その1 カリノオキテ
初投稿ですので、少しだけ
書かせていただきました!
良かったらどうぞ!
太陽の光が降り注ぐような草原に
体長約5mの大猪に追いかけられる少年たちがいた。
1人は黒髪のやんちゃそうな少年と、
もう1人は銀髪の冷静そうな少年で、
歳はどちらとも12歳ぐらいにみえる。
黒髪の少年はややバテ気味に、
「ぜぇ…おいシェル!お前があんなこといったから
こうなったんだぞ!」
と言うが、銀髪の少年に冷静に、
「いやアッシュ、お前が僕の説明を
しっかり聞いていなかったのが悪い。」
そう銀髪の少年・シェルに言われたが、
黒髪の少年・アッシュは聞く暇もなかった。
「ぜぇ、はぁっ、仕方ないな…あれを使うか……」
そう言うと、アッシュはくるりと大猪の前に立ちはだかった。
「おい、あまり盛大にやらかすなよ」
そう言いアッシュを残してシェルはそのまま走っていく。
「よし!いくぞ!」
気合十分のアッシュは意識を右手にある
紋章の様なものに向けた。
「ぶもおおおおぉぉぉ!!!」
大猪がアッシュにぶつかる寸前、
「“バースト”!!」
とアッシュが言い放った。
するとその瞬間、アッシュの身体が太陽の様に光り輝いた。
その光を至近距離で見てしまった大猪は、
視界が悪くなったのかアッシュの真横を通り過ぎていった。
「おい、待てよ」
誰の声だろうか、その声にはとてつもない圧力を感じた。
その声に驚いたのか大猪は急に止まってしまった。
そして、その声の主は大猪が通り過ぎた方向から聞こえる。
太陽の様な光が徐々に消え始めその光の先に見えたのは、
アッシュではあるが獣が混じっているような姿、
つまり、アッシュが獣人となっていたのだった。
漆黒のように染まっていた黒髪は、
生まれ変わったかのような煌びやかな金髪となっており、
また頭には耳が着いていた。
大猪は動こうとはしなかった、いや動くことが出来なかった。
“動いたら殺られる”そう野生の勘が働いたのだろう。
気づけば獣人と化したアッシュの手のひらには
大きな火球が浮いていた。
「そりゃあ!!!」
そう叫んでアッシュは大きな火球を
大猪に向かって投げ飛ばした。
もちろん大猪は動けないので避けることが出来ない。
その大きな火球は大猪にぶつかり辺りに衝撃や煙が起こった。
ーその煙の中にシェルがいた。
「あーあ、派手にやりやがって、仕方ないな。ん?」
後始末をしに来たシェルは、
まだ大猪に意識があるということに気づいた。
だが、あの大きな火球をうけ倒れ込んでいるので
そう簡単には起き上がれないだろう。
「しかたないなぁ。」
そう言ってシェルは大猪へ目に見えない速さで峰打ちをした。
その時のシェルの目は、殺意の湧いた赤い目をしていた。
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