プロローグ1 新たなる神話
神は人を滅ぼし、理想郷を手に入れた。
神は人から生まれる。
思想、信仰、理想、妄想、野望などから誕生する事もあればそれらを糧に人から神の領域に達する者も存在する。
或は神と神が結ばれそこから生まれる事もあり、将又神から人へ能力の譲渡を行い誕生する事もあると言われるが、真実は神のみぞ知る。
ある時、一人の神が四人の人間にそれぞれ四体の天使を使わす。
青く手強い天使は情に熱い勇士に。
緑の賢い天使は白き巫女に。
黄金に輝く天使は聖剣の王子に。
そして、撫子の幼き天使は神の血を引きカリスマを持つ者に。
四人の人間はいずれ神になる運命。
しかしそれには待ち受ける試練を達せねばならない。
その試練とは、勇士に十の力、巫女に八の人徳、王子に十二の輝き、そして神の血を引く者には九の心が必要であり、それらを手にしなければならなかった。
厳しい道のりの中、命を落とす者、命尽きる者が居たが、新たに二人の神が誕生したのだ。
しかし、その代償は大きかった。
一人の神が悪しき心に支配され、人類と神々に攻撃を開始したのだ。
その力は強大で、人も神も対抗成し得なかった。
やがてこの世界から人類は滅び、神もこの世に唯一人となってしまった。
そして時が経ち、暇を持て余した神は、理想郷から国作りを始める。
そんなある時、神の国に移り住んだ神は、かつて人であった頃に住んでいた世界に似た世界が多く存在事を知る。
そして神は、全ての世界を手に入れようと計画したのだった。