第八話 結婚・・・・?
お母様が私と姉を部屋に呼んだ。
お母様とあまり話す機会がないので、少し緊張していた。
「それで、お母様。要件とは」
お姉ちゃんは、お母様にそう聞いた。
「明日、王宮に行くのだけれど貴方達にも着いてきてほしいの」
私と姉は顔を見合わせる。
結局なんの用事なのか全く分からなかった。
「お姉さま、なんの用事だと思いますか」
「私にもよく分からないわ」
そうですかと呟いたら、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
お姉さまは「どうぞ」と一言告げた。
「失礼します。カナお嬢様もいらっしゃったのですね」
「メイドさん、私達明日王宮に行かないと行けないらしいですか、なんの用事なのでしょうか・・・・」
「詳しいことはわからないですが、私の勘だと」
メイドさんは一息置いてからこう告げた。
「王子との結婚の話・・・・とかですかね」
私達は体をびくんと震わせた。
このメイドの勘はよく当たると評判であるらしい。
メイドさんは何も気にせず、紅茶と菓子を置いて部屋を去った。
「まさかね・・・・」
ありえないというように私達は首をふり、紅茶をすすった。
私がここにいるのが分かっていたのか紅茶はしっかり二人分用意されていた。
「無礼のないよう、心がけなさい」
メイドの話があっているとしたら、結婚はお姉さまの方になるだろう。
流石に4歳の私に結婚というような先のお話は回ってこないだろう。
仮に回ってきたとしても、受けるつもりはさらさらないのだが。
私達は大きな部屋に連れて行かれた。
そこには、王と王子が居た。
私達は母にならい、膝をつく。
「王、用件とは・・・・」
「なぁに、そんなに固くならなくても・・・・。用件はな
そこにおるそなたの娘であるリオと私の息子であるレデとの結婚の話じゃ」
当たったー。メイドさんの勘は見事に当たってしまった。