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Twitter300字SS  作者: 津島はるか
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洗う

 彼は待っていた。デートの約束をした彼女が来るのを。だけど約束の時間になっても彼女は来ない。どうしたのだろうか、と彼は考える。もしかして、すっぽかされたのだろうか。そんな嫌な想像も頭を過ぎる。そわそわと覗き込む時計の硝子盤にぽつり、と一雫。やがて額にぽつり、掌にもぽつりと落ちてきた雫はやがて断続的になり、立ち尽くす彼を濡れ鼠にしてゆく。やがて彼の髪先からぽつりと雫が垂れて、足元にまた一雫。呆然としていた彼は、ふと携帯電話を見る。LINEに、通知が一件。恐る恐る開くと、遅れます、の一文と、詫びの言葉。顔を上げると雨に洗われた街中を、彼女が走ってくるのが見えた。


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