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首飾りを巡って

リエルの攻撃によって切り裂かれたヴェルタニスの

服の隙間からは自身の母親であるペトラから受け継がれた

緑色に輝く鉱石が加工された首飾りが顔をのぞかせていた。

アダマス「ッ!」

それをじっと見つめどこか悲し気な表情をしたアダマスは

首飾りを手に持ちヴェルタニスの首元から奪おうとする。

ヴェル「おい何して…」

しかしそれを止めようとヴェルタニスは彼女の手を握りしめる。

その瞬間ー


ズンッ!


鈍い音がしたかと思えば、ヴェルタニスは意識を失った。

ヴェル(あれ…?今何かされ…た…?)


目を覚ましたヴェルタニスはどこかの部屋に横たわっていた。

ヴェル「ッ…!痛った…」

身体を起こそうとした瞬間に腹部に走った痛みに

思わずヴェルタニスは顔をゆがめる。

その首元に首飾りは無かった。

ソロ「目を覚ましたね…。すまない、彼女は自身の過去のこと

が絡むとどうやら体が勝手に動いてしまうみたいなんだ。ほら」

そう話しながら部屋に入ってきたソロの手には

首飾りが握られており、ヴェルタニスの側に座ると

優しく微笑み手渡した。

ヴェル「あ…りがとうございます。えっと、あなたは?

それに彼女自身の過去のことって…」

ソロ「ああ、僕はソロ。一応五大災厄の一人…

ってことになってるよ。君は彼女…アダマスに

腹部を殴られて気絶してた訳だけど、

理由はおそらくその首飾りだ。」

ソロはそう言うとヴェルタニスの首飾りを指さした。

ソロ「君は彼女が元々人間との友好的な関係を

求めていたことは知っているか?」

ヴェルタニスは静かに頷く。

ソロ「なら話が早いな。その首飾りは彼女が

自分の伴侶であるカジムに贈った物と同じ物なんだ

しかしカジムは殺されてしまった…」

その後ソロが口にした言葉にヴェルタニスは驚愕する。

ソロ「勇者と呼ばれた人間に」



デュラル「お!落ち着いた?そろそろ決勝だよ」

アダマス「すまない…」

会場にもう一度足を運んだアダマスは

落ち着いた様子で席に座る。

アダマス「あの首飾りをなぜあの人間が持っているのか…

カジムを殺したあの勇者が原因なのか…」

そう言ったアダマスは悔しそうに拳を握る。

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