・・・カンザカキイチさん・・・」


何故か暗い顔をするエリー、重い口から出た内容は・・・


「私お父様からお見合い押し付けられて困ってるの、しかも全員売れ残りのおじ様か、自分大好きナルシストしか選ばないんだよ・・・」

「・・・・・・」


御家の問題は自分で何とかしろ、どうせ人が良さそうだからとかだろ?

普通に告白されたら、僕は喜んだに違いないな・・・


「キーくんは私の初めてだから・・・初めて、抱き付いた異性だから・・・」

「・・・・・・」


思わせ振り、止めてくれないかな? 更に惚れちゃうから。


「私を幸せにしてくれるのは、キイチ君・・・君だけ何だよ」


本当かな?


実際に本当である、人を見る目の無い父親に振り回され逃げて居るエリーナである、二人が結婚するかはさておきだが。


「じゃあ真剣な話し、エリーナさんは僕に何が出来る?」


エリーナは試されてると思ってるが、喜一は何も出来ない人は無理だから聞いてるだけだが、普通にエリーナが惚れてるから、料理とかそれなりのレベルまで出来る様に、付き添うだろう。

そしてエリーナは悩んだ、人生を一緒に歩くか喜一の好きに私をとか、料理だけなら作れるとか考えた結果・・・


「・・・キイチ君と家庭を持つよ・・・花嫁修行するし・・・」


このエリーナの選択が、エリーナの人生を決定したのだったが、それは早くも義母に鍛えられる試練でもあった。

料理でも大丈夫だったが、基本凛々子と余り変わらない料理の腕だけど、レパートリーは凛々子より上だがそれは母親の仕送りに、安定性が無い為生きるのに最低限の料理は作れる程度だ。


「・・・・・・じゃあ母さんに会わせるか、泣き言は厳禁だからねエリー」


どうせなら恋人から始めたかったけど・・・


「キイチ君の両親て厳しいの・・・」


恐る恐る聞くエリーナに喜一は言う。


「会ってのお楽しみ、あと数日後僕は雪原に行くから誰も此処には一ヶ月以上居ないからね」

「・・・・・・下手すると私、浮気されちゃう恐れ在るよね?」


喜一は目を剃らし言う。


「さあね・・・」


エリーナは言う。


「将来の奥さん前にして、『さあね』て言わないでよぉ~」


それ以前に二人はまだ恋人でも婚約者でもない・・・


「母さんの花嫁修業の試練乗り越えたら、付き合うよエリー」

「・・・・・・」


エリーナは知らない、恋愛無しに夫婦は厳しいのである事を、喜一はとある事で知ってるからだ。

こうしてエリーナは恋人と結婚前提で、神坂家の敷居を跨いだのだが、パワフル喜一母と不思議な小さい者達、ブラコン妹の殺意の瞳に変態あんこ中毒エルフに、自称ライバルのまつりにとあるあんこ中毒の兄が居る、喜一を狙ってたエルフに睨まれる魔界にエリーナは行くのだった。


エリーナはロールケーキを食べた後、喜一に連れられ神坂家に来て居た・・・エリーナはそこで、喜一のフルネームを知り自分とは違うと認識した。

エリーナは喜一に一応婚約者予定と伝え、エリーナは事の次第を話したが喜一母は何故か喜んだ、唖然とする喜一を置き話しは進んだ。


「良い彼女ね、これで家も安泰だわ・・・で? あと何人彼女居るの?」


何か母がとんでもない質問して来たが、どうすれば?


『仕事中だ、そんな事聞くんじゃあ無い・・・だが、幸せにしたい奴が居るんなら、努力しな・・・あと何処かの魔王とある方が、お前が魔法解読するの待ってるぞ・・・』


何か良いアドバイス貰えたが、そろそろ魔法解読一つ位はしないとな・・・それにしても、誰の声なんだろうか?


「まあ彼女かは分からないが、アイツに会わせなくないのはエリーナ合わせて三人かな・・・」

「喜一なら五人まで許してあげるわよ、それ位の甲斐性は在るんだから頑張りなさいよ!

あとあの子はモテるけど、アレは期待してないわ・・・」


何故か母にハーレムを許された、何故だろうか? 普通母親なら一人にしなさいとか言いそうなんだが。


ハーレムを喜一の母が推奨するのは、喜一の母親の秘密に在るがそれは秘密なのである。

唯一兄弟の中で喜一だけが、複数の妻を許される理由は母親からは語られるかは不明である。

エルフ達や小人達は知らないが、高位の神や高次元体や妖怪の一部は知ってたりする。


「キーくんの相応しい嫁に成るから、ちゃんと迎えに来てよね」

「イヤイヤ、まだ付き合って無いからな、恋人が先だからねエリー」

「アンタ達、毎日話しなさいよ・・・コレあげるから」


母から不思議なコンパクトな、何かを僕とエリーは貰ったが・・・何コレ?


「魔力をそれに流して、このボタン押せば通話出来るわよ、しかもお互いの顔が見れて遠距離恋愛も可能よ」


何か凄そうな物を貰ったが、コレ母公認の婚約者確定だよね?


「あと二人でデートして来なさい、さもないと喜一の昔の恥ずかしい話をしちゃうかもね、それと喜一は僕て言うの卒業しなさいよ」


デートは嬉しいが、脅しはやめてくれ母よ・・・何か色々注文多いな。


「もうじきバスが来るから、明日までデートしなさい命令です、二人で相部屋とハードルは上げないから、二人で長く一緒に居てお互いを知りなさい」


何か諭されてる気がするが、命令てそれデートちゃうちゃう・・・そう言えば、時間差てどうだったけ?

考えても仕方ないので、母に頼みユリさんに伝言を頼んだ。


「私初デートなんだ・・・」


何かフワフワポワポワな笑顔だな、だけどぼ・・・私は初ではない・・・妹に何故か引き回されたのと、この前のデートと言って良いか不明なアレ・・・


「妹とは含まれるかな?」

「むぅ~」


むくれた顔が可愛いから、写真に一枚と・・・


「ナニそれ?」

「? カメラだよ、魔力がバッテリーの」

「カメラて高いアーティファクトだよね?」

「「ん?」」


玄関先でそんな事をしてたら、母に怒られた。


「バスが来ちゃうでしょう! 早く行きなさい!」


私は・・・まだ成れんな、僕はエリーの手を取りバス停に向かったのだった。





エリーナ「私がメインヒロイン確定です」

凜「まだ試合は終了してません」

凛々子「私が逆転してみせる!」

セーラ「此方らのルートも、私がヒロインに成って・・・」

エルリーナ「アレ? セーラてメインヒロインでしたけ?」

セーラ「・・・・・・え"!?」

ユリ「私のキープ喜一ちゃんがぁ~!!」

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