表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界が終わるその日に・・・  作者: いむ
第1部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/11

第7話

そうして、マイケルとケビンとともに笑いながら1週間の期間が過ぎた。

いよいよ今日から前線へ行くことになる日だ。

僕達はウクライナへ向かった。

このころもまだ、ウクライナ侵攻は続いていたのだ。


マ「さぁ、練習の成果を出すぞ」

ケ「ちょっと心配になってきた」

守「きっと、大丈夫だよ」


装備一式を受け取り、ゆっくりと身につけていく。

ヘルメット、防弾ベスト、銃。


重い。

昨日までとは、明らかに違う重さだった。


「似合ってるじゃん、守成」


マイケルがいつもの調子で言う。

無理に明るくしているのが、逆に分かった。


マイケルも、手元は落ち着いているように見えたが、指先は少しだけ震えていた。


トラックに乗り込み、基地を出る。

外の景色は、これまで見てきた“安全な世界”とはまるで違った。


崩れた建物。

煙の上がる街。

遠くで聞こえる爆発音。

僕達がアニメでしか見たことのないような”地獄絵図”そのものだった。


「……これが、戦場か」


ケビンが小さくつぶやいた。


しばらく走ると、指揮官が立ち上がった。


「今回のお前たちの任務は、前線の補給部隊の警護だ。

直接戦闘は最小限になるが、油断するな」


それを聞いて、少しだけ安堵した自分がいた。

同時に、そんな自分を恥ずかしくも思った。


現地に到着すると、空気が張り詰めていた。

兵士たちは無言で持ち場につく。

僕も指定された場所で、銃を構えた。


静かだ。

静かすぎる。

なにも聞こえない。


そのとき。


「・・・接近音だ!」


マイケルの声が響いた。


心臓が跳ね上がる。

視界の端で、何かが動いた。


引き金に指をかける。

でも、撃てない。


(これから本当に人を撃つのか・・・?)


頭が真っ白になる。

緊張とともに恐怖が体を駆け抜ける。


守成(もりしげ)!」


ケビンの声で我に返った。


次の瞬間、遠くで銃声が鳴った。

別の部隊が応戦しているらしい。


こちらには来なかった。

どうやら偵察だったようだ。


任務はそのまま続行。

大きな戦闘にはならず、日が暮れた。

基地へ戻るトラックの中、誰も喋らなかった。


助かった。

生きている。

それなのに、胸が苦しい。


(もし、さっき撃たなければならないことになっていたら・・・)

自分は、引き金を引けたのだろうか。


部屋に戻り、ベッドに腰を下ろす。


マイケルがぽつりと言った。


「やっぱり怖かったな」


「うん」


ケビンも小さくうなずく。


今日、初めて分かった。

戦場では、強さだけじゃ足りない。


迷いも、恐怖も、全部抱えたまま進まなきゃいけない。


それでも

逃げるわけにはいかない。


守ると決めたから。

守れるように成るから。

ここに来た意味を、無駄にしないために。


戦争は、まだ始まったばかりだ。


戦争開始七日目終了

守成(もりしげ)たちが軍に入ってから一日

今日残り3話を投稿します

お楽しみに〜

第8話・・・13:00に投稿決定!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
描写がすごく丁寧で良かったです
とても良かったです これからもガンバレ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ