草刈り
お昼ご飯を食べ終わると、恵とももかは、剣スコップを持って畑へと向かった。昨日に引き続き、ギシギシを抜いていく。
「かすみの話だと、ギシギシ食べられるんだって!」
「へー。」
ももかはギシギシを少しの間眺めると、口を大きく開け食べようとした。
「ちょ!ももかたぶん生は美味しくないよ。」
恵の声に、ももかは手を止めた。「なーんだ。」とつぶやくと、近くに生えてるギシギシを抜き始めた。
「恵。」
「なに〜?」
「ジャガイモの種ってどこで仕入れるの?」
「倉庫にもなかったからな…。村長さんが3日後に来るらしいから、その時にきいてみる。」
「はーい!」
ももかは、再びスコップを入れると次々にギシギシを抜いては、畑の端へと運んだ。恵も黙々と作業を続けている。
しばらくすると、ひと区画分のギシギシを抜き終わった。ももかと恵は少し休憩を挟むと倉庫から草刈機を持ってきた。
ブーメランのような歯が円形に並んでいる中央に、黒い丸いものがあった。恵みは、そこに手をかざすと、''範囲''という文字が緑色に浮かび上がる。草刈機を持ったまま、先程ギシギシを抜き終わった区画を斜めに歩き始めた。歩き終わると文字が''10a''と赤い文字で表示された。
恵は、再び黒い丸いところに手を開いてかざしそのまま、拳を作った。''30秒後に起動します。安全な距離を保ってください''と表示され、恵とももかは畑の外に出た。
30秒後、魔法道具は起動した。草は次々と倒れて刃に当たり、小さくなってゆく。
「わぁ!これすごいね!」
ももかが、畑の端に寄せてあるギシギシをフォークで一輪車に乗せながら言った。
「これなら、予定より早く作業が進みそう。
この世界の魔法は偉大だな。使いすぎてしまうのもわかる。」
恵もギシギシを集めながら言った。
2人が、全てのギシギシを乗せ終わる頃には、草刈機は仕事を終えていた。
二人は草刈機を倉庫に直すと、一輪車に乗せたギシギシを家の前に運んだ。
恵は玄関のベルをカランカランと鳴らすと、程なくしてかすみが現れた。




